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Surface Pro 2 256GB
パソコン用基本ソフト世界シェア一位のマイクロソフトが出しているタブレットPCの第二世代。ペンタブレットで世界的なシェアを持つ日本のWACOM製のペン入力インタフェースを搭載し、自社のソフトウェアを入れて割安で売っている。

2014年9月にアップルから新しいiPadが出るというので購入する気満々で待機していたのだけど、新製品のminiの方のスペックがしょぼかったので見送り、何か別のタブレットでも買ってみようかと思っていたらこいつが投げ売りされていたので買ってみた。

基本的にソフトウェア会社であるマイクロソフトは、マウスやキーボードといったハードウェアも売っていて、割と評判がいい。ゲーム機のほうは最近ではソニーのPlaystation 4に負けているみたいだけど、自身の牙城であるパソコンと同じようにゲームを開発できるため、マルチプラットフォーム展開のコストが安く済みゲームソフトハウスにウケがよくソフトが豊富なため、欧米でかなりのシェアを持っている。

しかし最近そのパソコン自体の市場がスマートフォンやタブレット端末に押されて縮小してきており、危機感を持ったマイクロソフトは自社のOS(基本ソフト)をタブレット端末用としても使えるようにした。しかしソフトウェアが対応してもハードウェアがサポートしていなければ意味がない。そこでマイクロソフトは、自社のOSを載せたパソコンのリファレンスモデル(お手本)としてこのSurfaceシリーズを開発した。

Surfaceシリーズには2つのラインがあって、携帯端末用に軽いWindows RTを搭載したSurfaceもあるのだけど、自分が買ったのはパソコン用のフル機能のWindows 8を搭載したSurface Proのほう。Windows RTはパソコン用のWindowsのソフトが動かないし、iOSやAndroidと比べて対応ソフトが少なすぎる上に今後増える見込みもないと判断したので検討に値しなかった。

でなぜこのSurface Pro 2が投げ売りされていたのかというと、Surface Pro 3がすでに発売されておりPro 2のほうは在庫処分に入っていたから。8GBのRAMに256GBのSSDとWindows 8.1 ProとOffice Home & Business Edition 2013まで入っていて、ビックカメラの通販サイトで税抜き79,800円という破格の値段で買った。競合他社製品だったら15万以上すると思う。

解像度がフルHDの1920×1080ある。最近のスマホやタブレットPCと比べると当たり前の解像度だけど、いままでのノートブックPCと比べると細かい。でも携帯と同じように拡大設定で文字その他が大きくすべらかになっているのであんまり画面が広い感じがしない。特に画面比率が横長なので縦がとても狭く感じる。

スペックシート上はCPUがCore i5 4200Uなのだけど、ネットで噂されていたとおり自分が手に入れたマシンには4300Uが入っていた。クロックにして1.6GHz⇒1.9GHzだからこの差は大きい。途中で4200Uが足りなくなったからだと言われている。

実は購入の決め手はWACOMの技術を使った事実上の液晶ペンタブレットとして使えるからだったのだけど、あんまり使わないうちに飽きてしまった。お絵かきには慣れが必要だし、いまはそんなに絵を描きたいとは思っていなかったから。で、普通にペンでWindowsを操作してみたところ、意外と面倒くさいことに気付いた。ペン自体は確かに便利なのだけど、ペンを片手に持つとキーボードを打つときにいったんペンを置かないといけない。キーボードをあきらめるとペンだけで文字入力しないといけないのだけど、ソフトウェアキーボードは効率が悪い。

タブレット端末としても使えるかどうか試してみた。ストアアプリでPico Viewerという電子書籍ビューアを買って使ってみた。操作感はかなり良く、iPad並の操作感を実現していると思うのだけど、こいつは本体重量が907gもあるので手に持って使うには重すぎる。寝っ転がって使うにも不便なので、机の上に置いて使った。もっとも、結局買ったiPad Air 2 Wifi + Cellularモデルが444gと半分程度なのだけど、これぐらい軽くても似たような使い方しか出来ないのだからしょうがないのかもしれない。ネットサーフィンや細かいゲームをするときなどぐらいしか画面の大きなタブレットの出番がないんじゃないかと思った。マンガ見るなら5〜6インチ程度のスマートフォンが一番だと思う。7.9インチのiPad mini 2ですらちょっと大きすぎるように思えてきた。

バッテリー持ちは十分使える程度に良いけれど、それでも気にしながら使わないといけなかった。スリープさせておくと一週間ぐらい持つらしく、体感でもそのぐらい持ちそうだった。ボタン一つでスリープさせることが出来るのでタブレット端末らしく使える。

Civilization Vという3Dの戦略ゲームを試しに入れて遊んでみたところ、驚くことに普通に遊べた。ちゃんと3Dが描画されている。インテルのCPUに統合されているGPUでもこんなに遊べるようになっていることにびっくりした。ネットの情報によるとドラゴンクエスト10も画質をある程度落とせば遊べてしまうらしい。この点に関してはライバル機に差をつけているとのネットの評判があった。

スピーカーから出る音が意外と良かった。ちょっとリッチな色付けがされている。音楽によほどのこだわりがある人以外は十分満足できると思う。

USB端子が一つしかない。Happy Hacking Keyboard Professional 2というUSBハブつきの高級キーボードを刺して使っていたのでそこにマウスやUSBメモリなんかを刺して使うことが出来てなんの問題もなかったのだけど、そうじゃない場合はマウスとUSBメモリみたいに二つ刺して使うことが出来ない。端子が二つ欲しかった。Bluetoothが使えるのでマウスやキーボードをBluetoothにするといいのかもしれない。でもBluetoothは色々と不安定らしいし、対応機器の種類が少なくて割高なのがやや難点か。

細かいことを言うと、充電端子がペンの収納スペースを兼ねているという謎仕様なので、充電中はペンを収納できない。そこで一応べつのペン刺しが付属しているのだけど、粘着テープで本体につけるというさらに謎仕様なので生理的に嫌でこのペン刺しは使っていない。

2ちゃんねるのSurface Proスレにしばらく滞在していたのだけど、Pro 2ユーザとPro 3とがたびたび争っていた。Pro 3になってペンタブレットのデバイスがWACOMからイスラエルのe-trig製になって線を描くと震える、いやWACOMは画面端に行くほど位置がズレるだの、Pro 2は縦長すぎるので特に縦にして使うと厳しいだの、Pro 3は排気ファンの数が減ったので熱でサーマルスロットリングが起きてクロックが下がるだの、投げ売りのPro 2はコスパ最強だの、繰り返しこの手の話題がループしていてうんざりしたのでいまはもう見ていないんだけど、どれももっともな意見だと思う。

一通り使っているうちに大体どんなものか分かって飽きたので知り合いに譲った。もうちょっと扱いやすかったら使い続けたかも。たとえ使用目的があまりなくても。

Pro 4が出たらPro 3も投げ売りされるかなぁ。そしたらまた買っちゃいそうだなぁ。無印4が今度は普通のWindowsで出て、LTEモデルも出るらしいので、そっちも気になる。
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