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チョコボランド
モノポリー、いただきストリート、タワードリーム、カルドセプトなんかと似たようなジャンルの、土地争奪型すごろく対戦ゲーム。チョコボをタイトルに冠することからも分かるように、スクウェアの看板タイトル・ファイナルファンタジーシリーズをバックグラウンドに、おなじみのキャラクターたちがデフォルメされて登場する。

主人公はかわいいチョコボで、味方も悪役もほのぼのとしている。ストーリーはハッキリと子供向け。悪役はコミカル。倒したら味方に入ってくれる。クリスタルの変調の原因を探るために奥へ奥へと進んでいく。

ゲームシステムは、いただきストリートをベースにしていると考えてよい。マップ上にある四つのポイントをめぐってスタート地点に帰ってくると報酬がもらえる。味方は召喚獣のような扱いになっており、その点はカルドセプトに近い。召喚獣を空き地に置くとその土地を確保でき、ライバルが止まったときにポイントが手に入る。

私はこのゲームを、入院していたときの暇つぶしとして買った。なんか張り詰めたゲームはしたくなかったので、のんびりと遊べるゲームが欲しかったからだ。気楽に遊べたのは良かったのだが、ファミ通のレビュー本でレビュアーの一人が言っていたように、途中で飽きがきてしまった。

一つ一つのマップは小さく、一回のゲーム時間はそれほど長くはない。終盤になればなるほど時間が掛かるようにはなっていくが、最大マップサイズでも二時間ぐらいで終わるようになっている。だらだらと続けてもしょうがない。その点はよく出来ている。ただ、それが延々と続くという印象がある。

燃えたのは、途中である戦術をとってくる敵がいて、そのパターンを踏まれるとやられやすいのだ。その戦術というのは、マップの特定の箇所だけを集中的に狙い、そこをひたすら巡回することで安全に資産を増やしていくというパターンだ。これに対抗するには結局自分もそれを狙うしかないと判断し実行してようやく勝てた。これを攻略法を探る楽しみと言うか、ゲームの底の浅さが見えたと言うかは、それぞれの人にゆだねるしかない。

味方の召喚獣には特徴があって、高コストなものほど優秀なのは言うまでもない。さまざまな特殊効果を持つ召喚獣がいて、どれを使うかがプレイヤーの腕の見せ所となっている。ただ、私が第一場面の数マップを全部クリアするまでに悟ったのは、結局最初から持っているカーバンクルが最強なんじゃないかということだ。なにせ攻撃されても自分やチョコボや隣接するマスの味方を守ってくれることが多いのだ。これでしかもそこそこ低コストなのだから、使わない手はない。隣接して置くと収益が二割増しになる黒魔道師よりもこっちのほうが使える。状態異常を回復してくれる白魔道師なんかほとんど役立たずだ。

こういう底の浅さがゲームへの飽きを招き、結局私は退院と同時にプレイをやめた。まあ暇な入院生活を充実させてくれた 3,800円(中古)の価値は十分あると思う。…言い換えると、健常な生活を送っていればこのゲームはやる必要はない。
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