引き上げ不審船 自爆穴なく奇妙なスクリュー |
奄美大島沖で銃撃戦のあと自沈したと思われる不審船だが、自沈した痕跡となる船の亀裂が見つからなかったり、スクリューが横一直線に四つもついていたりしたそうだ。
自衛隊の赤外線レーダーから、沈没前に不審船から熱源がバッと広がってすぐ消えたことから、自爆して船に大穴を空けて沈没させたのかと思われていたが、引き上げてみたらそんな穴はまったくなかったそうだ。
NHK のニュースの報道によると、普通のこの程度の大きさの船ならスクリューは一個らしい。ところが不審船にはスクリューが四つもあった。産経新聞が自衛隊幹部に聞いたところ、四つのスクリューがしかも横一直線についていると、キャビテーション効果によって互いのスクリューが干渉しあって効率が落ちると言っていたという。ところが船舶工学の専門家に聞いたところ、エンジンを全部前部に置いて重心を前にもっていくと、浮いた後部に横一直線についているスクリュー四つによって、遠浅の海でも高速で航行できるという。
その他、この不審船には、旧ソ連製の対空ミサイル SA16 や対戦車ミサイル RPG7 やサブマシンガン AK47 の改良型が搭載されていたことが分かった。特に対空ミサイルは熱源追尾型の本格的なもので、これをもって不審船が重武装していたと結論している。
さらに週刊新潮(2002.9.19)によると、対空ミサイルは発射寸前で、引き金に指を掛けた兵士の遺体が見つかっているという。発射されていたら自動誘導なのでヘリや巡視艇に当たってやられていた、との海上保安庁の幹部の言葉が紹介されている。対空ミサイルって船にも当たるものなのか。また、対潜哨戒機でもエンジンに当たったら一発で落ちると軍事評論家が言っている。
この引き上げの詳しい調査結果は、なんと日朝首脳会談のあとにならなければ分からないと確か政府関係者の誰かが言っていた。会談での外交カードとして使わせない気なのだろうか。ここまでではっきりと分かっていることだけでもカードになるのは明らかなはずなのだが…。
ちなみに、引き上げを実際にやっている民間企業・深田サルベージ(http://www.fukasal.co.jp/)は、引き上げだけでなく水門工事で水門を沈めたりする仕事もやっているらしい。
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