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偽物語 (下)
「怪異」と呼んでいるもののけたちと不思議と接触しやすくなってしまった高校生の青年・阿良々木暦(こよみ)には二人の妹がいた。そのうちの下の妹こと阿良々木月火の物語。西尾維新のライトノベル「物語」シリーズの三作目の下巻にして五冊目。

っていうか月火は完全に脇役で、なぜか上の妹の筋肉バカこと阿良々木火憐との掛け合いのほうが多い。結構ヤバい。大抵の場合、現実の妹というのは全然かわいくないものらしい。私自身には妹はいないけれど、妹のいる友人を何人か見ると妹をものすごい邪険に扱っていた。笑っちゃうぐらいに。で、語り部の阿良々木暦もその例に漏れず結構ぞんざいに疎ましく思っているのだけど、気持ちと行動が一致していない。おいおい仲良すぎなんじゃないの?と登場人物から突っ込まれる。突っ込む人物がいなくてそのまま話が進んだりもするので、読んでいて思わず読者が突っ込みたくなる。特に歯磨きが笑った。

今回もストーリーそっちのけで、今度は兄妹の暴走劇が楽しめる。でもちょっとこれは極端だから読む人を選ぶと思う。でストーリーのほうは別に全部書いちゃっても興は削がれないと思うけれど、ストーリーの大前提となる一つの事実があまりにも大きすぎるので書けない。途中でバトル物になってしまう。今回も敵役がむちゃくちゃだなあ。

そうそう。これまで無口キャラだった吸血鬼、というか予備校跡にボーッと座っているだけだった幼女の忍野忍が、突如主人公と和解して喋りまくるキャラになっている。古臭い言葉遣いの幼女、というあざとすぎるキャラに。で、これまで本シリーズの事実上のガイドをしていたアロハ服のおっさん忍野メメが、ややこしいけれど時間軸上すでにいなくなっているので、代わりに「怪異」の王たる吸血鬼の彼女がその役を引き受けるという都合のいい設定に。

ほんと対話やその裏の語りが面白い。いつまでも読んでいたい。この点に関しては言うことないんだけど、ストーリーも良かったらなあ。さらに言えば、オタクにしか受け付けがたいような極端な描写を抑えることが出来たら…。でもこの作品はそういうのを無視して突き抜けているからこそここまで面白いんだろうなあ。これじゃあ人に勧めづらい。

ところで「ねんどろいどぷち」の「化物語其の参」セットが秋葉原にて1,480円で投売りされていたのでつい買ってしまった。独特のデフォルメ具合がこれまでフィギュアを受け付けなかったライトなオタク層にも受け入れられてそこそこ売れているみたいだ。でも人気のないキャラは店頭に積み上げられて大幅値引きされることになる。初音ミクなんてすぐ売り切れていままで何度も再販されたのに、いまだとラブプラスというゲームのキャラなんかが在庫過多でひどいみたいだ。「化物語其の参」のセットは、忍野忍と阿良々木火憐と阿良々木月火のセットなので、アニメしか知らないファンからすると全然愛着がわかないんだろうな。正直私も微妙…。でもドーナツを持ってゴーグルかぶった忍野忍は割とかわいい。いまレシートを確認したら「ねんどろいどぷち 化物」のところで文字数制限で切れていてウケた。





このレビュー書くためにもう一度パラパラめくってみただけですぐにまた最初から読み返したくなるほどすごい作品だ。っていうか単に私の記憶力が年々悪くなっているだけか。
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