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異世界でスローライフを(願望) コミカライズ版 7巻まで
働きづめだったカズキが過労死し、夢見ていたファンタジー風の異世界へ行けることになったが、彼は英雄となることを望まず、地味に生計を立てられそうなスキルを三つ得てスローライフを送ることにした。小説投稿サイトに上げられた小説が原作のコミカライズ版。

自分に合わないアニメを無理に見るぐらいなら、他のマンガや小説に手を出した方がいいと思い、とりあえず気軽に読めそうな異世界もので「スローライフ」という題にひかれてこれを読んでみた。おもしろかった。

カズキが女神からもらったスキルのうちの一つが「お小遣い」で、一日に一度小銭が落ちてくるというしょうもないスキルなのだけど、たまたま乗合馬車で一緒になった同じく転生者の勇者ハヤト一行にそれを得意げに見せて苦笑されるのがウケた。そりゃせっかく異世界へ行くなら強力なスキルを身に着けて英雄になりたいと思うはずなんだけど、主人公カズキのこの性格がどんな物語をつむいでいくのか期待が高まった(?)。

…と思いきや、残りの二つのスキルが「錬金」と「農業」で、錬金は金を作るだけじゃなくていわゆる錬金術なので、勇者ハヤトに勧められるがままに街の錬金ギルドに行ってそこのばあさんから錬金術を学ぶことになる。錬金術で無双することになりそう。農業の方はまだよくわからない。

でもこの作品の一番の特徴は、序盤に起きた事件により冒険者の女性二人を奴隷にしたり、金持ちのドラ息子との対決を制して奴隷商の目玉商品の美女を手に入れたりして、なんだかんだでハーレムを作って運営していくことだろうか。

正直また奴隷ものかとは思ったけど、最初に奴隷になる二人の冒険者アイナとソルテの場合は成り行き上仕方なくであり、カズキに対して最初は反発しているところから徐々に仲が深まっていくところがよかった。狼の獣人娘ソルテがやたらカズキに噛みついてくるのがかわいい。こいつ一番好き。彼女たちはさっさと借金を返して奴隷の立場から抜けだしたいと思っているんだけど、一度奴隷になったらその労働の対価はすべて主人のものになるはずだから借金なんて返せるんだろうか。

次に奴隷商の目玉商品の美女ウェンディなのだけど、こいつが唐突に現れてカズキの正ヒロインの座に収まるのがよくわからなかった。なんで主人公はこいつに急に惚れちゃったの?奴隷商のもとにいるときからいろいろと親切にしてくれてはいたんだけど、そんなに心を通わせてる感じはしなかったし、最初に奴隷にした二人のことを急に飛び越えるんだろうかと疑問に思った。

さらに猫の獣人娘シロが加わる。こいつは無口で気ままなキャラで自然にカズキの懐に入っていく。最初は奴隷商の持ち物だったんだけど、戦闘能力が高いのでカズキの護衛につけられるようになり、なんだかんだでカズキのものになる。ソルテが勝手にライバル視してるのもよかった。

アイナとソルテの仲間だったレンゲも加わるのだけど、こいつはキャラ的にも外見的にも他のキャラとかぶっていたりキャラ自体が薄かったりしていて位置づけが微妙だと思った。

絵がよかった。特に表紙に描かれているヒロインたちがかわいい。絵というかマンガを描いている長頼という人はエロマンガも描いているんだけど、肌が露出していても行為のシーンが描かれていても正直そんなにエロいとは思わなかった。自分の好みから外れる絵柄だからだろうか。なんか全年齢対象のゲームの絵を見ている感じがした。絵の完成度は高いと思うけど、エロいところはしっかりとエロくしてほしかった。デフォルメ絵はかわいくてよかった。

正直ストーリーはいまいちだった。カズキが初めて師匠のばあさんに認められたポーションを冒険者ギルドに売りに行ったところ、独占的な製薬ギルドのやつだと間違われてあらくれものから因縁をつけられて瓶を割られてしまい、そこへ師匠のばあさんがやってきて落とし前つけろと言ったらなぜか仲裁に入ったアイナとソルテが奴隷になって弁済することになるというのは無理がないだろうか。錬金ギルドの薬がないと冒険が成り立たないらしいからなんだけど。ほかにもこの世界での手の打ち方には独自のルールがあるみたいで時々やりとりがあるのだけど、状況がよくわかっていないせいかどれもあまりしっくりこなかった。

主人公の能力もなんだかよくわからなかった。錬金術を鍛えていって薬を作る以外にアクセサリーまで作るようになったのはまあいいんだけど、この世界の錬金術がどういうものなのか大して説明がないのでカズキが今後どう活躍するのか見通しが悪いように思った。どうやらやばい能力を持っていることが途中で分かるのだけど、影響が大きすぎてむやみに使えないというのももどかしかった。

カズキは戦闘スキルにあたるものは最初持っていなかったんだけど、なぜか時空魔法が使えるようになり、本来防御に使うための魔法を攻撃にも使用するようになるのでそこそこ戦闘能力があるのだった。でも性格的にあまり戦闘は得意じゃない感じ。

というわけでいろいろとわからないづくしなのだけど、キャラにはそれなりに共感できるので、ダラダラと読み続けて楽しむことができた。カズキが今後どうなっていくのか、あまりワクワク感はないのだけど、仲良くやってくれればいいなあぐらいの感じで読み続けると思う。
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