ハードウェア
オーディオ・ビジュアル
B CABLE 2.5mm (718106)
beyerdynamic
まあまあ(10点)
2021年3月28日
ドイツの老舗音響機器メーカーbeyerdynamic(ベイヤーダイナミック)の最上位ヘッドホンT1 2ndとT5p 2nd用の交換用ケーブル。韓国Astell & Kern (iriver)が推していた2.5mm 4極のジャックにつなげることでバランス接続によるハイパワーで分離の良い音を楽しむことが出来る。
自分の持っているT1はケーブルを交換できない初代なのでこのケーブルは使えないのだけど、同じ会社のAventho Wiredで使うために買った。アメリカのアマゾンで199ドルで買ったヘッドホンのために実売一万五千円のケーブルを買うなんて馬鹿げていると思っていままで買わなかったのだけど、蛍光灯を注文するだけだと悪いなと思ってつい一緒に注文してしまった。買ってよかった。
よく読んでいるSandal AudioさんのブログでAventho Wiredの付属ケーブルがいまいちだと書いてあったのだけど、自分は付属ケーブルがそこまで悪いものと思えなかったので気にせずずっと使っていた。そのあとやはり気になって中華(中国製)の安いケーブルを六千円ぐらいで買ってみたのだけど良かったのは見た目だけでタッチノイズはひどいし音も劣るしでほどなくして使わなくなった。
で今回このケーブルを使ってみたら普通に音がよくてびっくりした。なんというか低域がきっちりと下に落ちていて音が締まっていた。余計な倍音が抑えられているおかげで中高域を邪魔せず素直に音が出ているからだと思う。高域のノイズは可聴域から外れるのでなんとなく聴き疲れする程度なのだけど、低域のノイズは中高域を濁らせるのがはっきりと分かる。だから低域がしっかりと低域で鳴っている感じがするということはケーブルの精度が高いことを裏付けている。ドンシャリのように中域をへこますことで安易に聴きやすくするのではなく、全域でしっかりと音が出ていることを感じることができた。
高価なケーブルはオカルトだと言う人が多くて自分もそのとおりだと思うのだけど、人間の耳が聴き分けるデリケートな高周波信号を伝送するのだからなにかしらの工夫が必要なのは確かで、テレビのアンテナ線が同軸ケーブルなのもそのせいだ。ヘッドホンケーブルも同軸にしないのかな。めっちゃ太くなって笑えそう。
巨大掲示板5chのベイヤースレで誰かがケーブル太すぎと言っていたので懸念していたのだけど、まあ確かに太いがぜんぜん許容範囲だった。ナイロンで編みこまれたようなゴワゴワした感触で、Shure KSE1200のケーブルにそっくりだった。そんなに重くない。ちょっと自分には長いので三周ぐらい束ねてから胸ポケットに入れている。
ただ一つ不満があって、やはり2.5mmのプラグは折れそうに感じた。特にこいつはプラグの根元がストレートなので、てこの原理でポッキリいきそうな感じがする。PLENUE Sにつなげるときは3.5mm 4極へのL字型の変換コネクタを使うので力が加わりにくくて安心する。このケーブルではないけれど実際2.5mmのプラグが折れたと言っている人もいる。老舗のベイヤーはそのあたりちゃんと材質を考えて作っていそうな気もするけれど不安なことには変わりない。ちなみに自分はミニHDMIケーブルを曲げてしまったことがあるのだけど、端子の金属部分は曲がらなくて根元のビニールのあたりが曲がった。曲がっても一応使えた。故障の原因になりそうだったから結局捨てたけど。
2.5mm 4極の規格を主導していたAstell & Kernも結局ソニーが推し始めた4.4mm 5極が優勢になったことを認めて両方に対応し始めた。自分が最近買ったSE100にはバランス端子が2.5mmしかついていないけれど、ヘッドホン向けに比較的最近出したKANN ALPHAには4.4mmも搭載するようになった。他のメーカーも大体4.4mmを採用するようになった。自分は2.5mmから4.4mmへの変換コネクタを持っているから問題ないのだけど、Sandalさんが言うように音の劣化はあると思う。
ヘッドホン側は左右それぞれ3.5mmのTRS 3極プラグ(いわゆる普通のステレオミニプラグ)になっている。Hifiman HE6SEでも使うことが出来た。ただ、ピンアサインについては合っているのかどうかよく分からない。+と-に接続できていれば本来のバランス出力が得られるけれど、片方がGNDにつながった場合は出力が半分になってしまう。Ultrasone PRO900 balancedも含めてケーブルとヘッドホンとをとっかえひっかえして遊んでみたけれど確か音のまったくでない組み合わせもあった。たぶんR(リング)がつながっていないものとTとRでつなげる前提のものとを組み合わせたからだと思う。
