MEDIAS X N-07D |
薄くて小さいボディが特徴のAndroidスマートフォン。開発したのは2013年にスマートフォンから撤退したNECカシオモバイルコミュニケーションズとNTTドコモ。
2013年8月の平日にふらりと寄ったヨドバシカメラで、MNP一括1円の20,000ポイントつきで投げ売られていたので契約した。2012年7月13日に発売された機種なので、スペック的にはまったく期待していなかったが、月々サポートが2,800円ちょっとあったので、XiデータプランライトとSPモードだけにすると毎月1,500円程度で3GBまでデータ通信できた。
SIMカードをすぐにGalaxy S3αに差し替えて使ったのでほとんどこの機種は使っていないのだけど、いわゆるガジェット好きとやらの習性で一応一通り使ってみた。Android OS 4.0.4なのでそんなに古くないはずなのだけど、ユーザインタフェースが妙に古臭い感じがする。Android OSは各社独自にカスタマイズするものなのだけど、NECのセンスはあんまりよくないと思った。ちなみになんと発売から一年半ほど経つのにメジャーバージョンアップで4.1.2にできるようになったらしい。いまいじってみたらSIMカード入れてないせいかアップデートできなかったけれど、スマートフォンから撤退したのに今頃になってバージョンアップを提供しているのがすごい。人材が遊んでいるんだろうか。いまさら4.1.xにアップするというのも不思議な話で、他の会社なら4.2か4.3にしているのは、ハードウェアのスペック上の問題なのだろうか。似たようなスペックのソニーのXperia VLも4.1.2だし。単にダラダラとバージョンアップを開発しているうちに時間が経ちすぎただけだったら笑う。Xperiaは2013年5月に4.1.2になっているのに、このMEDIASが4.1.2になったのは2014年2月なのだから。
CPUがデュアルコアなのでそんなに性能がよくないのだけど、それなりのパフォーマンスで動く。スクロールがひっかかって多少イラッとするけれど、当時としてはがんばっていたほうだと思う。画面の解像度も地味に1,280x720あって、ボディが小さい割に高い解像度を持っている。
じゃあなぜ投げ売られていたのか。作りすぎたからというのもあるだろうけれど、この機種には大きな欠点があったことがネットで報告されていた。まずタッチパネルが暴走するらしい。押していないのにタッチしたことになって、ひどいときは勝手にダイヤルしていたと言っている人もいた。それにWifiがつながらず、つながってもすぐ切れる。ルータとの相性の問題もあるだろうけれど、不安定だと報告している人が多くいた。ただ、後期に製造されたモデルではこういった症状は見られないらしく、現に私が入手した個体はこの点についてはなんの問題もなかった。
実際に使用していて思ったのは、本体がすぐに発熱して、心配になるほど熱くなる。そのせいなのか知らないけれど、バッテリーが切れるのが早かった。カタログスペックだと1,800mAhのバッテリー容量があるはずなのだけど、使っているとどんどん減っていく。
バイブレーションが頼りない。本体が薄いせいなのか知らないけれど、バイブレーション用のモーターとか装置がチャチくて、タッチしたときのフィードバックが安っぽい。
カメラがソニー製でそこそこいいものが搭載されているらしい。使わなかったけど。
中途で入ってきた同僚で前にドコモの下請けとして働いていたという人がNECのスマートフォンを使っていて、詳しくは聞かなかったけれど形状が似ていたのでたぶん似たような時期のMEDIASだと思うのだけど、スマートフォンにはうるさそうなのになんでNECを使っているのかと聞いてみたら、なんでもNECはかつて常識外れの短納期で奇跡的とも言える完成度のモデルを開発したことがあるらしく、それでNECを使っているのだと言っていた。
ともかく自分はこのモデルをすぐに使わなくなり、カゴに入れて放置しているのだけど、使ったら使ったで実用できるモデルではあると思う。バッテリーの持ちが気になるところではあるけれど。でも正直、このモデルを一度使うと、もし今後NECから新しいスマートフォンが出ても、きっと選ぶことはないだろうなあと思う。富士通は復活したんだけど。
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