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Galaxy Tab 7.7 Plus SC-01E

Samsung, NTT docomo

駄作(-30点)
2014年1月19日
ひっちぃ

7.7インチの有機ELディスプレイを搭載したAndroid 4.0タブレット。その鮮やかな発色と高速通信方式LTEに対応しているのが特徴で、韓国サムスン電子がNTTドコモと共同開発した。

府中のドコモショップでMNP一括5,250円とその場で3万円のキャッシュバックという破格の条件で2013年5月頃に契約した。ドコモオプションはいくつかつけなければならなかったけれど、パケット定額どころかデータプランでもなく単なる音声契約つまり普通の電話機と同じ最低月額料金780円で契約できた(SPモードなどは即解約)。ただしMNP(モバイルナンバーポータビリティ)つまりキャリア間乗り換えを行ったので、転出元のauのWindows Phone IS12Tの2年契約の途中だったことから解約料9,975円と、MNP自体の手数料2,100円、およびドコモとの契約手数料3,150円なんかが掛かっているので、端末を実質タダでもらったのは確かだけれど丸儲けというほどではなかった。

それまでは東芝の7インチのRegza Tablet AT3S0を愛用していて実用上そんなに問題はなかったのだけど、新しいiPad(第三世代)とかGalaxy S3なんかを買っていくうちに性能に不満が出てきて、特に動画を低スペック用に再エンコードしなければならなかったり、Android OSのバージョンが3.2どまりだったりしたので、新しいタブレットが欲しくなった。

実際使ってみると、以前のRegza Tablet AT3S0と比べて明らかにパフォーマンスが向上していたのは分かったのだけど、すぐにいくつか不満が出てきた。CPUパワーが上がっているので動画は再エンコードする必要がなくなったのだけど、Android OSのバージョンが4.0とあまり完成度の高くないものが採用されていたせいか、動作がいちいち引っかかる。なんだか無理にテキパキ動かそうとして失敗しているようなチューニング不足なところがうかがえる。

解像度は1280x800と7インチタブレットとしては特に不満がないのだけど、それまで使っていたRegza Tablet AT3S0と変わらないので特によくなっていない。それどころか、特にブラウザを使っていて顕著なのだけど、フォントがギザギザで見にくい。アンチエイリアシングをしていないんだろうか。

そして致命的だったのは、バッテリーの残量表示が狂っている。それまで残量が50%以上あったのにいきなり1%に落ちたり電源が突然切れることが幾度となく起きた。さすがにこれは不良品だと思ったのでドコモショップに持って行って修理を頼んだ。一週間ぐらいして戻ってきたら、特に異常は見られなかったけれどバッテリーが劣化していたので交換した、とあったので安心して使っていたら、やはり症状が再現した。ネットで調べてみてもこの問題がいくつも報告されているので、これはこのモデル特有の問題であり、平たく言うとこの製品は欠陥品だと思う。こんなに問題が報告されているのに、ドコモやサムスンのほうで本当の原因が分からないなんてことは考えられず、バッテリーを交換しただけで送り返してくるなんてまともな企業とは思えない。

このモデルはサムスンがドコモと共同開発したモデルで、サムスンが他の国で販売しているモデルとは仕様が微妙に異なっている。そのせいか、他のアジア向けに発売しているモデルだとAndroid OSのバージョンが4.1になるアップデートが用意されたそうなのだけど、日本版であるこのSC-01Eにはついに提供されなかった。4.0から4.1へのバージョンアップは特に画面まわりの動作が軽くなるのでこの差は大きい。ドコモは発売後一年も経っていない機種ならほとんどアップデートの対象としているのに、なぜこの機種だけ対象としなかったのだろう。その理由として考えられるのは、そもそも日本版の発売時期が遅れたからだと推測されているが、発売後すぐに買った人は納得できないと思う。

このモデルの良い点として、携帯電話回線を使って直接ネットにつなぐことが出来る点が挙げられる。ほとんどWi-Fiだけで利用してきたけれど、後日別の端末で契約したSIMカードを挿して使ってみたら、携帯電話によるテザリングやWiFiルータを使わずに直接ネットにつなぐことが出来るのは手軽で思ったより便利だった。しかし、ドコモの回線はカバー範囲が広いものの特に繁華街では遅くていまいちなので、重いサイトや動画やリモートデスクトップなんかだとストレスがたまる。

そんなわけなので、iPad mini retina display modelが2013年11月に出たからすぐに買って乗り換えた。こっちは解像度が2048x1536なのでさらに高精細になっているし、CPUパワーも飛躍的に高くなり、OSも洗練されているので動作がキビキビしている。唯一劣るのはWi-Fiモデルを買ったので直接ネットにつなげないことなのだけど、cellular版は一万五千円も高くなるし、キャリアを縛られるとお金がかかるし、SIMフリー版だと転売業者から割高な値段で買わなければならないし、なにより早く手に入れることができないので、発売日に会社帰りに新宿に寄ってヨドバシで完売していたので仕方なくヤマダ電機に行ったら128GBの白たった一台を残して完売していたので仕方なくそれを買って帰った。正直32GBもあれば十分だと思う。

話を戻すと、サムスンは携帯電話のほうはとても完成度が高くてかつ日本市場への積極的な進出を狙っているせいかインセンティブを出して割安でバラまいているので大満足して今も愛用しているのだけど、このタブレットに関しては非常に残念な出来でガッカリした。タダでもらったようなものなのだし、バッテリーの実質的な残量に気をつけて用途を絞って使えばいまでも使えるのだけど、もう使う気になれず現に使っていないので予備機としての意味しかない。こんな製品を売ってロクにサポートしないんだったら、サムスンやドコモの新製品を定価で買うなんてこれからも絶対にしない。

[参考]
http://www.samsung.com/jp/
consumer/mobilephone/tablet/
docomo/
SGH-N015LSNDCM

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