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ストラト! 1巻
かつて不条理マンガ家としてヒット作もある中川いさみが、残りの人生で何をしたいのか考えたとき、エレキギターをうまく弾きたいという想いに気づき、編集部の企画でギターを練習しバンドを組んでライブをするまでを描いたギャグマンガ。

ストラトとはストラトキャスターの略で、エレキギターを世界で初めて作ったフェンダー社のギターの基本形の一つで、各社から発売されている同系統のギターの総称でもある。読むと別にストラトキャスターにそれほど思い入れがあるわけじゃないみたいだけど、本編中に購入するギターをストラト子と名づけて思い入れているみたいだった。

私は中川いさみのファンだったので、中川いさみ+エレキギターという組み合わせで即行手にとってレジに持っていったが、最近の中川いさみはそんなに面白くないんだよなあ。それとも私が飽きちゃっただけなんだろうか。「大人袋」なんかは中期の傑作と言っていいぐらい面白かったのだけど、もう無条件にどの作品も面白いと言えるような作家じゃなくなってしまったなあ、私にとっては。それはこの作品にも言えた。相変わらず面白いところは面白いのだけど、順調に衰えていっている感じがする。この内容で定価780円か。通勤中の暇つぶしにはなった。

おっさんたちが楽しそうにやっているところは好ましく思えた。ブームとなっている「けいおん!」の女子高生たちとの絵づらの違いがウケる。「けいおん!」はあっさりうまく演奏しちゃうしオリジナル曲もバンバン作るし全然リアリティなくて、萌えアニメとしては私も好きだけど、バンドを扱った作品として見ると結構ひどいと思う。その点この「ストラト!」は現実的で、作者の自省的な想いが伝わってきて、作品としての面白さはそんなにないものの、じんわりとしみてくるものがある。

これは単に好みの問題なのかもしれないし、不条理マンガに飽きてしまっただけなのかもしれないけど、あまりに突飛なものは面白いと思えなくなってしまった。私が年をとったからなんだろうか。小さいコマにさりげなく挟まれるギャグは面白いものが多かったのだけど、大きなコマが結構高い割合で寒いと思った。あ、でもこの寒さは懐かしい感じはする。ギャグマンガ家は消耗するとよく言われるけれど、この人自身は大して変わってないような気がした。

中川いさみのファン、それにこれからエレキギターやってみようかなというおっさんには勧められる。そうじゃなければいまいちだと思う。
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