コンピュータソフト
ロールプレイングゲーム
風来のシレン2 鬼襲来! シレン城!
CHUN SOFT
傑作(30点)
2002年3月31日
プレイするたびに地図が変わる「不思議のダンジョン」シリーズで、同社独自のキャラクターと世界観により自社ブランドで出している本流「風来のシレン」シリーズの第二弾。
そもそも最初の「不思議のダンジョン」シリーズは、ドラゴンクエストの世界観で作られた「トルネコの大冒険」シリーズだった。さらにはこの「不思議のダンジョン」シリーズの基本的な仕組みが、Unix マシン上から生まれた ROGUE や NetHack とまったく同じだったことから、パクりソフトなのではないかと言われることもあった。しかし、日本のゲーム創世記からの有名なゲームデザイナー中村光一が、変に ROGUE などのシステムを自己流にせず、むしろ自分のものにできるという自信からか素直に踏襲して発展させ、現在の確固たる地位を築いた。プレイする人をことごとくハマらせ、特に幾多のゲームをプレイしてきたゲーム雑誌の編集者たちが本気で仕事を忘れてゲームするらしい。
このシリーズは、私もよく覚えていないのだが、シリーズを通して第一弾である「トルネコの大冒険」から、ドラゴンクエストの世界観を使わずに独自の日本風の世界感を持った本流「風来のシレン」を出した。それから、トルネコの大冒険でも 2 を出し、中村光一の監修の下にスクウェアで「チョコボの不思議なダンジョン」シリーズが 1 と 2 まで出た。このシリーズは、スクウェアらしく手軽さを追い求めた作りになっている。ゲームボーイにも進出し、性能の限られた携帯ゲーム機の枠の中でも非常に評判がよい。
それで本流の「風来のシレン2 鬼襲来! シレン城!」なのだが、私はいまようやくエンディングを見たばかりである。実のところ、このシリーズはエンディングが通過点に過ぎない。1,000回遊べる、と銘打たれているのもうなずける。もっとも、私は前作の場合は 53回だけやって「フェイの最終問題」と呼ばれるラストダンジョンを攻略してしまったのでもうやっていないのだが、マニアの間ではなんとこの「フェイの最終問題」も一つの通過点に過ぎず、各種ダンジョンをルール制限つきで制覇しインターネット上でランキングまでつけているらしい。だから私の感想はとりあえずエンディングまでとなる。
私がまず感心したのは、よくぞ日本風の世界観にしてくれた、という国粋的な見方からである。前作からすでにそうだったのだが、今回はメインが城である。村や神社が出てくる。西郷さんや日本風の人々がコミカルにデフォルメされて出てくる。足軽隊がなぜか「自画自賛」というのぼりを立てて城を守ってくれたりする。最後は鬼が島に攻めていくのだ。中村光一には、日本に対する愛着があったのではないだろうか。
おっと、ここまで書いてまだゲームシステムについてあまり言及していなかった。毎回ランダムに生成されるダンジョン、今回はオール 3D で描かれる。ランダムとは思えないほど継ぎ目がまったくない。単純な迷宮なら簡単だろうが、沼地や山岳地帯、竹林、廃墟の神殿跡っぽいところ、冬山、ため息が出るほどきれいなグラフィックスである。
ゲームの奥深さで言えば、前作「風来のシレン」で既に圧倒的なものを見せてしまったあとなので、今回がそれを上回るのかどうか、非常に楽しみである。前作で既に、NetHack を軽く超えていた。インターネット上で色々な人々が hack して作っていった名作ゲームも、一人の天才的な人間のアイデアと、金の掛かったグラフィックスには、あっさり敗れてしまった。言い方は悪いがそうとしか言いようがない。もっとも、NetHack にあった職業システムはいまのところ本シリーズには導入されていない。おそらく、煩雑なだけでゲームの奥行きには関係ないと判断されたか、あるいはデバッグの手間が掛かりすぎるという理由だろう。
細かいシステムを紹介しているときりがないので、煽るだけ煽っておいて終わることにする。
そもそも最初の「不思議のダンジョン」シリーズは、ドラゴンクエストの世界観で作られた「トルネコの大冒険」シリーズだった。さらにはこの「不思議のダンジョン」シリーズの基本的な仕組みが、Unix マシン上から生まれた ROGUE や NetHack とまったく同じだったことから、パクりソフトなのではないかと言われることもあった。しかし、日本のゲーム創世記からの有名なゲームデザイナー中村光一が、変に ROGUE などのシステムを自己流にせず、むしろ自分のものにできるという自信からか素直に踏襲して発展させ、現在の確固たる地位を築いた。プレイする人をことごとくハマらせ、特に幾多のゲームをプレイしてきたゲーム雑誌の編集者たちが本気で仕事を忘れてゲームするらしい。
このシリーズは、私もよく覚えていないのだが、シリーズを通して第一弾である「トルネコの大冒険」から、ドラゴンクエストの世界観を使わずに独自の日本風の世界感を持った本流「風来のシレン」を出した。それから、トルネコの大冒険でも 2 を出し、中村光一の監修の下にスクウェアで「チョコボの不思議なダンジョン」シリーズが 1 と 2 まで出た。このシリーズは、スクウェアらしく手軽さを追い求めた作りになっている。ゲームボーイにも進出し、性能の限られた携帯ゲーム機の枠の中でも非常に評判がよい。
それで本流の「風来のシレン2 鬼襲来! シレン城!」なのだが、私はいまようやくエンディングを見たばかりである。実のところ、このシリーズはエンディングが通過点に過ぎない。1,000回遊べる、と銘打たれているのもうなずける。もっとも、私は前作の場合は 53回だけやって「フェイの最終問題」と呼ばれるラストダンジョンを攻略してしまったのでもうやっていないのだが、マニアの間ではなんとこの「フェイの最終問題」も一つの通過点に過ぎず、各種ダンジョンをルール制限つきで制覇しインターネット上でランキングまでつけているらしい。だから私の感想はとりあえずエンディングまでとなる。
私がまず感心したのは、よくぞ日本風の世界観にしてくれた、という国粋的な見方からである。前作からすでにそうだったのだが、今回はメインが城である。村や神社が出てくる。西郷さんや日本風の人々がコミカルにデフォルメされて出てくる。足軽隊がなぜか「自画自賛」というのぼりを立てて城を守ってくれたりする。最後は鬼が島に攻めていくのだ。中村光一には、日本に対する愛着があったのではないだろうか。
おっと、ここまで書いてまだゲームシステムについてあまり言及していなかった。毎回ランダムに生成されるダンジョン、今回はオール 3D で描かれる。ランダムとは思えないほど継ぎ目がまったくない。単純な迷宮なら簡単だろうが、沼地や山岳地帯、竹林、廃墟の神殿跡っぽいところ、冬山、ため息が出るほどきれいなグラフィックスである。
ゲームの奥深さで言えば、前作「風来のシレン」で既に圧倒的なものを見せてしまったあとなので、今回がそれを上回るのかどうか、非常に楽しみである。前作で既に、NetHack を軽く超えていた。インターネット上で色々な人々が hack して作っていった名作ゲームも、一人の天才的な人間のアイデアと、金の掛かったグラフィックスには、あっさり敗れてしまった。言い方は悪いがそうとしか言いようがない。もっとも、NetHack にあった職業システムはいまのところ本シリーズには導入されていない。おそらく、煩雑なだけでゲームの奥行きには関係ないと判断されたか、あるいはデバッグの手間が掛かりすぎるという理由だろう。
細かいシステムを紹介しているときりがないので、煽るだけ煽っておいて終わることにする。