| 戦場のヴァルキュリア4 5章まで |
架空のヨーロッパ大陸を舞台に、東ヨーロッパ帝国連合が不可侵条約を破って大西洋連邦機構に攻め込んできたため、士官学校を首席で卒業した青年クロードは命じられるままにE小隊を率いて戦う。水彩画風の3DCGで描かれる近代戦のシミュレーションRPGシリーズ第4弾。
セールでたびたび投げ売りされていて、初代がそこそこおもしろかったし評判もそこまで悪くなさそうだったので遊んでみた。ストーリーが幼稚すぎてやってられなくなり途中で投げ出した。
初代はベルギーっぽい国で民兵として立ち上がる話だったんだけど、今回はちゃんと士官学校を卒業した主人公が正規兵として戦う話なのに前と同じように民間のノリが強くて、特に主人公の幼馴染でヤンチャなラズが何度も命令違反して味方を窮地に陥らせてるのに許されてるのが我慢ならなかった。
主人公の青年の名前がクロードとフランス系なのでフランスかベルギー?スイスもある?ヨーロッパ大陸だけはそのまんま使ってるけど国境線とか具体的な国名は創作だったので特定のモデルはないのかもしれない。
まずは帝国を押し返す防衛戦をやることになる。最初はチュートリアルみたいな簡単なステージで、主人公の乗る戦車と随伴する歩兵の動かし方から学んでいく。戦車や兵士といった自軍ユニットの中から一つ選択すると主観視点になり、左スティックで実際に動かすことができる。
ユニットを移動させているとアクションバーが減っていき、バーがなくなるとそれ以上移動できなくなる。その間に一回だけ銃を撃つとかのアクションを実行することができる。敵と味方とで交互に順番が回ってくるターン制になっていて、毎ターン動かせるユニットの数が決まっている。ひさしぶりの本シリーズだったけど基本的な操作方法は変わっておらず、初代をプレイしたときの気持ちも思い出してわくわくした。
しかし次のステージが問題だった。いきなり難易度が跳ね上がる。本作で初めて登場する「擲弾兵」の紹介がてら、こいつが活躍できるちょっとした敵陣地を攻略する趣向になっている。この擲弾兵、結構使いやすくて強い遠隔攻撃ユニットなんだけど、だからなのかステージもこいつをうまく使わないと攻略できないようになっている。そのうえ、ステージが前半と後半に分かれていて長かった。2ステージ目でいきなりこういうややこしいステージがきたので、ここで一気にやる気が削がれてしまい、数か月以上放置してしまった。
このゲームのおもしろいところは、まず主人公の乗る戦車が強力であること。こいつを敵部隊の前に出すと、敵の歩兵はおもしろいようにやられていく。後方のラジエーターが弱点なんだけど、後ろを取られない限りまず狙われることはない。ただ、敵にも戦車がいるので撃ち合いになるとそうはいってられなくなる。といっても味方の工作兵が何度でも修理してくれるので、よほどのことが無い限り壊されることはない。
敵の陣地を少しずつ攻略していくのが楽しい。最初は移動距離と索敵範囲の広い偵察兵を進ませて敵の配置を探る。そこそこ戦闘力もあるので敵の背面や側面に回り込んで攻撃してもいい。回数制限はあるけれど手榴弾で敵の待ち構えている土嚢ごと吹き飛ばすこともできる。
次にサブマシンガンを持った突撃兵を進ませる。こいつは攻撃範囲が狭いけど攻撃力と防御力が高くて正面からも撃ち合える。このユニットの防御力が高い理屈が分からないんだけど、身軽に弾をかわしまくるからかもしれない。
敵戦車を見つけたらでかいバズーカ砲を持った対戦車兵の出番となる。敵戦車の背面に回りこんで弱点のラジエーターを狙うと割と簡単に撃破できる。もちろんこいつで敵歩兵も倒すこともできる。人を狙うにはちょっと精度が低いんだけど。
敵が見晴らしのいい場所にいる場合は、遠くから狙撃兵で攻撃してもいい。ヘッドショットつまり敵の頭に当てると敵のHPを大幅に減らすことができる。っていうか大体一撃で倒せる。ただし敵が遮蔽物に隠れていると難しいし、逆に敵に狙われると弱い。
