マンガ
空母いぶき
かわぐちかいじ 原案協力:恵谷治 (小学館 ビッグコミックス)
まあまあ(10点)
2020年7月12日
空想未来の日本は尖閣諸島への度重なる圧力に対抗するため艦載機F-35JBを15機搭載した軽空母いぶきの運用を開始する。その翌年、中国は突如尖閣諸島および与那国島などに侵攻し、住民を人質にとって尖閣諸島の領有を日本に認めさせようとする。日本は空母いぶきを現場へ向かわせるが、中国は空母広東で迎え撃つのだった。青年マンガ。
「沈黙の艦隊」「ジパング」といった世相を切った空想戦記を持ち味とするかわぐちかいじが、現代戦と日本のありようを描いた作品。先の2作品は展開が遅くて途中で飽きて読むのをやめてしまったけれど(笑)、最近また尖閣諸島が圧力を受けているので気になって読んでみた。面白くて単行本全13冊と短めであることもあり最後まで読めた。
冒頭、中国人漁師を装った工作員が難破のフリして尖閣諸島に上陸し、保護しにきた日本の海上保安庁に対して「ここは中国の領土だから」と拒絶して中国の保護を待つシーンが描かれる。この時点ですごく引き込まれた。こういうことをやってくる可能性があるという話はどこかで聞いた覚えがあったのだけど、実際に描かれたものを見るとリアリティが半端なかった。
現代戦を描いた作品としてとても面白かった。F-35やイージス艦なんかがどういった能力を持っているのか非常に分かりやすく描かれていて、この武装でこういう攻撃が出来るとか、敵からのあの攻撃に対してはこの装備を使って防ぐとか、ある程度知っていた自分が読んでもいちいちかっこよくて緊張感があり、読んでいてワクワクした。現代兵器は要は誘導ミサイルだらけになっていて、誘導の方式たとえば赤外線(熱)や電波(形状)あるいは遠隔操作(手動)やGPS(座標)ごとに対策が存在して、フレア(熱源)やチャフ(対電波)やデコイ(形状)を出して回避する。
ただ、終始違和感があったのは、空想上の日本の首相として出てくる垂水慶一郎という安倍をしゅっとさせたような人物が堂々と数々の決断を下していったことだった。もうこれだけでしらけてしまう。一応弱みを見せるシーンもあるのだけど、ちょっとしたいいわけ程度でしかない。日本の政治家がトップダウンでビシッとかっこよく何かを決断して成功するイメージがわかない。
こいつに関して良いと思った点として、国民になるべくありのままを知らせて国民に当事者意識を持たせようとしたところを挙げたい。海上保安庁が撮影した中国漁船との衝突映像を隠そうとした事件を暗に批判しているんだろうか。ありのままがいいかどうかは別として、民主主義国家は国民の戦意を高めないと戦争を遂行できないので、アメリカみたいにクウェートの幼い少女だの油まみれの海鳥だので演出する必要があると思う。中国の駐在武官が日本に残った理由として日本の国民感情を生で観察したかったからというのを挙げているのはもっともだと思った。先の大戦で日本はアメリカ国民の戦意を見誤ったわけで、戦争の勝敗に大きく影響すると思う。
ジャーナリストや普通の国民の姿も描かれるけれど、正直よくわからなかった。封鎖された地域に潜入して写真を撮るジャーナリストとか、報道されたニュースを見て様々な感情を抱く国民が出てくるけれど、一体彼らに何が出来たのだろうか。国会議事堂に自然と群衆が集まり、それをDJポリスが懐柔して帰らせるのがウケた。私たち国民が出来ることといえば政治家を選ぶことぐらいだと思うけれど、それについての描写はまったくなかった。
外務省に佐藤優っぽい坊主頭の官僚がいたのがウケた。防衛省と外務省とが対立というか利害背反するところが描かれているのはちょっと面白かった。最終的に互いに出来ることをやるということで一つの方向を向くことができるという着地はよかったと思う。
