コンピュータソフト
ロールプレイングゲーム
ファイナルファンタジー15 chapter 5の途中まで
スクウェア・エニックス
いまいち(-10点)
2020年6月5日
王子ノクティスは結婚のため婚約者のもとへ向かうが、そのあいだに王都は帝国に急襲され、父親が殺されてしまう。帝国に対抗するため、王子は各地の王墓を巡り、王国の力を受け継ごうとする。コンピュータRPG。
日本でドラゴンクエストシリーズと並ぶ人気コンピュータRPGシリーズのナンバータイトル最新作だけど、ヨドバシドットコムで二千円で投げ売りされていたので、どうせいつかやるだろうからとPS4本体もまだ買っていないうちにとりあえず確保しておいた(その後、千円まで下がった)。やっと年始のセールでPS4本体を買ったのでぼちぼち遊んでみた。いまいちだった。
王子が父である国王に出かけの挨拶をするシーンから始まる。その後、なんと車に乗って荒野を走る。古き良きアメリカのような土地を、供の男三人と一緒に旅をする。ホスト四人旅とネットで揶揄されていたのは知っていた。
仲間はマッチョとオタクとフェミ男。マッチョはこれでも代々王家に仕える一族の男で、普段はサバサバしているけれどいざというときは熱くなる。オタクは料理好きで、なんの料理を作るか決めたときに指パッチンするところがなんとなくGacktっぽかった。フェミ男はトカゲ顔の写真好きで特に自撮りが大好き。途中、デニムのホットパンツをはいたいかにもアメリカ娘といった感じのメカニック女が出てくるが、残念ながらパーティには入らない。シドの娘だからシドニーって。
ゲーム自体はもう最近当たり前となったオープンワールドで、マップの切り替えなく世界を好きなように歩き回れる(ファストムーブで遠くに移動するとローディングに時間がかかるけど)。戦闘もシームレスになり、敵に近付くとそのまま戦闘が始まる(ただし戦闘が終わるときは経験値取得の画面でいったん止まる)。敵の範囲外まで移動すると逃げることもできる。
戦闘はほぼほぼアクションゲームになった。十字キーで武器を切り替え、攻撃ボタンで剣を振ったり魔法を撃ったりする。敵によって武器に相性がある。また、ちゃんと武器を振ったところに敵がいないと当たらない。敵が攻撃してきたら移動レバーでよけたりガードボタンを押して回避動作したりするほか、パリィといってタイミングよく攻撃ボタンを押して反撃することができる。また、主人公の特技で武器を投げてからその武器のもとへ一瞬で移動することができる。このとき移動は一瞬だけど少しだけ硬直時間があるので敵が動いていると攻撃が外れることもある。あとはボタンを連打するとコンボになったり仲間と連携できたりする。
メインストーリーは段階ごとに分けられており、他の人からの依頼と合わせてクエストとして管理される。目的地がマップに表示される親切設計で、クエストを達成すると経験値やお金がもらえたりする。
自分がこのゲームを途中でやめたのは、chapter 4が絶望的につまらなかったから。巨人との戦闘が意味不明なのはこの段階ではしょうがないのかもしれないけれど、移動したり戦闘したりしていて一体何が面白いのか分からなくなってしまった。ストーリーもわけわからないし、怪しい男アーデンの正体が軽すぎるし、そのあとの取って付けたようなお使いにも萎えたし、なんなのこれって思って続ける気をなくした。
途中までは結構いい感じだったと思う。懐かしいアメリカ映画のような舞台で、歴史と文化に乏しいアメリカ人のコンプレックスに寄り添うかのように「王国」があり、道路沿いに雰囲気のあるガレージや飲食店や宿泊施設がある。ハリウッドが作り出したスターウォーズに出てくるような「帝国」が立ちふさがり、近接武器や魔法や銃で戦う。豊かな自然が再現され、暗いダンジョンを一歩ずつ進んでいく。アビリティコールにより好きなようにパーティを成長させる。強い武器やアクセサリを手に入れて装備させ、次の敵との戦いに備える。わくわくするコンピュータRPG体験となるための要素はいっぱいあったと思う。
戦闘が面白くない。敵と遭遇したら、まず敵の群れから少し距離を取って攻撃を食らわないようにする。そして孤立している敵を探してロックオンし、シフトブレイク(ワープ)で一気に距離を詰めて連続で攻撃を繰り返す。他の敵が近寄ってきたらいったん逃げる。基本これの繰り返し。敵のモーションが分かりにくく、理解できないタイミングで攻撃を食らう。味方もなにやら一緒に戦っているのだけど、団子サッカーみたいでよくわからない。一緒に陣形を組んで戦うなんてことがないのでぐだぐだ。