工作兵は他のユニットの弾薬を補充したり回復したりできる代わりに偵察兵より少し劣るぐらいの攻撃力と行動力しか持たない。戦車の弾や手榴弾なんかは弾数に制限があるので補給できると強い。逆に言うとそれ以外の武器は無制限に使える。
ここに今回新たに擲弾兵が加わってくる。組み立て式の大きな擲弾砲を持ち運んでいるので移動力は低いんだけど、敵を陣地ごと吹き飛ばせる強力な破壊力を持っている。ただし、弾数制限がある上にそこまで攻撃範囲が広くないし、トーチカみたいな頭上も強固に覆われているタイプの構築物に対しては十分に威力を発揮できない。敵戦車に対しては途中で装甲に対して有効な弾が手に入るんだけど、戦車の弱点はあくまで背面なので普通の戦車砲程度の威力しかない。
今回戦車以外に装甲車も追加された。歩兵を安全に運べるほかに、このゲームでは1ターンに動かせるユニットが限られているため行動数の節約にもなる。ただし、それほど装甲が厚くないので砲撃には弱い。
行動力といえばリーダー適性のあるユニットは他の歩兵を引き連れて一回の行動で移動できるようになった。といっても毎回ちゃんと指定してやらないといけないし、ターン中の回数も限られている。
戦闘システムは割とおもしろいんだけど、Steamのレビューでよく言われていたように初見殺しのステージが多かった。最初は敵の配置が分からないので索敵しなければならないんだけど、思わぬところに敵が潜んでいて攻撃を受けることがあったり、特定の場所に潜む敵を倒すためにあらかじめ部隊を動かしておかなかったりする。ある程度手探りでプレイしていくこともできるんだけど、これ最初から知ってないとダメだろって感じることがたびたびあった。まあそれも含めてやりなおし前提のパズル感覚で楽しめなくもないんだけど。
自軍のターンのときは一つ一つのユニットを動かしていく間に敵の反撃がリアルタイムで行われるので、移動させながら敵の目の前で次どうしようかと考えながら突っ立っていると際限なく攻撃を浴び続けてしまう。だから敵の反撃が来る前になんとかしようとしてあせる。これなんとかならなかったんだろうか。せめて突っ立ってるときは時間をとめてほしかった。
ユニットは兵種ごとに成長させることができる。ステージ間でキャンプみたいなモードに入るので、そこで訓練させたり装備をグレードアップしたりすることができる。それにはお金やポイントを使う必要があり、それらはステージ攻略時にスコアに応じて手に入るようになっている。なんだかんだで多分全部アップグレードすることになるし、兵種の成長配分も効率のいいやりかたがわからなかったので平均的に育ててしまい、なんというか「やった感」が得られるだけのシステムのように感じた。
なぜか訓練をサポートするのがF小隊の隊長で主人公のライバルを自称する女ミネルバなんだけど、こいつのキャラも幼稚であきれた。
帝国の攻勢を退けた連邦はそのあと反攻して逆に敵の領土を攻め進んでいくんだけど、冬将軍の到来により過酷な雪中での行軍となる。
たぶんいままでだったらなんとなくプレイしつづけてクリアまで行ったかもしれないけれど、自分が年をとったからなのかこのゲームをプレイしつづけるのは時間の無駄だと思ったので見切りをつけることにした。
本作を最後にシリーズは途絶えている。そりゃそうなるよなあと思った。
ただ、キャラやストーリーが幼稚なことに目をつぶり、初見殺しのステージの数々もそういうパズルだと思って楽しめそうであれば、それなりに遊べるタイトルではあると思う。
初代をやったことがない人なら初代だけプレイしてみるのが一番だと思う。軍隊なのに規律が弱いのは民兵だからなので納得した上で独特の雰囲気とストーリーが味わえるし、ステージも少なくとも最初の方は遊びやすいと思う。ヴァルキュリア人が無双する以外はそこまで大きな不満はなかった。画期的なビジュアルと演出はゲーム好きなら一度はプレイしてみるといいと思う。
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