映画、テレビ番組、舞台芸術
邦画
舞妓Haaaan!!!
監督:水田伸生 脚本: 宮藤官九郎
まあまあ(10点)
2010年1月11日
修学旅行中の京都で迷って舞妓さんの世話になって以来、舞妓さんのことが大好きになったサラリーマンの主人公は、一度も祇園で舞妓遊びをやったことがないものの、ネット上で舞妓さん情報のサイトを運営していた。そんなある日、主人公は京都支社への転勤を命ぜられ、念願の舞妓遊びをしようとする。しかし予想外に敷居が高くて苦労する。劇団大人計画の阿部サダヲが主演し宮藤官九郎が脚本を書いた邦画。
最初、何者かが主人公の運営するサイトを荒らす。舞妓遊びをしたことのない主人公の弱みを逆撫でするような内容で、煽り文句が3Dの文字になって画面を飛び出す演出の中で主人公が切歯扼腕する。主演の安部サダヲは芸人雨上がり決死隊の蛍原に顔が少し似ている。ダメ男ぶりの演技がとても良かった。主人公が京都に転勤(実は左遷)されるときに彼女と別れるシーンがあり、ブリーフ一丁でのシュールなアホ男ぶりがさまになっていた。
さてついに京都にやってきたものの、祇園に行ったら一見さんお断りで門前払いされてしまう。一見さんお断りとは誰かの紹介なしには店に入れない制度のこと。ほかにも祇園のしきたりや遊び方なんかが、ミュージカル風の奇抜な演出や喜劇で結構丁寧に描かれる。
中盤、主人公の舞妓サイトを荒らした犯人と遭遇し、そいつに張り合うために主人公大活躍の無茶苦茶な展開になっていく。面白いことは面白いんだけど、なんだかなあという風に思った。私が子供だったらもっと楽しめたかも。
終盤、一人の舞妓を巡ってしんみりした話になる。話をまとめるためにこういう展開に持っていったのだと思うけど、話が込み入っていてスッキリしなかった。ライバルとの最後の大勝負の決着が演出的に分かりにくくて、見ていた私は結構どうでもよくなった。
この作品は舞妓を取り上げた舞妓映画であり、その点は十分楽しめるのだけど、舞妓さんの顔を白くする化粧やしゃべり方の統一なんかがそれぞれの舞妓さんを見分けにくくしていて、人物への思い入れが抱きにくくてさらに話まで分かりにくくなっているように思う。そもそも舞妓さんってそんなに魅力があるんだろうか。少なくとも私は舞妓さんに魅力を感じなかった。それか、この作品が舞妓さんの魅力を十分に伝えることに失敗しているのか。どちらなのか私にはよく分からなかった。
Wikipediaを見ると本作品は植木等が最後に出演した映画なのだそうだ。ほかに、主人公を祇園の世界に導く社長役として伊藤四朗が、京都支社の部長役に生瀬勝久が配され、新旧大物喜劇役者を集めた邦画喜劇本流のような作品になっている。私は西田敏行がそんなに好きじゃないし、竹中直人にも最近飽き飽きしているので、この作品の配役は良いと思った。
終盤はともかく、宮藤官九郎の脚本は安心して見れた。でも舞妓さんというものに魅力を感じることが出来なければ、この映画の魅力は半減すると思う。Wikipediaを見てみたら柴咲コウ、京野ことみ、酒井若菜と出ていたみたいなのだけど、誰にも魅力を感じなかった。一方で主人公のライバル役の堤真一に色気を感じた。
最初、何者かが主人公の運営するサイトを荒らす。舞妓遊びをしたことのない主人公の弱みを逆撫でするような内容で、煽り文句が3Dの文字になって画面を飛び出す演出の中で主人公が切歯扼腕する。主演の安部サダヲは芸人雨上がり決死隊の蛍原に顔が少し似ている。ダメ男ぶりの演技がとても良かった。主人公が京都に転勤(実は左遷)されるときに彼女と別れるシーンがあり、ブリーフ一丁でのシュールなアホ男ぶりがさまになっていた。
さてついに京都にやってきたものの、祇園に行ったら一見さんお断りで門前払いされてしまう。一見さんお断りとは誰かの紹介なしには店に入れない制度のこと。ほかにも祇園のしきたりや遊び方なんかが、ミュージカル風の奇抜な演出や喜劇で結構丁寧に描かれる。
中盤、主人公の舞妓サイトを荒らした犯人と遭遇し、そいつに張り合うために主人公大活躍の無茶苦茶な展開になっていく。面白いことは面白いんだけど、なんだかなあという風に思った。私が子供だったらもっと楽しめたかも。
終盤、一人の舞妓を巡ってしんみりした話になる。話をまとめるためにこういう展開に持っていったのだと思うけど、話が込み入っていてスッキリしなかった。ライバルとの最後の大勝負の決着が演出的に分かりにくくて、見ていた私は結構どうでもよくなった。
この作品は舞妓を取り上げた舞妓映画であり、その点は十分楽しめるのだけど、舞妓さんの顔を白くする化粧やしゃべり方の統一なんかがそれぞれの舞妓さんを見分けにくくしていて、人物への思い入れが抱きにくくてさらに話まで分かりにくくなっているように思う。そもそも舞妓さんってそんなに魅力があるんだろうか。少なくとも私は舞妓さんに魅力を感じなかった。それか、この作品が舞妓さんの魅力を十分に伝えることに失敗しているのか。どちらなのか私にはよく分からなかった。
Wikipediaを見ると本作品は植木等が最後に出演した映画なのだそうだ。ほかに、主人公を祇園の世界に導く社長役として伊藤四朗が、京都支社の部長役に生瀬勝久が配され、新旧大物喜劇役者を集めた邦画喜劇本流のような作品になっている。私は西田敏行がそんなに好きじゃないし、竹中直人にも最近飽き飽きしているので、この作品の配役は良いと思った。
終盤はともかく、宮藤官九郎の脚本は安心して見れた。でも舞妓さんというものに魅力を感じることが出来なければ、この映画の魅力は半減すると思う。Wikipediaを見てみたら柴咲コウ、京野ことみ、酒井若菜と出ていたみたいなのだけど、誰にも魅力を感じなかった。一方で主人公のライバル役の堤真一に色気を感じた。