私も観た |
全体的な感想や、女教師のエピソードの感想はまったく同じかな。
私がこの作品で一番好きなのは、
家族解散宣言を下したオヤジのくだり。
私の人生も、わずかな期間であったが、母親不在のときがあった。
そのときの経験と照らし合わせるとリアリティを感じた。
解散宣言の後、3兄弟はたくましく生きてゆく。
主人公からみて、長男は父親で、長女は母親のようなポジションだった。
・・・だが、まだ父親がいたころの描写(回想シーン)と比較すると、
面白いんだよなぁ。
普通の人情ドラマだったらさ、長女あたりが、
「お母さんがいないんだから、私が家のことするね!」
みたいに、健気に父親をサポートしたりしそうなものだ。
だけど、3兄弟は相変わらず「子ども」のままで、
父親は不器用に料理をしたり洗濯物をたたんだりしてた・・・。
自分の実体験を振り返っても、まさにそのとおり。
私は、父親が仕事から帰宅して家事もこなしているのに、
ほとんど手伝わなかった。
それどころか、父親が「生活費」という名目で置いていた金を勝手に使って
洋服を買ったこともあった。
昼間っから酒のんでウダウダいってる父をみて、
兄と一緒に、「悲劇のヒロイズムに酔ってる。」などと、
てめぇらは何もしねぇくせに小賢しくニヒルに野次ってたものだ・・・。
・・・ガキってのは、所詮そんなもんだw
なにかくれるんなら、それにひたすら甘ったれる。
なにもくれなくなって、ようやく自分で動くことを覚える。
自分らは何もしなかったくせに、
「父ちゃんは頑張ってたよ。」って、まるで許してやってる立場のように
語り合う姿は、滑稽だった。
親ってのも、似たようなもんで、
余裕があるときは、しっかり親をやろうとするもんだけど、
いざ余裕がなくなると、プチって切れてしまうもんだ。
そういう事を、平然と描いちゃって、
人情ドラマを作っちゃってるての、結構すごいとおもうんだけどなぁ。 |
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