ノンフィクション
社会科学
女の勝利者?
中村うさぎ (週刊文春 2003.4.3 ショッピングの女王)
まあまあ(10点)
2003年4月18日
女であることを捨ててわが道を行くおばさんたちは女の勝利者である、との言葉にある程度納得しつつ、いやさすがにそれは違うんじゃないの、と言ってる。
寄る年波に逆らって出っ張ってきた腹を気にし、女でありつづけようと絶えずおびえながら努力を続ける女性は、はたから見て魅力的なのは確かだが「女の惨敗者」なのではないか、わが道をいくおばさんの方が勝利者ではないだろうか、という話を又聞きしたそうな。
作者はそれを聞いて納得しながらも、やはり亭主を尻に敷いて自分勝手に生きるのは幸福とはいえない、そんな女にはなりたくない、と言う。
まあ別に当たり前の主張なのだろうが、こういうことをまじめに論じる中村うさぎのキャラクターが私は好きだ。どういうわけかこの人は最近漫画家の倉田真由美と仲がいいらしく、そのあたりにも興味がある。倉田真由美といえば「だめんず・うぉ〜か〜」でブレイクした、だめ男を渡り歩くだめ女たちを、自分と同種の人間として面白おかしく紹介する作品だ。倉田真由美もまたとても正直で誠実な作家で、おちゃらけながらも自分について真摯に語っている。この二人が仲良くなるのは私にとっては必然といっていいものを感じる。いや実はそんなに根拠はないのだけれど。
寄る年波に逆らって出っ張ってきた腹を気にし、女でありつづけようと絶えずおびえながら努力を続ける女性は、はたから見て魅力的なのは確かだが「女の惨敗者」なのではないか、わが道をいくおばさんの方が勝利者ではないだろうか、という話を又聞きしたそうな。
作者はそれを聞いて納得しながらも、やはり亭主を尻に敷いて自分勝手に生きるのは幸福とはいえない、そんな女にはなりたくない、と言う。
まあ別に当たり前の主張なのだろうが、こういうことをまじめに論じる中村うさぎのキャラクターが私は好きだ。どういうわけかこの人は最近漫画家の倉田真由美と仲がいいらしく、そのあたりにも興味がある。倉田真由美といえば「だめんず・うぉ〜か〜」でブレイクした、だめ男を渡り歩くだめ女たちを、自分と同種の人間として面白おかしく紹介する作品だ。倉田真由美もまたとても正直で誠実な作家で、おちゃらけながらも自分について真摯に語っている。この二人が仲良くなるのは私にとっては必然といっていいものを感じる。いや実はそんなに根拠はないのだけれど。
(最終更新日: 2000年3月2日 by ひっちぃ)