作中中国が明らかに武力行使してきているのに、全面戦争にはならないところで踏みとどまっているという見方を取っているため、戦闘でなるべく人を殺さないようにしている。うーん、こういう展開になるのか。最近中国はインドとの国境紛争で衝突を起こしているのだけど、重火器での殺し合いじゃなくてなんだかよくわからない鈍器で殴り合ったという報道があって、これってそういうことなのかと納得した。自分は明らかに相手が一線を越えてきたら有無を言わさず全力で反撃すべきだと思うし、特に住民が人質にされたのであれば人質に関係なく攻撃するのが国際的な常識なのだから、相手に付け入らせるようなことはするべきではないと思うけれど、可能性として十分考えられる展開だと思った。
この作品には一人の主人公ともう一人副主人公がいる。主人公は空母いぶきの艦長である秋津竜太で、こいつは航空自衛隊の出身で元エースパイロットということになっている。こいつの思想信条は、日本は「アジア最強」であるべしというもの。中国に対して日本には絶対にかなわないと思わせることこそが抑止力であり日本の防衛だと考えている。一方で副主人公と呼ぶべき航海長の新波歳也は自衛隊の基本的な考え方である「専守防衛」を掲げている。おそらくこの作品には「専守防衛」から一歩か二歩進めた方がいいというメッセージがありそう。
あまりこういう悲観的なことは言いたくないけれど、「アジア最強」であるべしという考え方は日本が少なくとも海の上での核を使わない限定戦争ではアジア最強でありつづけることが前提となっているが、控えめに言って確実性に欠けると思う。じゃあどうすべきかというと、相手にある程度の犠牲を強いることが出来る防衛力を備えることが大事だと思う。そう考えたとき、日本が甘っちょろい戦いをするような国だとみくびられることは何よりも致命的なことなんじゃないだろうか。ちなみに作中にもそういう描写がある。
主人公の秋津竜太のことをまったく好きになれなかった。こいつは常に冷静沈着で、艦内のあちこちに気を配り、人に簡単に頭を下げる一方で普段はふてぶてしいという。ベルリンの壁崩壊の現場を小さい頃に見たという描写があるけれど、一体どんな風に性格形成に影響したのかさっぱりわからなかった。
女性艦長が出てくるのだけど、多分作者は扱いに苦慮したと思う。ヘンな性格付けすると何か言われそうだから、自衛官の家系出身で指示をきっちり遂行する真面目な性格をしていることになっていた。戦闘では指示を言葉通りに守って敵の第二派に見事対応するという戦果を上げている。
作中、尖閣諸島を基地化しようとする中国に対して、予告した上で砲撃するという決断を下している。領土は絶対に守るという日本の意志を伝えるのだという実に力強い主張が描かれていて、なんというか安心した。実際これが出来るのかどうかは分からないけれど、やらないといけないことだと思う。
でも改めて考えてみると、尖閣諸島は本当に守る必要があるのかというと、自分は二周半まわって出た結論としてその必要はないんじゃないかと思えてきた。よく言われるのはもし尖閣を実効支配されたら沖縄も持っていかれるというもので自分もその意見に同意だったのだけど、さすがに沖縄本島は国民感情的に絶対守るだろうから、ここまで引くのも手なのかもしれない。少なくとも日本の身の丈を考えれば(自嘲)。でもその場合、中国はさらなる圧力を加えてくるわけで、その結果としてさらなる譲歩を重ねる展開になることは想像に難くない。
中国は太平洋をアメリカと分割したいらしいけれど、太平洋に日本がある限り無理だと思いたい。もし日本がまともな国であれば東アジアの海は台湾も含めて日本が支配するのが自然だと思う。中国を大陸に封じ込めておくことが日本の生存戦略だ。中国が海軍を育てるのはドイツやフランスがそれをやるのと同じぐらい意味が薄いと思う。アメリカはアラビア湾やイスラエルを守りたかったから機動艦隊を維持していたけれど、そろそろ意味ないんじゃないかと思い始めているっぽい。それに中国は陸路で油田地帯に進出したほうが楽だと思うんだけど。
