人類は衰退しました 8 |
文明が衰える中でささやかながらも独自の活動を続けてきたくすのきの里だったが、先の大暴動によって里の家々や施設が破壊されてしまったことから援助物資をもらうことになり、怠惰な雰囲気が蔓延して人々が次々に里を出ていってしまう。そこで我らの調停官が一計を案じて里の振興策をぶち上げるのだが…。ライトノベル。
今回はまさかのAR(拡張現実)かと思いきやVRMMO(多人数仮想現実)まで行ってしまう話。なにげにYが有能すぎる。しかし現実はYの思惑を超えていくのだった。
そもそもの発端として、里の女性が逆子で出産しそうだから医者が必要になったのだけど、医者まで里を去っていってしまっていたので困ることになる。こういうとき普通は村長がなんとかするものだと思うのだけど、唯一の国際機関に属する国際公務員である調停官たる主人公の女の子が対外的な問題についてはなんとかしなければならないのだった。おじいさんは宇宙旅行に行ったっきり戻ってこないし。
例によって色んなどたばたが起こったあとで、最後に一応すべてが一つにつながって結末を迎える。ちょっといい感じ風に終わるこの結末は好きになれなかった。
プラグインソフトで色んなことが出来てしまうのが面白かった。特に、仮想世界だけじゃなくて現実の肉体までオートパイロット(自動操作)させて、たとえばトイレに行かせたりするというのがウケた。VRMMORPGを扱った川原礫「ソードアートオンライン」だと、ベッドの上で機器をつけて肉体はずっと静止したままなので、ずっと長いことオンラインにいると体がなまるし生理現象にも対応できなかった。この問題をどうにかしないと、ずっとオンラインに引きこもることが出来ないことになる。精神を仮想現実と接続することが可能であるならば、肉体を仮想精神(?)と結びつけることも可能なんだろうなあ、というかそっちのほうがまだ簡単かも。
巻の最初の方のネタだったのですっかり忘れていたのだけど、援助物資をもらって生活するようになった人々が怠惰になるというのは結構きわどい話でよかった。だからといってここから何も展開しないのだけど。
でもって本編最終巻である次巻に不穏な空気で続いていく。月に行ったっきり音信不通になってしまったおじいさんの運命はいかに?
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