映画、テレビ番組、舞台芸術
バラエティ番組
芸人先生
Eテレ
いまいち(-10点)
2019年4月12日
お笑い芸人を講師として企業の研修に呼んで、彼らが経験してきたことをビジネスの世界に当てはめ、ビジネス書に書かれているようなハウトゥーを若手社員たちに伝えていく知的バラエティ番組。
Eテレ(元NHK教育テレビ)でやっていて最初割と面白く見ていたのだけど、2回ぐらい見たあとでやっぱこれはダメだと思って見るのをやめた。
理由はいくつかあって、一番大きいのは結局のところこの番組のメインコンテンツはビジネス書の怪しい著者たちが語るうさんくさい内容だということ。最初は芸人たちの実体験から入るのだけど、その中から使えそうな部分だけすくい取って、ビジネス書の内容を当てはめていく。芸人たちの貴重な体験談や、この世界で勝ち抜いてきた信条なんかの上に、怪しい講師たちが舞台裏から講釈をたれていき、それを若手社員たちがありがたがって受けとる。不愉快この上ない。
自分はいわゆる「実用書」と呼ばれる本が大嫌いで、そもそも読んですぐ実生活に役立つなんてことあるはずがない。真の知識というのはそうホイホイと実践できるもんじゃないし、ましてやアホみたいに次々と刊行されるようなものでもない。役にたつ情報というのは、それが当てはまる条件があり、かつ効果も状況次第だ。だからこそ、ただひたすら知識を吸収し、その中から時に応じて当てはまりそうなものを引っ張ってこなければならない。いつなにが役に立つのか分からないので、それこそ読書というものはいくらしても足りることがない。
いま初めて気づいたのだけど、この番組はメインコンテンツで言えばかつて同局で放送していた「オイコノミア」と似ている点があると思う。ただ、「オイコノミア」は経済学の様々な研究成果が分かりやすい切り口から紹介されるのを芸人のピース又吉が淡々と聞くという朴訥な番組で、まともな研究者のまともな研究成果しか出てこないし、おしつけがましくなくて視聴者に判断を委ねたり分からないことは分からないと言う謙虚さがあったりした。なんだかんだで毎回楽しみにしていた番組だったのだけど終わってしまった。こういう番組こそNHKがやらなければならないのではないだろうか。
民放がこの「芸人先生」みたいな番組をやったとしたら、まず間違いなく講師たちは制作陣とはなんらかの形でお友達であったり裏で金銭的なやりとりが発生したりするだろうし、それを隠していかにも普通の情報バラエティですといった風に装うと思う。「オイコノミア」も慶応大学の先生が出てきたときは多分そうなんだろうなと思ってしまったけれど、それ以外は(経済学者なのに)あまりお金の匂いがしない地道な研究者が出ていた。経済学ってまともな学問じゃないと思っていたけれど(それはそれで一面の事実としてあるけれど)割と面白いなと思わされた。
最近になってNHKはネット配信に乗り出すことが決定し、これまで受信料を徴収するための条件であった受信設備の設置という要件をネットにまで拡大解釈させようとしている。スクランブル技術というものがあるので視聴したい人だけ試聴させて受信料を徴収することができるにも関わらず、すべての国民から高い受信料を取り、それでいて一民間企業という体で役職員が不当に高い報酬を得ているのを許してはならない。
Eテレ(元NHK教育テレビ)でやっていて最初割と面白く見ていたのだけど、2回ぐらい見たあとでやっぱこれはダメだと思って見るのをやめた。
理由はいくつかあって、一番大きいのは結局のところこの番組のメインコンテンツはビジネス書の怪しい著者たちが語るうさんくさい内容だということ。最初は芸人たちの実体験から入るのだけど、その中から使えそうな部分だけすくい取って、ビジネス書の内容を当てはめていく。芸人たちの貴重な体験談や、この世界で勝ち抜いてきた信条なんかの上に、怪しい講師たちが舞台裏から講釈をたれていき、それを若手社員たちがありがたがって受けとる。不愉快この上ない。
自分はいわゆる「実用書」と呼ばれる本が大嫌いで、そもそも読んですぐ実生活に役立つなんてことあるはずがない。真の知識というのはそうホイホイと実践できるもんじゃないし、ましてやアホみたいに次々と刊行されるようなものでもない。役にたつ情報というのは、それが当てはまる条件があり、かつ効果も状況次第だ。だからこそ、ただひたすら知識を吸収し、その中から時に応じて当てはまりそうなものを引っ張ってこなければならない。いつなにが役に立つのか分からないので、それこそ読書というものはいくらしても足りることがない。
いま初めて気づいたのだけど、この番組はメインコンテンツで言えばかつて同局で放送していた「オイコノミア」と似ている点があると思う。ただ、「オイコノミア」は経済学の様々な研究成果が分かりやすい切り口から紹介されるのを芸人のピース又吉が淡々と聞くという朴訥な番組で、まともな研究者のまともな研究成果しか出てこないし、おしつけがましくなくて視聴者に判断を委ねたり分からないことは分からないと言う謙虚さがあったりした。なんだかんだで毎回楽しみにしていた番組だったのだけど終わってしまった。こういう番組こそNHKがやらなければならないのではないだろうか。
民放がこの「芸人先生」みたいな番組をやったとしたら、まず間違いなく講師たちは制作陣とはなんらかの形でお友達であったり裏で金銭的なやりとりが発生したりするだろうし、それを隠していかにも普通の情報バラエティですといった風に装うと思う。「オイコノミア」も慶応大学の先生が出てきたときは多分そうなんだろうなと思ってしまったけれど、それ以外は(経済学者なのに)あまりお金の匂いがしない地道な研究者が出ていた。経済学ってまともな学問じゃないと思っていたけれど(それはそれで一面の事実としてあるけれど)割と面白いなと思わされた。
最近になってNHKはネット配信に乗り出すことが決定し、これまで受信料を徴収するための条件であった受信設備の設置という要件をネットにまで拡大解釈させようとしている。スクランブル技術というものがあるので視聴したい人だけ試聴させて受信料を徴収することができるにも関わらず、すべての国民から高い受信料を取り、それでいて一民間企業という体で役職員が不当に高い報酬を得ているのを許してはならない。
(最終更新日: 2019年4月15日 by ひっちぃ)