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いつから私は「対象外の女」(その1)
四十代になって結婚してても女でいたい恋をしたいと思っている女性が、なぜ日本の今の社会では自分は認められないのかと不満を言う文章。

シリーズものらしいのだが、次回から平安文学をひもといて中年女でも恋をしていた好例を掘り出してくるという展開にはげんなりする。古典に逃避してもこの場合しょうがないと思うのだが。というか作者の専門が古典だからだろう。

いい年をした大人が、かくれんぼをやりたいと言うだろうか? 恋だって人間にとって特別なものではない。むしろ、家庭を作っている人間にとっては卒業しなければならないものだ。

「日本の男も欧米人並みに、そろそろ若さ至上主義から脱却して、成熟した大人の女との恋を楽しむべき」

おいおい、何を言っているんだ。そりゃ欧米人の嗜好だろうが。むしろ若い女に興味のわく傾向の強い日本の男の方が、繁殖上、そして社会の安定上優れているだろうが。

ちなみに欧米人は顔の良さとスタイルの良さが同じくらい評価されるという。ブスが「日本の男も欧米人並に、そろそろ顔の美しさ至上主義から脱却して、完成された体を持つ女との恋を楽しむべき」なんて言ったところで勘違い甚だしい。

というか、やっぱり女性は基本的に受け身なので、この戦略から見直すべきだろう。若い頃は黙ってても男が寄ってきたのに年取ると全然寄ってこない、だから恋ができない、というのでは中学生並の思考力じゃないか。

いい年をしてままごとあそびがしたいなんていう中年を見たかのような気持ちの悪さが残った。
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