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格ゲー喫茶ハメじゅん 第1回
ゲーム実況解説者の「ハメコ。」がゲーム喫茶のマスターとなり、そこへゴールデンボンバーの歌広場淳が客に来るという設定の格闘ゲーム番組。

別にそれほど興味はなかったのだけどTwitterで情報が流れてきたのでeスポーツがこれからどうなっていくのかを考える材料になるかと思って見てみた。いまいちだった。

初回放送の内容は、アメリカで行われたeスポーツの世界的な大会で優勝経験のある大物プレイヤー「ときど」「ボンちゃん」を招いての歌広場淳とのストリートファイター5での対決がメインで、あとは喫茶店のアルバイト従業員という設定のitsukaというゲーム初心者の女の子がゲームのコントローラーを買いに行く流れで買い物ガイド的な情報を提供する感じ。

ゲーム実況だけでなく大会運営やライターとしても活躍しているらしいヨシモト所属となった「ハメコ。」と、普通のバラエティ番組にも出演している人気者でありながら本当に格闘ゲームにのめり込んでいるという歌広場淳に、本物の一流プレイヤーたちをゲストに迎え、かわいいだけでなくちゃんと喋れるアシスタントの女性も配しているという、キャストだけならほぼ満点だと思うのだけど、実際に見てみるとなんか嫌な番組だなあという感想を持った。

大物プレイヤー「ときど」「ボンちゃん」は世界一流のプレイヤーでこの世界での実績と人気が非常に高く、それでいて本人たちはそれほど鼻に掛けた感じもなくむしろ謙虚な姿勢なのに、それをぶち壊すように番組が持ち上げ過ぎだと思う。一部の格闘ゲームファンに向けた番組作りであるならばこれは間違っていないと思うけれど、まだまだこれから知名度を上げていかなければならないこの分野の道案内となるべき(?)番組をこんな感じに作ってしまったら、何も知らない人が見たらしらけてしまうんじゃないだろうか。

eスポーツにはまだまだ課題があると思うのだけど、まず真っ先に解決しなければならないのは「プロって本当にすごいの?」っていう疑問だと思う。それを多くの人に伝えるには、多額の賞金が掛かった世界大会での実績を強調するよりも、腕の差が分かりやすいゲームを作ることだとか、ゲームセンターでめっちゃ強い素人をあっさり倒してみせるだとか、見せ方を考えないといけないと思う。

いまだったら、大乱闘スマッシュブラザーズSPでキワモノキャラを使ってもらって一対多でゲストをまとめてぶち倒すとか、弾幕シューティングで弾を避けまくるとかするのがいいと思う。格闘ゲームやFPSなんて見ていて分かりにくいと思う。特に最近の格闘ゲームは空中コンボがエグいのでダサく感じてしまう。

アシスタントの女の子itsukaの態度が最初からデカいのも気になった。それゲーム初心者の立ち位置じゃないだろと。いかにもテレビ慣れしてます的な感じで、よくしゃべれるのは基本的にはいいことなのだけど、番組の設定を分かっていないしそれを放置している演出がなにも考えていないんじゃないかと思う。

この番組に限らないことだけど、eスポーツ関係者は色々と勘違いが甚だしいと思う。一番有名なのが、自分たちは将棋とボクシングを同時にやっているようなもの、みたいなセリフ。せめて「足して3で割るぐらい」みたいな謙虚な姿勢でいてほしかった。「スポーツ」という言葉の持つプラスのイメージにそのまま乗っかろうとしているように見えて非常にふてぶてしく感じる。まあ「氷上のチェス(カーリング)」が受け入れられているんだからってのもあったのかもしれないけど、あの人たちにはイキり感がないわけだし。eスポーツもモグモグタイムやればいいのか?

同じゲーム番組でも、テレビ東京「勇者ああああ」はプロゲーマーの「板ザン」の扱いがうまくて好感が持てる。初見のゲームをむりやりプレイさせて戸惑わせるなど決して扱いは良くないけれど、最終的に見せ場を作って華を持たせている。本人もいい人そうだし。

もう一つ地上波のゲーム番組と言えばテレビ東京「有吉ぃぃeeeee!」があってこっちは明確にクソ番組(?)だけど、マリオテニスの回はとても良かった。アンガールズ田中がちゃんと練習してきていてものすごく曲がるスライスショットを武器にいい感じに戦えていたし、テニスという大体の人が知っているゲームなので分かりやすかった。でも毎回有吉のいじりがうっとうしいしタカアンドトシとかのノリがワンパターンなので飽きて見なくなってしまった。有吉はそこまで面白くない芸人や俳優なんかをいじって無理やり面白くするのは得意だけど、それ以上の笑いを求めるのは厳しいと思う。絡みが面白くならないからか、ゲームのプレイで露骨に舐めたことやって笑いを取ろうとするので不快でしょうがなかった。

eスポーツは協会に所属して会費を払っていないと優勝賞金500万が10万になってしまうというのでネット界隈をにぎわせた。この協会というのが突如できた利権団体のようで露骨すぎて笑った。メーカーと調整したりスポンサーを集めたりしているだとか色々と言い分はあるんだろうけれど、選手を囲い込んで自分たちの言うことを聞かせようとしているのは確かだ。

まあそれを言うと、誰がどういうプロセスで選んだか分からない「オリンピック委員会」なるものが無償で選手に競技をさせ、放映権を広告代理店が放送局に売りに出し、それを国民から強制的に受信料として徴収しているNHKが数百億で買い上げているほうが闇が深いわけなのだけど。オリンピックはプロが参加できないというのは完全に独占行為だと思う。そのせいでライバル団体が生まれないのだから。大会運営のサポートまでボランティアにやらせようとしているのも笑える。

日本では人気のないNBAやNFLなんかを朝のニュース番組でしつこく取り上げているNHKの裏には、人気が出てきたら放映権料でがっつり稼ごうとしている電通の存在があると思う。別に興行を仲介して儲けること自体には何の問題もないし社会にも貢献しているとさえ思うけれど、それを表に出せない裏工作でやっているのであれば社会の寄生虫に等しいと思う。

途中から番組関係なくなっちゃったけど、格闘ゲームに限らずゲームの実況というのは非常に大きな可能性を持ったコンテンツであり、今後もっとも有望な娯楽の一つだと思うので、それを色々な方向から推し進めていくためにもこの手の番組に期待したい。
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