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ポプテピピック 3巻まで

大川ぶくぶ (竹書房 バンブーコミックス)

まあまあ(10点)
2019年11月10日
ひっちぃ

一見かわいい感じのセーラー服の女の子・ポプ子とピピ美がぶん回すパロディ主体のナンセンスギャグマンガ。

アニメ化されたのを見たけれどあまりにつまらなくて一話か二話で視聴をやめ、こんな独りよがりな作品がなぜ人気あるのだろうと不思議に思っていたのだけど、ネット界隈でこの作品のネタがそこそこ引用されているみたいなので、ネットをより楽しむために原典としてこの作品を読んでみた。割と面白かった。

やっぱり一番面白いのは、一見かわいい小柄な女の子のポプ子がナメたことを言ったり凶悪な顔になってイキったりするところだろうか。ナンセンスギャグがメインなのでよく分からなかったりするのだけど、あえて解釈するなら一見何も関係ないもの同士がほんのちょっと共通点なり関連なりをにおわせてくっつくようなのを味わう感じだろうか。メタ発言もあってマンガの枠組み自体に突っ込んだり他人の作品や時事ネタに絡んだりもする。また、出版社のビルを作中で倒壊させるなど、なんでもありな感じが多分ネットで受けたんだと思う。そういうのを自分もそこそこ楽しめた。

でもアニメは悪ふざけがひどすぎてまったく楽しめなかった。この原作を利用して好き勝手なことをやってやろうというアニメスタッフの悪ノリが暴走し、往年のフジテレビ「ウゴウゴルーガ」の劣化版みたいな、ヘタウマじゃないヘタ絵とセンスの悪いシュールに塗り固められた、そびえたつクソのような作品だったと思う。特に、まったく同じ話を声優だけ変えて繰り返し放映するなんて一体誰得なんだろう。原作は良い意味でキャッチコピーどおり「クソ4コマ」だったけれど、アニメは文字通りの意味でクソアニメだったと思う。ネットでは割と評判良かったみたいだけど、実況(みんなで同時に作品を見ながらネットでツッコミをいれたりする)が楽しかったんだろうか。「ウゴウゴルーガ」が終わってから随分経っているし、若い人たちにとってはこういうのが目新しかったのかもしれない。それに深夜番組なんだしこのぐらい遊び心のある作品を発表する場があるのはいいことだと思う。

少なくともストーリーとか分かりやすい笑いで楽しむような作品ではないので、そういうのに飽きて新しいものを味わいたいという人には勧めることが出来るかもしれない。まあ正直そんなに人に勧めたい作品ではないのだけど。

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