映画、テレビ番組、舞台芸術
バラエティ番組
しくじり先生 俺みたいになるな!!
テレビ朝日
最高(50点)
2015年3月29日
いままで大きな失敗をしてきた人を毎回先生として迎え、お笑い芸人やグラビアアイドルなどの生徒たちに向かってあけすけに失敗談を語ってもらい、おおいに笑ったあとで真面目に教訓を得るというバラエティ番組。
お笑い芸人コンビのオリエンタルラジオの回がネットで拡散されていて、見てみたらすごく面白かった。この回だけじゃなくどの回も大体面白い上にためになり、四月からゴールデンタイムに進出するということなので、ささやかながら自分も拡散に協力することにする。
オリエンタルラジオはバカ兄貴の吹かした勘違い行動を「武勇伝」として弟が讃えるというネタのリズム芸でブレイクし、二人ともそこそこ高学歴でMC向きとされたのか随分早くから注目されて若いうちからゴールデンタイムの番組を何本も任されたものの、それがことごとく当たらず大失敗しているという経歴を持つ。そんないわゆる「吉本のゴリ押し」とその失敗をあけすけに面白おかしく語ってみせるのだから、面白くないはずがない。
教育評論家の尾木ママも出てきた。自分の娘たちの起こした問題行動の数々。あまいお菓子を欲しがらない良い子に育ったと喜んでいたら、あるとき子供部屋に入るとチョコレート菓子を喰いまくっている娘を発見する。教育評論家が娘の教育に失敗するというのは実はそんなに珍しくもないことなのだけど、あの尾木ママが自分の失敗を自分で語り、あんなことがあったこんなことがあったと自分の恥をおおっぴらにして笑いをとるというのが面白かった。この人の場合もう成功しているからそんなでもないのかもしれないけれど、自分の失敗を話すというのはとても勇気がいることだし、今の自分の信用にもかかわってくることなのでなかなか出来るものではないと思う。
さとう珠緒の回もよかった。ぶりっ子を演じて稼いでいた、なんてことを普通に言ってしまう。そうやって調子にのっているうちにどんどん同性から嫌われていき、仕事の幅も狭まっていったという。
ほかに印象に残っているのは、プロレスラーの獣神サンダーライガーの後輩からの嫌われっぷりとか、大事MANブラザーズバンドのボーカルの人が自分の歌とは全然違う本心を語ったりとか、浅田舞の姉が出来すぎる妹を持ったがゆえにグレた話だとか、お笑い芸人コンビのパンクブーブーがM1に優勝したあと地方の仕事を保留にしているうちに仕事がこなくなった話など。
学校の教室を模したセットを舞台にして授業が行われるという形式をとっている。毎回用意されるテキストも面白い。パワーポイントの資料みたいな形をとっているのだけど、書かれている内容がバカバカしくてウケる。
一昔前に流行った「失敗学」のバラエティ番組版とでもいうのか、「失敗学」が流行ったときも実のところ大きなプロジェクトが大失敗するというのが面白くて、当事者の人たちには悪いのだけどそういう楽しみが読む動機だった。この番組はそんな人の失敗の面白さにうまいこと目をつけたなあと思う。大プロジェクトで死人まで出ているような話を笑い飛ばすことは出来ないけれど、芸能人の失敗だったら安心して笑える。
そして一通り笑ったあとだからこそ、普段だったら上から目線で説教臭く感じるような正論がスッと自然に入ってきて、なるほどなあ、と素直に聞くことができる。感心してしまう。一時ほどの勢いに陰りが見えてきたかと思ったけれどテレビ朝日すごい。
誰が見ても笑えると思うしためにもなるのでぜひおすすめ。
お笑い芸人コンビのオリエンタルラジオの回がネットで拡散されていて、見てみたらすごく面白かった。この回だけじゃなくどの回も大体面白い上にためになり、四月からゴールデンタイムに進出するということなので、ささやかながら自分も拡散に協力することにする。
オリエンタルラジオはバカ兄貴の吹かした勘違い行動を「武勇伝」として弟が讃えるというネタのリズム芸でブレイクし、二人ともそこそこ高学歴でMC向きとされたのか随分早くから注目されて若いうちからゴールデンタイムの番組を何本も任されたものの、それがことごとく当たらず大失敗しているという経歴を持つ。そんないわゆる「吉本のゴリ押し」とその失敗をあけすけに面白おかしく語ってみせるのだから、面白くないはずがない。
教育評論家の尾木ママも出てきた。自分の娘たちの起こした問題行動の数々。あまいお菓子を欲しがらない良い子に育ったと喜んでいたら、あるとき子供部屋に入るとチョコレート菓子を喰いまくっている娘を発見する。教育評論家が娘の教育に失敗するというのは実はそんなに珍しくもないことなのだけど、あの尾木ママが自分の失敗を自分で語り、あんなことがあったこんなことがあったと自分の恥をおおっぴらにして笑いをとるというのが面白かった。この人の場合もう成功しているからそんなでもないのかもしれないけれど、自分の失敗を話すというのはとても勇気がいることだし、今の自分の信用にもかかわってくることなのでなかなか出来るものではないと思う。
さとう珠緒の回もよかった。ぶりっ子を演じて稼いでいた、なんてことを普通に言ってしまう。そうやって調子にのっているうちにどんどん同性から嫌われていき、仕事の幅も狭まっていったという。
ほかに印象に残っているのは、プロレスラーの獣神サンダーライガーの後輩からの嫌われっぷりとか、大事MANブラザーズバンドのボーカルの人が自分の歌とは全然違う本心を語ったりとか、浅田舞の姉が出来すぎる妹を持ったがゆえにグレた話だとか、お笑い芸人コンビのパンクブーブーがM1に優勝したあと地方の仕事を保留にしているうちに仕事がこなくなった話など。
学校の教室を模したセットを舞台にして授業が行われるという形式をとっている。毎回用意されるテキストも面白い。パワーポイントの資料みたいな形をとっているのだけど、書かれている内容がバカバカしくてウケる。
一昔前に流行った「失敗学」のバラエティ番組版とでもいうのか、「失敗学」が流行ったときも実のところ大きなプロジェクトが大失敗するというのが面白くて、当事者の人たちには悪いのだけどそういう楽しみが読む動機だった。この番組はそんな人の失敗の面白さにうまいこと目をつけたなあと思う。大プロジェクトで死人まで出ているような話を笑い飛ばすことは出来ないけれど、芸能人の失敗だったら安心して笑える。
そして一通り笑ったあとだからこそ、普段だったら上から目線で説教臭く感じるような正論がスッと自然に入ってきて、なるほどなあ、と素直に聞くことができる。感心してしまう。一時ほどの勢いに陰りが見えてきたかと思ったけれどテレビ朝日すごい。
誰が見ても笑えると思うしためにもなるのでぜひおすすめ。