Age of Empires III |
リアルタイムストラテジーという時間に追われるアクション要素の強いシミュレーションゲームを世界的にメジャーにしたマイクロソフトの人気ゲームシリーズの最新作。本シリーズはその名の通り歴史上の帝国を扱っているが、本作は近代国家によるアメリカ大陸の支配をめぐる戦いとなっている。
私は結局このゲームではネットワーク対戦をやらなかった。興味が沸かなかったのだ。このゲームのシステムは十分良いと思ったのだが、歳がそうさせたのだと思う。前作での回線切れにもだいぶ懲りていた。キャンペーンゲームだけ攻略したらそのまま仕舞ってしまった。だから私のこのレビューはキャンペーンまでである。
まず扱った時代についてはうまいことやったと思った。歴史に対するコンプレックスを持っている北米の人々に対して何らかの刺激になったのではないかと思う。それにもう前作までにアレキサンダーとか中世とかやってしまったので、もう近現代しか残っていないのだろう。
ゲームのシステムは正当に進化していると思う。面倒な部分が緩和されている。いちいち説明しない。新趣向としてデッキの要素がある。多分対戦を意識して作ったのだろうが、シングルプレイでもそれなりに楽しめた。自分の好きな戦略をとりやすいようにあらかじめ技術とかユニットのセットを回数制限つきで呼び出せるようになっている。
私にとって何より興味があったのは、AI対戦できるかどうかということだ。ちょっと見てみると、C言語風のAIスクリプトらしきものが見える。これはひょっとするとひょっとするか?と思ってかつてのAI仲間に声を掛けてみたが、まったく反応がなくてガッカリした。そのうち私も忘れ去ってしまった。残念。前作でのあのAI Warsの興奮よ再びと思ったのだが…。でも私自身の熱がかつてほど無いこともあり、自分でもそれ以上何かやってやろうとも思わなかった。
ゲームシステムが複雑になっていっており、多分上級者からすると工夫のしがいのあるシステムとなっているのだろうが、そこまでやり込めない私のような人間の場合、なんだか大味な感じがする。相手の意表を突いたところに前線基地を作ったり、敵の農民をちまちま突っついたり、低コストな兵士で守りを固めて力を蓄えたりといった、シミュレーションゲームとしての基本的な楽しみとは関係ない方向に進化を続けているように思えてならない。ユニット一つ一つの重みが感じられなくなっていった。それはそれで、ハードの性能が上がってたくさんのユニットを動かせるようになって、シミュレーションゲームとしての正しい進化なのだが、それを相変わらず一つ一つのユニットとしてチクチク触らなければならないところにイライラしたりする。ドラッグしていっぱい選択することも出来るのだけどね。
ゲームとしての完成度に特に文句はなく、いいゲームだとは思うのだが、私自身そんなにやりこんでいないこともあり、リアルタイムストラテジーの決定版として人に勧める気にはなれない。この手のゲームを知らない人にちょっと試しにやってもらうには難しすぎるし。
思えばシリーズ一作目を初めてプレイしたとき、村人を選択して近くの羊とか鹿に向かわせて狩りをしたり、木を切らせて資源をためて家や設備を建築したりと、およそ戦争ゲームとは思えないまったりした雰囲気に非常に魅力を感じたものだった。そういう感動をまた味あわせてほしい。
ところで言い忘れたが、原住民と手を結んで技術や兵士を得るというシステムもよく出来ていると思った。これがないと列強にばかり注目がいって、原住民の歴史が無視されてしまう。ゲームシステムとしての評価はさておいて、原住民に光を当てたのはすばらしいと思う。
あと地味なことを言うと、難易度がちょうど良いのも良かったと思う。難しすぎて挫折したEmpire Earthの詰めの甘さと比べると、その点マイクロソフトは考えてあるなと思う。開発はアンサンブルスタジオだから難易度の指示はどっちかかな。
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