この作品のモチーフとなっている空母についてなのだけど、やはり空母って要らないんじゃないかと思った。作中、那覇基地所属の第9航空団から下地島空港に何機か駐留して紛争に参加するのだけど、空母なんてなくても離島の空港さえあれば何の問題もないと思う。作中では空港に地対空ミサイルを配備していなかったためかあっさりやられちゃうけど。シーレーンつまりマラッカ海峡とかまで行くなら空母は必要だろうけど、それなら友好国の空港を使えばいいじゃんと思った。
この作品の結末にもちょっと違和感があった。機密保持の考えからすると考えられないことだと思う。でも物語としての結末ということであればきれいに終わっているなあと思った。
ほかに違和感として、中国の若くて野心的な軍人が日本のことを小さな島国のくせにと言っているシーンがあるけれど、よほどのバカじゃない限りそんなことは思っていないだろう。ドイツやフランスがイギリスのことを小さな島国だとあざけるだろうか?まして中国にとって日本は数十年前に百万の軍隊でもって首都を始めとした本土を蹂躙した相手だというのに。
やっぱり日本を守るには戦略原潜に核ミサイル配備するのが一番いいんだろうなあ。となると「沈黙の艦隊」にまで話が戻ってしまう(笑)。核武装は今の国際政治状況や国民感情からすると無理だろうけど、その気になればすぐ可能だから抑止力に近いものになっているとか、レンタルならいけるんじゃないかという意見もある。あとは日本の大量生産技術を使って無人機で守る計画でも立ててほしい。でも日本はAIが弱いという(笑)。一応日本が次に開発する戦闘機には無人機を随伴させる計画はあるらしい。
ただ、もう時代は非正規戦なので、ガチな最新兵器同士で戦うようなことはもう来ないかもしれない。コロナ軍事兵器説もあるように、まさかの細菌戦になる可能性だってあると思う。そうなると、公衆衛生の(専門家ではなく末端の)レベルが高い日本には有利かもしれないけれど、日本人は人種的に多様性がないからピンポイントで狙われたら一気にやられる可能性が高い。
日本の安全保障は精密部品の生産と輸出に掛かっているかも。
というわけでいま正規戦をやっても多分総力戦にはならないから現実的にはこうなるんじゃないかというところを見せてくれる面白い作品だったので、尖閣諸島のことが気になる人は特に読んでみるといいと思う。
「沈黙の艦隊」「ジパング」といった世相を切った空想戦記を持ち味とするかわぐちかいじが、現代戦と日本のありようを描いた作品。先の2作品は展開が遅くて途中で飽きて読むのをやめてしまったけれど(笑)、最近また尖閣諸島が圧力を受けているので気になって読んでみた。面白くて単行本全13冊と短めであることもあり最後まで読めた。
冒頭、中国人漁師を装った工作員が難破のフリして尖閣諸島に上陸し、保護しにきた日本の海上保安庁に対して「ここは中国の領土だから」と拒絶して中国の保護を待つシーンが描かれる。この時点ですごく引き込まれた。こういうことをやってくる可能性があるという話はどこかで聞いた覚えがあったのだけど、実際に描かれたものを見るとリアリティが半端なかった。
現代戦を描いた作品としてとても面白かった。F-35やイージス艦なんかがどういった能力を持っているのか非常に分かりやすく描かれていて、この武装でこういう攻撃が出来るとか、敵からのあの攻撃に対してはこの装備を使って防ぐとか、ある程度知っていた自分が読んでもいちいちかっこよくて緊張感があり、読んでいてワクワクした。現代兵器は要は誘導ミサイルだらけになっていて、誘導の方式たとえば赤外線(熱)や電波(形状)あるいは遠隔操作(手動)やGPS(座標)ごとに対策が存在して、フレア(熱源)やチャフ(対電波)やデコイ(形状)を出して回避する。
ただ、終始違和感があったのは、空想上の日本の首相として出てくる垂水慶一郎という安倍をしゅっとさせたような人物が堂々と数々の決断を下していったことだった。もうこれだけでしらけてしまう。一応弱みを見せるシーンもあるのだけど、ちょっとしたいいわけ程度でしかない。日本の政治家がトップダウンでビシッとかっこよく何かを決断して成功するイメージがわかない。
