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BEST 〜second session〜
ポスト浜崎あゆみとして売り出された本格志向の女性ポップス歌手の倖田來未が、ファイナルファンタジーX-2の主題歌を歌ってヒットし、プチエロ路線でブレイク後に出したベストアルバムの直後に、12週連続でシングルを出してそれをかき集めて作った「ベストアルバム」第二弾。

最初のベストアルバムはとてもよく出来ていたと思う。長い時間を掛けて出してそれなりにヒットしてきたシングル曲を集めていただけあって、二枚組ではあったが半分以上はいい曲だと思ったし、数曲はテレビコマーシャルでおなじみの曲で聞きがいがあった。おまけでついていたDVDにはMTVなんかで流していたプロモーションビデオがついていて、特にこっちのほうが彼女の魅力を十分に伝えていて楽しめた。

だから私はそれをまた期待してこの二枚目の「ベストアルバム」を買ったのだが、かなりの期待外れだった。まずこれをベストアルバムと呼びたくない。12週連続で出したシングルをまとめたものだから、期間的に言えば単なるアルバムに過ぎない。何より楽曲の出来がいまいちでまったく耳に残らない。

確かこの「ベストアルバム」は三種類のパッケージが用意されていた。一つはCD一枚だけの通常版。もう一つはプロモーションビデオを集めたDVDがついてくるもの。三つ目がそれにさらにコンサートを収録したDVDがついてくるもの。私は全部ついたものを買った。結果的にこの選択は正しかった。

このアルバムをベストアルバムとして売った戦略はセールス的には間違っていなかったと思う。私のように何も考えずに買った人は多かったんじゃないだろうか。しかし単なるアルバムかそれ以下の作品を「ベストアルバム」と言って売る商法は最悪だ。これ以降私は、最近売れているらしい歌手をとりあえずベストアルバムだけ買ってみよう、という選択を一切しなくなり、日本のポップス自体から縁遠くなってしまった。言わば私からしてみればこの作品は市場を壊す重大な裏切りを行ったのではないかと思う。だから私は日本の歌謡曲が全然売れなくなってきているのをニュースで耳にしてもほんと自業自得だと思っている。

ただそういう強い憤りが一方で、この作品について言えば特にライブDVDがお買い得で良いと思う。つまりこの作品は、平凡な単なるアルバム+それらのプロモーションビデオ+本当の意味でのベストな選曲でのライブビデオが入って五千円と考えれば、そんなに腹を立てるほどでもないかなと思う。

それに私は倖田來未という歌手については好感を持っている。あくまで歌で勝負するという姿勢は立派だ。プロモーションとしてエロで売っているのも割り切りがあって良い。それに元々そんなに美人ではないらしいが、がんばってあれだけの見栄えがしている点も悪くない。正直どの要素を取ってみても私が心引かれるほどではないが、こういう人が正しく売れているのは安心できる。

にしても日本のメジャーな音楽シーンは本当に死んでいると思う。テレビから漏れ聞こえる曲に全然惹かれない。逆にメジャーから排斥されてアニメやゲームなどの方向に流れてきたミュージシャンのレベルが高いのは一体どういうことか。菅野よう子やAli Projectや声優が歌う主題歌やマイナーなビジュアル系やゲーム会社付きの音楽家とかの方がずっと素晴らしい。なぜ今の日本のメジャーなレコード会社はこういうところから才能を発掘しようとしないのだろうか。サブカルチャー側はメジャー側の優れた人も自分たちのところに招いたりしているのに。
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