コンピュータソフト
シミュレーションゲーム
J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!
セガ
傑作(30点)
2002年10月8日
Jリーグのサッカークラブのオーナー兼フロントになってクラブを大きくしていくシミュレーションゲーム。スポンサーを募り、選手をかき集めて育成し、施設や設備を増強していき、世界最強のクラブチームを目指す。
有楽町ソフマップで、シェンムーなどと一緒に五本で 980円という投げ売り価格で売られていたので買ってきた。このパックだけ買うのは店に悪いので、千と千尋の神隠しの DVD を一緒に買った。
このゲームの最大の醍醐味は、自分が育てたチームの試合を AI がフルポリゴンの試合実況で見せてくれることだ。
はっきりいって試合の様子は、ちょっとありえないほど展開がスカスカだし、パターンも単純なのだが、それでも見入ってしまうほど熱が入る。シュートシーンやフリーキックやコーナーキックのパターンはそこそこ多く、またアングルを少し変えてきてくれるので、点が入るかどうかドキドキする。
なんとアナウンサーと解説者による実況中継が音声によって行われる。だから聞いていると本当の試合のようだ。言っていることは結構トンチンカンなのだが、実況として一応成り立っているところが素晴らしい。
強いチームを作るには、お金が必要だ。お金を稼ぐ方法はいくつかあって、公式試合で勝つ、リーグや大会に入賞する、スポンサーから集める、選手を移籍させる、プレシーズンマッチを開催する、ショップやグッズをスタジアムに設置する、などだ。スポンサーは条件を要求してくることもあって、けが人を何人以内におさめるだとか J2 何位以内などの条件を満たせないと契約を切られてしまう。
お金があれば、能力の高い選手を雇うことができるし、設備や施設を買うことができ、選手の育成効率が上がる。その他、すぐれた監督やスカウトマンを雇ったり、町に投資したり、試合に懸賞金を出したりできる。
チームは J1 か J2 に所属する。結果がよければ昇格し、悪ければ降格する。J1 にいると参加できるカップ戦がある。チームが高いレベルにあれば、高い能力を持った選手が集まってくる。こうして最終的にはクラブ世界一を目指すのだそうだ。
私のチーム、調布ブリッツは、ようやく J1 ファーストステージ優勝を果たしたところだ。ここまで来るのに 13年かかった。二年目で J1 に昇格したと思ったらいきなり J2 に降格したり、高額で雇った選手の不仲でチームがボロボロになったりもした。
とても面白いゲームだ。サッカーファンはサッカーのアクションゲームがしたいわけじゃないと思う。サッカーを自分でプレイするのが好きな人は実際にプレイするしかないだろうが、サッカー観戦が好きな人は自分のチームを経営するゲームを楽しめるだろう。だからシリーズ通算 400万本も売れる大ヒットとなったに違いない。
たとえば、これまでチームの中心となってきた司令塔が年齢により引退しそうになる前に、あらかじめ司令塔を育てておくとか、大物を引っ張ってくるとか、戦略を練ることができる。ストライカーを強化しようとか、守備の要を呼んでこよう、中盤は若手を育てよう、と戦略は無数にある。有望な新人をドラフトで引っ張ってきて海外留学させるとか、あのチームのあいつを獲ってやろうとか、逆に自分のチームの有力選手にオファーが来たりする。
システムや戦術も充実している。システムは 3-5-2 とか 4-4-2 とか 5-4-1 など数種類あり、各選手の位置を微調整もできる。戦術はカウンター、右(左)サイドアタック、中央突破、ポストプレイなど。各選手にさまざまなトレーニングをさせることで、戦術を機能させ、得点に結びつけたり、防御を固くしたりする。
割と色々な趣向が盛り込まれていて、ほどほどにプレイヤーを飽きさせないところもいい。ゲームの進行と共に、応援歌を作曲できるようになったり、ユース選手を育成できるようになったりする。
不満もある。