こいつに関して良いと思った点として、国民になるべくありのままを知らせて国民に当事者意識を持たせようとしたところを挙げたい。海上保安庁が撮影した中国漁船との衝突映像を隠そうとした事件を暗に批判しているんだろうか。ありのままがいいかどうかは別として、民主主義国家は国民の戦意を高めないと戦争を遂行できないので、アメリカみたいにクウェートの幼い少女だの油まみれの海鳥だので演出する必要があると思う。中国の駐在武官が日本に残った理由として日本の国民感情を生で観察したかったからというのを挙げているのはもっともだと思った。先の大戦で日本はアメリカ国民の戦意を見誤ったわけで、戦争の勝敗に大きく影響すると思う。
ジャーナリストや普通の国民の姿も描かれるけれど、正直よくわからなかった。封鎖された地域に潜入して写真を撮るジャーナリストとか、報道されたニュースを見て様々な感情を抱く国民が出てくるけれど、一体彼らに何が出来たのだろうか。国会議事堂に自然と群衆が集まり、それをDJポリスが懐柔して帰らせるのがウケた。私たち国民が出来ることといえば政治家を選ぶことぐらいだと思うけれど、それについての描写はまったくなかった。
外務省に佐藤優っぽい坊主頭の官僚がいたのがウケた。防衛省と外務省とが対立というか利害背反するところが描かれているのはちょっと面白かった。最終的に互いに出来ることをやるということで一つの方向を向くことができるという着地はよかったと思う。
作中中国が明らかに武力行使してきているのに、全面戦争にはならないところで踏みとどまっているという見方を取っているため、戦闘でなるべく人を殺さないようにしている。うーん、こういう展開になるのか。最近中国はインドとの国境紛争で衝突を起こしているのだけど、重火器での殺し合いじゃなくてなんだかよくわからない鈍器で殴り合ったという報道があって、これってそういうことなのかと納得した。自分は明らかに相手が一線を越えてきたら有無を言わさず全力で反撃すべきだと思うし、特に住民が人質にされたのであれば人質に関係なく攻撃するのが国際的な常識なのだから、相手に付け入らせるようなことはするべきではないと思うけれど、可能性として十分考えられる展開だと思った。
この作品には一人の主人公ともう一人副主人公がいる。主人公は空母いぶきの艦長である秋津竜太で、こいつは航空自衛隊の出身で元エースパイロットということになっている。こいつの思想信条は、日本は「アジア最強」であるべしというもの。中国に対して日本には絶対にかなわないと思わせることこそが抑止力であり日本の防衛だと考えている。一方で副主人公と呼ぶべき航海長の新波歳也は自衛隊の基本的な考え方である「専守防衛」を掲げている。おそらくこの作品には「専守防衛」から一歩か二歩進めた方がいいというメッセージがありそう。
あまりこういう悲観的なことは言いたくないけれど、「アジア最強」であるべしという考え方は日本が少なくとも海の上での核を使わない限定戦争ではアジア最強でありつづけることが前提となっているが、控えめに言って確実性に欠けると思う。じゃあどうすべきかというと、相手にある程度の犠牲を強いることが出来る防衛力を備えることが大事だと思う。そう考えたとき、日本が甘っちょろい戦いをするような国だとみくびられることは何よりも致命的なことなんじゃないだろうか。ちなみに作中にもそういう描写がある。
主人公の秋津竜太のことをまったく好きになれなかった。こいつは常に冷静沈着で、艦内のあちこちに気を配り、人に簡単に頭を下げる一方で普段はふてぶてしいという。ベルリンの壁崩壊の現場を小さい頃に見たという描写があるけれど、一体どんな風に性格形成に影響したのかさっぱりわからなかった。
女性艦長が出てくるのだけど、多分作者は扱いに苦慮したと思う。ヘンな性格付けすると何か言われそうだから、自衛官の家系出身で指示をきっちり遂行する真面目な性格をしていることになっていた。戦闘では指示を言葉通りに守って敵の第二派に見事対応するという戦果を上げている。
