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ぜんぶ壊して地獄で愛して 4巻まで
生徒会長を務め先生からの信頼も厚い高校生女子・吉沢来未は、不登校気味のクラスメイト直井に目を掛けてやるよう頼まれる。思わず不満が口をついて出たところを偶然直井本人に聞かれ、脅されて悪いことをするようになるが、それは彼女にとって親や教師の言いなりになっていた自分からの解放だった。百合ものマンガ。

不穏な題のヤバそうな百合もの(女同士の同性愛もの)で、表紙が気になったので読んでみた。最初はそれなりにおもしろかったけど、だんだんややこしくなってきて楽しめなくなっていった。

最初に書いたように序盤はわかりやすい展開だったんだけど、ヒロイン来未の煮え切らない態度にイラついた直井が、ついには先生やクラスメイトにもバレるようなことをさせるに至り、周囲がとっちらかってくる。

まず来未の母親が失望し、ちょっとネタバレになっちゃうんだけどなんと家を出て行ってしまう。こういう作品って母親がカギになりがちで、というのも母親が来未を縛り付けている一番の存在だから(たぶん)なんだけど、急にいなくなるのでこの線からの解決が見込めなくなる。

親友の下田心が来未のことを心配して彼女を元の場所に戻そうとするのはよくある流れなんだけど、なんとこいつまでもが百合ものらしく来未のことが好きすぎて突き進んでしまい、来未の母親から合鍵を預かって勝手に家に来るようになり(!)、だんだんとサイコホラーな展開になっていく。

さらに直井の方にも暴力的な父親や変態マゾの友達まで出てきて、来未となにかやってる最中に割り込んできてイベント(?)を起こしていく。

というように非常に盛りだくさんな内容になっているんだけど、正直自分は読んでいてだんだんしんどくなってきた。

来未はなんだかんだで直井のことが好きになっていっていると思うんだけど、なんかいまいちわかりにくいというかひねくれてる感じがした。まだあんまり認めたくないのかもしれないんだろうけど、もうそろそろ分かってもいいんじゃないかと思う。

来未にとって直井は必要な存在だけど、直井にとって来未はどうなんだろうか。暴力的な父親に対して一緒に戦ってくれる存在として大きくなっていくんだろうか。直井もまた来未に対して自分を預ける気になれていない感じなんだけど、その思いがなんか理屈っぽいというか、読んでいていまいち共感できなくて愛着が持てなかった。それに、自分の抱える問題を自分でぺらぺらしゃべっちゃうようなキャラじゃないと思う。

一方で下田心が来未に対して自分の感情を押し付けていくところは、彼女の身勝手さというか、まあ恋愛ってそういうところがあるのはしょうがないと思うし、来未からみても読者からみても彼女のことがおぞましく見えるのは当然というか、そう思えるような描写になっていることが迫真なんだと思う。

絵はそれなりによかった。細身のかわいい女の子たちが感情をあらわにしながら行動していて、絵柄もわりとすっきりしていて読みやすかった。直井が黒髪、下田心が白髪、この二人に揺り動かされる来未がトーン髪とある意味わかりやすいw

まあそんなわけで自分はもういいやってなったけど、こういう百合もあるんだという意味ではそれなりに楽しめはしたと思う。
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