サッカーの勝ち負けは偶然も大きいせいか、チームが勝ったり負けたりする理由がよくわからない。個々の選手の能力が高くても、戦術を理解していなかったり連携がうまくいっていなかったりすると勝てない。ところがなぜ勝てないのかが把握できないことがあった。
選手同士が不仲になることがある。せっかく高額の年俸と契約金で選手を獲得しても、チームになじめなかったり、チームメイトたちが不満を漏らし始めたりする。どんどん険悪になってきて、オーナーにグチをこぼしたり、移籍の相談をしたり、ある日突然退団を迫ってくる。選手に逃げられることはないが、退団を拒否すると士気が落ちるらしい。私は、おまえら金もらっといてハイサヨナラなんて出来るわけねーだろ、と断固退団を拒否しているのだが、チームが勝つためにはそうも言っていられない。しょうがないので、多数から嫌われている問題人物か、それとも弱い方の選手を切るようにしている。
せっかく獲った選手が問題を起こすというのは実にゲーム性があるのだが、回避手段として練習メニューを別々に組み立てるのがとても面倒だ。監督おまかせモードで、チーム全体で同じメニューをこなすのが楽でいいので私はそれしかやっていないのだが、多分これからの戦いではそうも言っておれず、細かいメニューを組み立てなければならないのだろうなと思うと鬱だ。
疲労がたまると怪我をしやすくなる。うっかり疲労ゲージが伸びている選手を間違って練習させてしまうことがあり、それでケガをすると目も当てられない。練習メニューでは、疲れてる選手を練習から外すというのが単純作業になっていて面倒。
GD-ROM からの読み込み時間が長い。待たされる。中途半端な時間を待たされるので、慣れないとストレスがたまる。それが嫌な人には、パソコン版を勧める。試合の新高速度を何倍にするとかもできるらしい。
同じシリーズに野球チームのもある。チーム経営ゲームとは着眼点が素晴らしい。野球ファン・サッカーファンは全員潜在的プレイヤーなのだ。シミュレーションゲームというと難しさが強調されとっつきにくいイメージがあるが、なんてことはない、こんなに身近にここまで面白いシミュレーションゲームの可能性があったのだ。
年末までにはプレステ2 で最新作が出るらしいので、それまでは続編を買わず楽しみにしていよう。
有楽町ソフマップで、シェンムーなどと一緒に五本で 980円という投げ売り価格で売られていたので買ってきた。このパックだけ買うのは店に悪いので、千と千尋の神隠しの DVD を一緒に買った。
このゲームの最大の醍醐味は、自分が育てたチームの試合を AI がフルポリゴンの試合実況で見せてくれることだ。
はっきりいって試合の様子は、ちょっとありえないほど展開がスカスカだし、パターンも単純なのだが、それでも見入ってしまうほど熱が入る。シュートシーンやフリーキックやコーナーキックのパターンはそこそこ多く、またアングルを少し変えてきてくれるので、点が入るかどうかドキドキする。
なんとアナウンサーと解説者による実況中継が音声によって行われる。だから聞いていると本当の試合のようだ。言っていることは結構トンチンカンなのだが、実況として一応成り立っているところが素晴らしい。
強いチームを作るには、お金が必要だ。お金を稼ぐ方法はいくつかあって、公式試合で勝つ、リーグや大会に入賞する、スポンサーから集める、選手を移籍させる、プレシーズンマッチを開催する、ショップやグッズをスタジアムに設置する、などだ。スポンサーは条件を要求してくることもあって、けが人を何人以内におさめるだとか J2 何位以内などの条件を満たせないと契約を切られてしまう。
お金があれば、能力の高い選手を雇うことができるし、設備や施設を買うことができ、選手の育成効率が上がる。その他、すぐれた監督やスカウトマンを雇ったり、町に投資したり、試合に懸賞金を出したりできる。
チームは J1 か J2 に所属する。結果がよければ昇格し、悪ければ降格する。J1 にいると参加できるカップ戦がある。チームが高いレベルにあれば、高い能力を持った選手が集まってくる。こうして最終的にはクラブ世界一を目指すのだそうだ。