作中、尖閣諸島を基地化しようとする中国に対して、予告した上で砲撃するという決断を下している。領土は絶対に守るという日本の意志を伝えるのだという実に力強い主張が描かれていて、なんというか安心した。実際これが出来るのかどうかは分からないけれど、やらないといけないことだと思う。
でも改めて考えてみると、尖閣諸島は本当に守る必要があるのかというと、自分は二周半まわって出た結論としてその必要はないんじゃないかと思えてきた。よく言われるのはもし尖閣を実効支配されたら沖縄も持っていかれるというもので自分もその意見に同意だったのだけど、さすがに沖縄本島は国民感情的に絶対守るだろうから、ここまで引くのも手なのかもしれない。少なくとも日本の身の丈を考えれば(自嘲)。でもその場合、中国はさらなる圧力を加えてくるわけで、その結果としてさらなる譲歩を重ねる展開になることは想像に難くない。
中国は太平洋をアメリカと分割したいらしいけれど、太平洋に日本がある限り無理だと思いたい。もし日本がまともな国であれば東アジアの海は台湾も含めて日本が支配するのが自然だと思う。中国を大陸に封じ込めておくことが日本の生存戦略だ。中国が海軍を育てるのはドイツやフランスがそれをやるのと同じぐらい意味が薄いと思う。アメリカはアラビア湾やイスラエルを守りたかったから機動艦隊を維持していたけれど、そろそろ意味ないんじゃないかと思い始めているっぽい。それに中国は陸路で油田地帯に進出したほうが楽だと思うんだけど。
この作品のモチーフとなっている空母についてなのだけど、やはり空母って要らないんじゃないかと思った。作中、那覇基地所属の第9航空団から下地島空港に何機か駐留して紛争に参加するのだけど、空母なんてなくても離島の空港さえあれば何の問題もないと思う。作中では空港に地対空ミサイルを配備していなかったためかあっさりやられちゃうけど。シーレーンつまりマラッカ海峡とかまで行くなら空母は必要だろうけど、それなら友好国の空港を使えばいいじゃんと思った。
この作品の結末にもちょっと違和感があった。機密保持の考えからすると考えられないことだと思う。でも物語としての結末ということであればきれいに終わっているなあと思った。
ほかに違和感として、中国の若くて野心的な軍人が日本のことを小さな島国のくせにと言っているシーンがあるけれど、よほどのバカじゃない限りそんなことは思っていないだろう。ドイツやフランスがイギリスのことを小さな島国だとあざけるだろうか?まして中国にとって日本は数十年前に百万の軍隊でもって首都を始めとした本土を蹂躙した相手だというのに。
やっぱり日本を守るには戦略原潜に核ミサイル配備するのが一番いいんだろうなあ。となると「沈黙の艦隊」にまで話が戻ってしまう(笑)。核武装は今の国際政治状況や国民感情からすると無理だろうけど、その気になればすぐ可能だから抑止力に近いものになっているとか、レンタルならいけるんじゃないかという意見もある。あとは日本の大量生産技術を使って無人機で守る計画でも立ててほしい。でも日本はAIが弱いという(笑)。一応日本が次に開発する戦闘機には無人機を随伴させる計画はあるらしい。
ただ、もう時代は非正規戦なので、ガチな最新兵器同士で戦うようなことはもう来ないかもしれない。コロナ軍事兵器説もあるように、まさかの細菌戦になる可能性だってあると思う。そうなると、公衆衛生の(専門家ではなく末端の)レベルが高い日本には有利かもしれないけれど、日本人は人種的に多様性がないからピンポイントで狙われたら一気にやられる可能性が高い。
日本の安全保障は精密部品の生産と輸出に掛かっているかも。
というわけでいま正規戦をやっても多分総力戦にはならないから現実的にはこうなるんじゃないかというところを見せてくれる面白い作品だったので、尖閣諸島のことが気になる人は特に読んでみるといいと思う。