キャラクターの成長を感じにくい。アビリティコールによるパーティ強化が全然ワクワクしない。防具が見た目だけなのはまあいいとして、武器やアクセサリの効果も実感しにくい。アクセサリでHPがだいぶ上がったりするけどそもそもHPが増えたことによる影響を感じにくい。味方は大体視界の外で適当に戦っている。
クエストが基本お使いでつまらない。特にカエル五匹探すやつが最低。最後の一匹がなかなか見つからない。一晩たってもリポップ(再出現)しないので必ずそいつの居場所を見つけなければならない。何が悲しくてフィールドでカエル探しを延々しなければいけないのか。タグ集め、モンスター討伐、特定の場所で写真撮影と、クエストを一つ一つ消化していくこと自体はちょっと楽しいのだけど、冷静に振り返ると一体何をしていたんだろうと思う。まあRPGなんて基本おつかいなんだろうけど、プレイを振り返らせちゃダメなんだと思う。カエルのおばさんむかつくし。
フィールドを歩いているときに仲間たちが雑談を始めるのは良いと思った。割としょうもない会話だけど、一緒に冒険してる感じがする。でもこの面子を好きになるところまではとても行かなかった。キャラの魅力を伝える気がないと思う。キャンプするんだから毎晩なにかしらキャラ紹介を兼ねて話を見せればいいのに。
一日の終わりにその日の冒険の様子を撮った写真が何枚か出てきて、好きなのを保存できるほか、なんとSNSにアップすることもできるらしい。たぶんこのゲームならではの機能ではないと思うけれど、ゲーム体験を発信する喜びとともにゲーム自体の宣伝にもなるというWin-Winな関係は素晴らしい。写真は画質がいいので多分ゲーム中に遊んでいるCPUを使って裏でレンダリングしているんだと思う。構図とか運なのでいい写真もあればヘンな写真もあるのが面白い。
三十年以上にわたって続いてきたファイナルファンタジーシリーズは、この15で死んだと思う。8の長すぎるローディングと没個性な成長システムでも死にかけたらしいけど、システムもストーリーもそれなりに良かったし自分は十分楽しめた。14は一度死んだけど(笑)なんとか復活した(自分はやってないけど)。この15はもうどうしようもないと思う。7のリメイクは評価されているみたいだけど、15の先はないと思う。むしろここまで続いたことを賞賛したほうがいいんじゃないだろうか。
というわけで、本シリーズをいくらか以上やってきた人なら、その最後を見届けるという意味で遊んでみるのもいいと思うけれど、決して期待してはいけない。
日本でドラゴンクエストシリーズと並ぶ人気コンピュータRPGシリーズのナンバータイトル最新作だけど、ヨドバシドットコムで二千円で投げ売りされていたので、どうせいつかやるだろうからとPS4本体もまだ買っていないうちにとりあえず確保しておいた(その後、千円まで下がった)。やっと年始のセールでPS4本体を買ったのでぼちぼち遊んでみた。いまいちだった。
王子が父である国王に出かけの挨拶をするシーンから始まる。その後、なんと車に乗って荒野を走る。古き良きアメリカのような土地を、供の男三人と一緒に旅をする。ホスト四人旅とネットで揶揄されていたのは知っていた。
仲間はマッチョとオタクとフェミ男。マッチョはこれでも代々王家に仕える一族の男で、普段はサバサバしているけれどいざというときは熱くなる。オタクは料理好きで、なんの料理を作るか決めたときに指パッチンするところがなんとなくGacktっぽかった。フェミ男はトカゲ顔の写真好きで特に自撮りが大好き。途中、デニムのホットパンツをはいたいかにもアメリカ娘といった感じのメカニック女が出てくるが、残念ながらパーティには入らない。シドの娘だからシドニーって。
ゲーム自体はもう最近当たり前となったオープンワールドで、マップの切り替えなく世界を好きなように歩き回れる(ファストムーブで遠くに移動するとローディングに時間がかかるけど)。戦闘もシームレスになり、敵に近付くとそのまま戦闘が始まる(ただし戦闘が終わるときは経験値取得の画面でいったん止まる)。敵の範囲外まで移動すると逃げることもできる。
戦闘はほぼほぼアクションゲームになった。十字キーで武器を切り替え、攻撃ボタンで剣を振ったり魔法を撃ったりする。敵によって武器に相性がある。また、ちゃんと武器を振ったところに敵がいないと当たらない。敵が攻撃してきたら移動レバーでよけたりガードボタンを押して回避動作したりするほか、パリィといってタイミングよく攻撃ボタンを押して反撃することができる。また、主人公の特技で武器を投げてからその武器のもとへ一瞬で移動することができる。このとき移動は一瞬だけど少しだけ硬直時間があるので敵が動いていると攻撃が外れることもある。あとはボタンを連打するとコンボになったり仲間と連携できたりする。