私のチーム、調布ブリッツは、ようやく J1 ファーストステージ優勝を果たしたところだ。ここまで来るのに 13年かかった。二年目で J1 に昇格したと思ったらいきなり J2 に降格したり、高額で雇った選手の不仲でチームがボロボロになったりもした。
とても面白いゲームだ。サッカーファンはサッカーのアクションゲームがしたいわけじゃないと思う。サッカーを自分でプレイするのが好きな人は実際にプレイするしかないだろうが、サッカー観戦が好きな人は自分のチームを経営するゲームを楽しめるだろう。だからシリーズ通算 400万本も売れる大ヒットとなったに違いない。
たとえば、これまでチームの中心となってきた司令塔が年齢により引退しそうになる前に、あらかじめ司令塔を育てておくとか、大物を引っ張ってくるとか、戦略を練ることができる。ストライカーを強化しようとか、守備の要を呼んでこよう、中盤は若手を育てよう、と戦略は無数にある。有望な新人をドラフトで引っ張ってきて海外留学させるとか、あのチームのあいつを獲ってやろうとか、逆に自分のチームの有力選手にオファーが来たりする。
システムや戦術も充実している。システムは 3-5-2 とか 4-4-2 とか 5-4-1 など数種類あり、各選手の位置を微調整もできる。戦術はカウンター、右(左)サイドアタック、中央突破、ポストプレイなど。各選手にさまざまなトレーニングをさせることで、戦術を機能させ、得点に結びつけたり、防御を固くしたりする。
割と色々な趣向が盛り込まれていて、ほどほどにプレイヤーを飽きさせないところもいい。ゲームの進行と共に、応援歌を作曲できるようになったり、ユース選手を育成できるようになったりする。
不満もある。
サッカーの勝ち負けは偶然も大きいせいか、チームが勝ったり負けたりする理由がよくわからない。個々の選手の能力が高くても、戦術を理解していなかったり連携がうまくいっていなかったりすると勝てない。ところがなぜ勝てないのかが把握できないことがあった。
選手同士が不仲になることがある。せっかく高額の年俸と契約金で選手を獲得しても、チームになじめなかったり、チームメイトたちが不満を漏らし始めたりする。どんどん険悪になってきて、オーナーにグチをこぼしたり、移籍の相談をしたり、ある日突然退団を迫ってくる。選手に逃げられることはないが、退団を拒否すると士気が落ちるらしい。私は、おまえら金もらっといてハイサヨナラなんて出来るわけねーだろ、と断固退団を拒否しているのだが、チームが勝つためにはそうも言っていられない。しょうがないので、多数から嫌われている問題人物か、それとも弱い方の選手を切るようにしている。
せっかく獲った選手が問題を起こすというのは実にゲーム性があるのだが、回避手段として練習メニューを別々に組み立てるのがとても面倒だ。監督おまかせモードで、チーム全体で同じメニューをこなすのが楽でいいので私はそれしかやっていないのだが、多分これからの戦いではそうも言っておれず、細かいメニューを組み立てなければならないのだろうなと思うと鬱だ。
疲労がたまると怪我をしやすくなる。うっかり疲労ゲージが伸びている選手を間違って練習させてしまうことがあり、それでケガをすると目も当てられない。練習メニューでは、疲れてる選手を練習から外すというのが単純作業になっていて面倒。
GD-ROM からの読み込み時間が長い。待たされる。中途半端な時間を待たされるので、慣れないとストレスがたまる。それが嫌な人には、パソコン版を勧める。試合の新高速度を何倍にするとかもできるらしい。
同じシリーズに野球チームのもある。チーム経営ゲームとは着眼点が素晴らしい。野球ファン・サッカーファンは全員潜在的プレイヤーなのだ。シミュレーションゲームというと難しさが強調されとっつきにくいイメージがあるが、なんてことはない、こんなに身近にここまで面白いシミュレーションゲームの可能性があったのだ。
年末までにはプレステ2 で最新作が出るらしいので、それまでは続編を買わず楽しみにしていよう。