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古見さんは、コミュ症です。 10巻まで
平凡な男の子の只野仁人は、これから始まる高校生活に胸を躍らせていた。同じクラスの古見硝子はクールビューティな女の子で、人を寄せ付けない魅力を持っていた。しかし彼は気づいてしまう。実は単に彼女はコミュニケーション能力が絶望的に足りない「コミュ症」なのだと。少年マンガ。

週刊少年マガジンの表紙になっていたのを時々見かけて気になっていたので読んでみた。それほど面白いわけではなかったけれど、なんだかんだで既刊分読んでしまった。

この作品の多分面白いところは、クラスのマドンナ(死語)的な女性である古見硝子が、一見ツンとすまして周りをよせつけない圧倒的な美女に見えて、実は単に人と会話するのが苦手なところ。そしてそんな彼女のことを只野くんは陰ながら助けたり親しくなろうとしたりするのだけど、色々とすれ違って難儀したり、なんだかんだでちょっとうまくいってホッコリするところだと思う。この二人は互いに好きになるので、ちょっと特殊なボーイミーツガールものなんだろうか。

古見さんはがんばって人と関わろうとするけれど声すらろくに出せないので、只野くんに後押しされてノートに自分の言いたいことをつづって筆談みたいにして周りとの意思の疎通をはかっている。いじらしいけれど面倒くさそう。なんかそういえば自分は人と仲良くなることにそれほど不自由を感じたことがないので(誰とでも仲良くなれるとかじゃなくて仲良くなれないならなれないでいいじゃんと思う)、いい話だなあとは思ったけれどあんまり刺さらなかった。

作中古見さんはすっごい美人ということになっているので、クラスの男の子たちだけでなく女の子たちからも人気がある。そのあまりの人気がギャグの安易な起点になっていて、なんというかしょーもない感じがする。

古見さんをめぐる人間関係が中心になっているので、主要登場人物は女の子がメインになっている。なにかとライバル視する子、下僕になりたい子、田舎者だということを隠して仲良くなりたい子、友達と一人クラスが分かれちゃった孤立したギャル、ゲームとかサブカルが大好きな中二病少女なんかがいる。みんなクドいほどにキャラづけがキッチリしているので、自分は誰のことも好きになれなかった。

性別不詳で圧倒的なコミュニケーション能力を持つなじみというキャラがいて、こいつの存在もよく分からなかった。ほとんどの場面で女の子の格好をしているけれど、こいつ女なの?男なの?とたまにクラスの人たちから不審がられている。松井優征「暗殺教室」の主人公みたいな、あえて性別をぼかしたキャラが流行っているんだろうか。女の子っぽい男の子である「男の娘」とはまた違っていて、違和感なく女の子の中にまじってグイグイ展開を引っ張っていく感じ。普通に楽しいキャラなのだけど、新ジャンルすぎたのか好きになるところまでいかなかった。

自分にはベタすぎた。

でもすごくハマった回もあった。クラスの男の子たちがそれぞれ好きな女の子にこういうシチュエーションでアプローチされたいみたいな妄想を語り合うんだけど、キャラ付けがはっきりしているせいか全員キレイに決まっていて毎回笑ってしまった。テレビ朝日「アメトーーク」で芸人たちが安田美紗子に各人の好きなシチュエーションで演じてもらう企画を見るのと同じような感覚だと思う。それに加えて毎回似たようなコマ割りの1ページでキッチリと決めていくところが素晴らしかった。

不器用で口下手な人が一生懸命やってそれがだんだん報われるというような話が好きなら読んでみるといいと思う。
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