火垂るの墓 |
終戦前後、両親を亡くした兄妹が、二人だけで生きていこうとした先に待ち受ける悲しい結末。
最も泣けるアニメ映画として、国内のみならず海外でも評価が定着した作品。特に海外では、戦争の善悪を語らず悲惨さだけを描いたところに、幅広い共感を得ているそうだ。
終戦記念日や原爆投下日の集まるこの季節、何度もテレビで放映されている。私が今あらためてこの作品を見たのは、海外のアニメ評をまとめて紹介しているサイト moonlight fantasia での海外の声を読んで改めて内容が気になったからだ。
通して見るのは確か二回目ぐらいなのだが、今回見てみてそんなに思ったほど泣けなかった。ちょっと感傷が過ぎる描写が目立つ。
それに、意地悪な親戚の家を抜け出さずに我慢して暮らしていれば、兄妹は死ななくて済んだんじゃないだろうか。
初見のときから気になっていたのだが、いきなりオープニングで一人称で「僕は死んだ」は無いと思う。
良いところは、焼夷弾が降ってきたあと、ちょっと間があいて急に家々が燃え上がるところとか。意地の悪い家の描写はムカムカするほど良かった。海軍さんの家とか、リアルなディテールもいい。
でも、改めて考えてみると、そんなでもない作品なんだなという結論になってしまった。
エンディングロールのときの音楽がよかった。裏で怪しく鳴っている鉄琴っぽい音が。
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