結婚したくてもできない男 結婚できてもしない女 その1 |
結婚しない人々が増えてきた今の日本を分析したレポート。三回シリーズの一回目らしい。題名の通り、男は結婚したくてもできない人が多く、女は結婚できてもしない人が多い、という主張をしている。
見出しに「相手とぶつかりあえない男たち」「お姫様を待っている場合じゃない」とあり、女とくらべて男は結婚したくてもできないんだ、と言っている。分析が非常に単純、ありきたりで、なおかつ根拠が提示されていない。うすっぺらだ。
若い独身女性は、既婚の比較的若い男と接触する機会がある。むしろ既婚の若い男は、下心はありませんよとばかりに若い女性と接触する。しかし、若い独身男性は、既婚の比較的若い女と接触する機会が少ない。そうなると必然的に若い女のほうがちやほやされるしコミュニケーション能力も上がるだろう。それに女は、女でありさえすれば、男の下心の対象となる。その代わり、結婚したら急に社会から締め出される。
女は男の収入も目当てにできるが、男は女の収入を目当てにはできない。いや、そういう男をヒモと言うが、社会の底辺層にいるだけだ。どんなダサい男でも収入さえあれば結婚する価値はあるが、ダサい女に価値はない。だから、女は生きるために結婚しようと努力するが、男は生きるために結婚するわけではない。もっとも、最近はどちらも働くが、いつまでも働き続ける女はまだ少ない。
一般に男は集団の中のいわゆるマドンナに群れたがる。ぶさいくな男たちが一部の魅力的な女に群がるのを作者は許せないのではないか。彼らを「相手とぶつかりあうのが怖いのだ」とか、とくに以下の一節、
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だが女性のほうは、たとえ恋愛経験値は少なくとも、恋愛や結婚に関してははるかにプロといえるほど、シミュレーションを積んでいる。少女の頃に読んだ漫画からトレンディドラマまで。今の時代、男性たちのほうがよっぽど、結婚に関してはピュアなのだ。
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読んでいて脱力するぐらいひどい説明だ。この説明通りだとすると、シミュレーションを積んじゃっている女の方が、王子様を求めているんじゃないかと思えてくる。それこそ漫画やドラマに出てくるありえない男たちとのあいだで多くのシミュレーションを積んだ女たちが、一体どういう気持ちで普通の男たちと結婚していったのかを思うと恐ろしい。男は男でグラビアアイドルを眺めてシミュレーションをしてるぞ。そういう男はどうだ。
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