評 review の RSS
評 review の静的版 とその ziptar.gz
表 top
評 reviews
称 about us

評への評の作成

あなたの名前 
あなたのメール 
 未登録またはログインしないままで評を書くと、その評は登録者によって書き換えられたり、準管理者によって削除されたりする可能性があります。 
MUSIC VERSE 第1回
バーチャル世界にいるアーティストがリアルなアーティストとともに同じバーチャル空間で音楽について語るバラエティ番組。

部活のマネージャーをやっている女の子のアバターをかぶって動画サイトYouTubeでアイドル活動をしているホロライブ所属VTuber大空スバルがMinecraftというゲームをやっている配信を見ていたら、地上波で音楽番組に出ると言っていたのでチェックして見てみた。まあまあおもしろかった。

大空スバルは自分の中では吉本の芸人である上田晋也ばりにツッコみでどんな出演者もおもしろくさせることができるVTuberの中でも屈指の芸人だと思っているので、そのうちいまよりどんどん売れるだろうなと思っていたら、まさかの斜陽のオールドメディアである地上波のテレビに進出するとは思わなかった。

この番組はバーチャルをリアルと対等の存在に位置づけることをコンセプトにしているみたいで、バーチャル側のレギュラーに大空スバルを、リアル側のレギュラーにPPAP動画が世界的に大ヒットして音楽もやっている芸人の古坂大魔王を配している。

古坂大魔王はフジテレビ「ボキャブラ天国」でトリオ「底抜けAIR-LINE」の頃から見ていて、図体がでかいし芸風もあってかUターン土田とともにパワハラ感が強くて印象が悪かったけれど、いまでは二人とも親しみやすいキャラになっている。この番組でもスバルがMCで自分は裏回しだといって一歩引いていたところが好感触だった。

初回のゲストにバーチャル側はホロライブ所属VTuber沙花叉クロヱ、リアル側はボカロPの枠を超えているDECO*27を呼んでいる。なぜ第一回が沙花叉なのかよくわからなかったけれど、そういえば「人生リセットボタンぽちーw」でTikTokでもバズっていたんだった。星街すいせいや船長(マリン)のほうがバズってるんだけど、作詞作曲までやっている点で選ばれたのかもしれない。

DECO*27が選ばれたのはバーチャル寄りの活動をしているからだろうか。DECO*27は宣材写真がイケすかなかったので(!)自分にとって印象が悪かったのだけど、こうしてトーク番組に出ているところを見てみると見た目から語り口までいい人っぽくて親しみが持てた。自分の創作活動について語りつつ相手のこともよく立てていて、普通にしゃべり慣れている感じがしてよかった。

ホロライブメインで紹介するのかと思ったら、アニメの主題歌も歌っている花譜(かふ)など他事務所のアーティストの紹介がほとんどだった。ホロライブがお金出してねじ込んだわけじゃなくてちゃんと公正にバーチャルを取り上げようという姿勢がいいと思う。

出演者たちによるトークでは、カジュアルに創作論を語っていた。自分としては「関ジャム」ぐらい音楽を深く語ってくれたほうが見ごたえがあっていいと思うんだけど、間口を広くとることを考えるとこのぐらいで正解だと思う。

リアルなアイドル枠としてLOVEというグループの女の子が出演している。にぎやかしに徹していて決して印象は悪くなかったけれど、こういうのを見ると赤坂アカ&横槍メンゴ「推しの子」のプロデューサーの話が頭をよぎってしまう。アイドルを宣伝する代わりに事務所が番組に資金を出しているのか、あるいはバーチャルに拒否感を持つ視聴者のためにリアルなアイドルもバーチャルなアーティストを応援しているんだというところを見せてなじませようとしているのだろうか。

配信限定コンテンツもあるというので見てみようとしたら、ライブで5,500円、それプラス対談で11,000円の有料チケットを買えと出てきたのでびっくりした。こういうのはある程度市場調査した上で価格を決めているはずなのでこれでイケるという見込みがあるんだろうけど、まだまだこの界隈のことを自分はまったく分かっていないんだなと思った。せっかく広く地上波で紹介するんだから閉じコンにせずに誰にでもタダで見れるよう番組のチャンネルを用意して収益化すればいいのに。

せめて紹介した曲やアーティストのサイトへのリンクぐらい張っておいてもいいんじゃないかと思うんだけど、そういうのをしないところがオールドメディアたるゆえんなんだろうな。まあ番組制作者からしたらそんな一銭にもならないことをする理由がないんだけど(リンクを張る代わりに金をよこせと言って断られたのか?)、視聴者のことを単なる金づるとしてしか見ていないんだなと思った。公共の電波を安く使わせてもらっているという意識はこれっぽっちもないんだろう。

そんなわけでこの番組はそのうち制作者自らの手によってぶち壊されてしまう可能性が高そうだけど少なくとも現時点ではまだそれなりに見れるので見てみるといいと思う。
題名*
 コメントを一言で要約して題をつけて入力してください。 
中身*
 必ず日本語を入れてください(SPAM対策)。 
 コメントを書いてください。 
評価 *
 この事物に明確な評価を与えてください。現在のところ 最高(+50) 傑作(+30) まあまあ(+10) いまいち(-10) 駄作(-30) 最低(-50) の六段階評価となっています。0 つまり平凡だという評価を下すことはできませんが、省略することもできます。 


確認画面(プレビュー)があります

Copyright © manuke.com 2002-2024 All rights reserved.