攻殻機動隊S.A.C. 2nd GIG |
よく分からないけどサイバーパンクっぽい架空の未来に日本の公安九課の面々が「スタンドアロン・コンプレックス」に突き動かされる「個別の十一人」や謎のリーダー・クゼ(久世?久瀬?)を追い、内閣情報室の官僚のゴーダ(合田?郷田?)らが暗躍したりする話。
主人公は「少佐」と呼ばれる全身義体(義肢や義手などの延長で全身がサイボーグのこと)の女性捜査官・草薙素子。戦う女というものの魅力がこの作品で一番のウリだと思う。そんでもって脇役数名の紹介を兼ねたエピソードが一話ずつぐらいある。
独特の世界観や登場人物はそれなりに魅力的で、ストーリーもほどほどによく出来ているが、引き込まれるほどでは無かった。ただ、最後に主人公の草薙素子と謎のリーダー・クゼの対話の中で、クゼがふと漏らす言葉にドキリとさせられた。革命を起こそうと思った動機について延々理屈立って説明した最後に、結局自分は孤独が嫌だったからに過ぎないのかもしれない、と言う。
質の高い作品だと思う。ただ、ちょっと優等生すぎた印象がある。士郎正宗の原作、PRODUCTION I.G.によるアニメーション、菅野よう子の音楽、筋書きや脚本や演出、どれも80点を越える出来だと思うのだが、90点を越えた部分が無かったように感じた。
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