メインストーリーは段階ごとに分けられており、他の人からの依頼と合わせてクエストとして管理される。目的地がマップに表示される親切設計で、クエストを達成すると経験値やお金がもらえたりする。
自分がこのゲームを途中でやめたのは、chapter 4が絶望的につまらなかったから。巨人との戦闘が意味不明なのはこの段階ではしょうがないのかもしれないけれど、移動したり戦闘したりしていて一体何が面白いのか分からなくなってしまった。ストーリーもわけわからないし、怪しい男アーデンの正体が軽すぎるし、そのあとの取って付けたようなお使いにも萎えたし、なんなのこれって思って続ける気をなくした。
途中までは結構いい感じだったと思う。懐かしいアメリカ映画のような舞台で、歴史と文化に乏しいアメリカ人のコンプレックスに寄り添うかのように「王国」があり、道路沿いに雰囲気のあるガレージや飲食店や宿泊施設がある。ハリウッドが作り出したスターウォーズに出てくるような「帝国」が立ちふさがり、近接武器や魔法や銃で戦う。豊かな自然が再現され、暗いダンジョンを一歩ずつ進んでいく。アビリティコールにより好きなようにパーティを成長させる。強い武器やアクセサリを手に入れて装備させ、次の敵との戦いに備える。わくわくするコンピュータRPG体験となるための要素はいっぱいあったと思う。
戦闘が面白くない。敵と遭遇したら、まず敵の群れから少し距離を取って攻撃を食らわないようにする。そして孤立している敵を探してロックオンし、シフトブレイク(ワープ)で一気に距離を詰めて連続で攻撃を繰り返す。他の敵が近寄ってきたらいったん逃げる。基本これの繰り返し。敵のモーションが分かりにくく、理解できないタイミングで攻撃を食らう。味方もなにやら一緒に戦っているのだけど、団子サッカーみたいでよくわからない。一緒に陣形を組んで戦うなんてことがないのでぐだぐだ。
キャラクターの成長を感じにくい。アビリティコールによるパーティ強化が全然ワクワクしない。防具が見た目だけなのはまあいいとして、武器やアクセサリの効果も実感しにくい。アクセサリでHPがだいぶ上がったりするけどそもそもHPが増えたことによる影響を感じにくい。味方は大体視界の外で適当に戦っている。
クエストが基本お使いでつまらない。特にカエル五匹探すやつが最低。最後の一匹がなかなか見つからない。一晩たってもリポップ(再出現)しないので必ずそいつの居場所を見つけなければならない。何が悲しくてフィールドでカエル探しを延々しなければいけないのか。タグ集め、モンスター討伐、特定の場所で写真撮影と、クエストを一つ一つ消化していくこと自体はちょっと楽しいのだけど、冷静に振り返ると一体何をしていたんだろうと思う。まあRPGなんて基本おつかいなんだろうけど、プレイを振り返らせちゃダメなんだと思う。カエルのおばさんむかつくし。
フィールドを歩いているときに仲間たちが雑談を始めるのは良いと思った。割としょうもない会話だけど、一緒に冒険してる感じがする。でもこの面子を好きになるところまではとても行かなかった。キャラの魅力を伝える気がないと思う。キャンプするんだから毎晩なにかしらキャラ紹介を兼ねて話を見せればいいのに。
一日の終わりにその日の冒険の様子を撮った写真が何枚か出てきて、好きなのを保存できるほか、なんとSNSにアップすることもできるらしい。たぶんこのゲームならではの機能ではないと思うけれど、ゲーム体験を発信する喜びとともにゲーム自体の宣伝にもなるというWin-Winな関係は素晴らしい。写真は画質がいいので多分ゲーム中に遊んでいるCPUを使って裏でレンダリングしているんだと思う。構図とか運なのでいい写真もあればヘンな写真もあるのが面白い。
三十年以上にわたって続いてきたファイナルファンタジーシリーズは、この15で死んだと思う。8の長すぎるローディングと没個性な成長システムでも死にかけたらしいけど、システムもストーリーもそれなりに良かったし自分は十分楽しめた。14は一度死んだけど(笑)なんとか復活した(自分はやってないけど)。この15はもうどうしようもないと思う。7のリメイクは評価されているみたいだけど、15の先はないと思う。むしろここまで続いたことを賞賛したほうがいいんじゃないだろうか。
というわけで、本シリーズをいくらか以上やってきた人なら、その最後を見届けるという意味で遊んでみるのもいいと思うけれど、決して期待してはいけない。