| 真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです コミカライズ版 11巻まで |
ベルカイム王国の聖女エリアーヌは国全体に結界を張ったり傷ついた兵士を癒したりして国に貢献していたが、周囲からの扱いが悪くついには第一王子クロードから婚約破棄され追放されてしまう。彼女はとりあえず出国するが、彼女がいなくなったベルカイム王国には暗雲が立ち込める。ファンタジー小説が原作のコミカライズ版。
なにかの作品の巻末にあった他作品紹介の中でこの作品のタイトルの特に「だからこの国はもう終わりです」の部分の語感がおもしろくてずっと気になっていたので読んでみた。まあまあおもしろかった。
追放系と呼ばれるこの手の作品の中で聖女が追放される作品はついこのまえもアニメ化されていたし定番すぎて目新しさはまったくなかったんだけど、この作品ならではの点としてヒロインにそこまで悲壮感がなく、かといってあっけらかんともしていなくて、聖女エリアーヌが割と普通の感性を持っていることだと思う。
だから隣国リンチギハムで親切な青年と出会った彼女は、そのまま普通に聖女としてではなく治癒士として仲良くなり、新たな地で新生活を送りつつ恋が芽生えることとなる。そして例によって彼女は普通の治癒士ではありえない能力を発揮し、驚きをもって受け入れられていくのであった。
一方で彼女がいなくなったベルカイム王国では、聖女とたまにテレパシーで会話を楽しんでいた孤独なドラゴンが不審に思って上空にやってきたり、いままで結界に阻まれて入ってこれなかった魔族たちが侵入してきたりするようになる。
聖女エリアーヌを追放した第一王子クロードの傍らには、彼が本物の聖女と疑わない悪女レティシアがいた。なんとこいつは呪術の専門家でいろんな悪事を働いている。でも彼女自身にはそこまで野心はなく、すべては自分の幸せのためにやっていたことだし、クロードのことも利用するつもりはなくて本当に好きみたいだった。
追放系って追放した方はロクなことにはならないことになりがちなんだけど、この作品ではそんなことはなくてやさしい世界でほっこりした。まあ逆に言えば爽快感には欠けるのだけど。
エリアーヌと仲のよかったドラゴンは人間の姿になることができ、彼女のことを気にして一緒に行動するようになる。定番だけどこういう強いキャラがヒロインのまわりにいて力を貸してくれるのは爽快だった。
リンチギハムにいた聖獣フェンリルのラルフが狼の化身であるはずなのにまるっきりデカい犬っころだったのがウケた。かわいい。性格もおとなしく、エリアーヌとはやはりテレパシーで意志の疎通をする。こいつはさすがに人間の姿にはなれない。
謎の少年がエリアーヌの元に助けを求めてやってくる。なんとこいつは魔族の侵略を受けた精霊王で、一行は精霊の里を守るために戦う。そんな魔族の最終的な狙いは魔王の復活だった。
といったストーリーがゆるく展開していく。正直薄い作品だったんだけど、絵もキャラもストーリーもわかりやすくて読みやすかった。一応軸にはエリアーヌの恋が描かれているので、普通に少女マンガとして楽しむ作品なんだろうなと思う。
ハイファンタジーつまりヒロインが現代人ではない完全に独立したファンタジー作品なんだけど、なぜかエリアーヌはおにぎりをにぎったりする。特に設定はなさそうだった。コミカライズにより省略されてるんだろうか。原作小説を読む気にはまったくなれなかった。
あえて読むべき作品とは思えなかったけど、こういう作品が読みたい人は読んでみるといいと思う。
|
|
|
| 題名 | | * |
| | コメントを一言で要約して題をつけて入力してください。 | |
| ファイル | | |
| | アップロードしたい画像ファイルを入力してください。 | |
| 中身 | | * |
| | 必ず日本語を入れてください(SPAM対策)。 | |
| | コメントを書いてください。 | |
| 続きリンク | | |
| | 上に URL を入力しておくと、上の文章のあとにその URL に飛ぶ「続き」というリンクが作成されます。読者を他のページに案内したい場合に利用してください。 | |
| 評価 |
| * |
| | この事物に明確な評価を与えてください。現在のところ 最高(+50) 傑作(+30) まあまあ(+10) いまいち(-10) 駄作(-30) 最低(-50) の六段階評価となっています。0 つまり平凡だという評価を下すことはできませんが、省略することもできます。 | |