それにしてもAventho Wiredの素晴らしさを再認識した。自分は普段Campfire AudioのVegaとAtlasとを交互に使っているのだけど、Aventho Wiredは総合的に見て両者に並んでいると思う。そりゃ解像度では劣っているけれど、その分ヘッドホンならではのゆったりした鳴り方があるし、解像度だってそれほど劣っているわけではないように感じた。ただ、オンイヤーなので長時間付けていると耳が痛くなるから通勤はともかく買い物しに遠出するのは無理なのだった。
気に入ったイヤホンやヘッドホンがあってそれを少しでも良い音で聴きたいのならば、多少ケーブルを奮発するのもアリだと思う。さすがに数万のケーブルを買う気にはなれないけれど、二万ぐらいまでならいいかなという気がしている。純正品はとにかく高くて値段分の価値はないことが多いように思うけれど、少なくともこのベイヤーの純正品はその値段分の価値が十分にあるよう思った。
自分の持っているT1はケーブルを交換できない初代なのでこのケーブルは使えないのだけど、同じ会社のAventho Wiredで使うために買った。アメリカのアマゾンで199ドルで買ったヘッドホンのために実売一万五千円のケーブルを買うなんて馬鹿げていると思っていままで買わなかったのだけど、蛍光灯を注文するだけだと悪いなと思ってつい一緒に注文してしまった。買ってよかった。
よく読んでいるSandal AudioさんのブログでAventho Wiredの付属ケーブルがいまいちだと書いてあったのだけど、自分は付属ケーブルがそこまで悪いものと思えなかったので気にせずずっと使っていた。そのあとやはり気になって中華(中国製)の安いケーブルを六千円ぐらいで買ってみたのだけど良かったのは見た目だけでタッチノイズはひどいし音も劣るしでほどなくして使わなくなった。
で今回このケーブルを使ってみたら普通に音がよくてびっくりした。なんというか低域がきっちりと下に落ちていて音が締まっていた。余計な倍音が抑えられているおかげで中高域を邪魔せず素直に音が出ているからだと思う。高域のノイズは可聴域から外れるのでなんとなく聴き疲れする程度なのだけど、低域のノイズは中高域を濁らせるのがはっきりと分かる。だから低域がしっかりと低域で鳴っている感じがするということはケーブルの精度が高いことを裏付けている。ドンシャリのように中域をへこますことで安易に聴きやすくするのではなく、全域でしっかりと音が出ていることを感じることができた。
高価なケーブルはオカルトだと言う人が多くて自分もそのとおりだと思うのだけど、人間の耳が聴き分けるデリケートな高周波信号を伝送するのだからなにかしらの工夫が必要なのは確かで、テレビのアンテナ線が同軸ケーブルなのもそのせいだ。ヘッドホンケーブルも同軸にしないのかな。めっちゃ太くなって笑えそう。
巨大掲示板5chのベイヤースレで誰かがケーブル太すぎと言っていたので懸念していたのだけど、まあ確かに太いがぜんぜん許容範囲だった。ナイロンで編みこまれたようなゴワゴワした感触で、Shure KSE1200のケーブルにそっくりだった。そんなに重くない。ちょっと自分には長いので三周ぐらい束ねてから胸ポケットに入れている。
ただ一つ不満があって、やはり2.5mmのプラグは折れそうに感じた。特にこいつはプラグの根元がストレートなので、てこの原理でポッキリいきそうな感じがする。PLENUE Sにつなげるときは3.5mm 4極へのL字型の変換コネクタを使うので力が加わりにくくて安心する。このケーブルではないけれど実際2.5mmのプラグが折れたと言っている人もいる。老舗のベイヤーはそのあたりちゃんと材質を考えて作っていそうな気もするけれど不安なことには変わりない。ちなみに自分はミニHDMIケーブルを曲げてしまったことがあるのだけど、端子の金属部分は曲がらなくて根元のビニールのあたりが曲がった。曲がっても一応使えた。故障の原因になりそうだったから結局捨てたけど。
2.5mm 4極の規格を主導していたAstell & Kernも結局ソニーが推し始めた4.4mm 5極が優勢になったことを認めて両方に対応し始めた。自分が最近買ったSE100にはバランス端子が2.5mmしかついていないけれど、ヘッドホン向けに比較的最近出したKANN ALPHAには4.4mmも搭載するようになった。他のメーカーも大体4.4mmを採用するようになった。自分は2.5mmから4.4mmへの変換コネクタを持っているから問題ないのだけど、Sandalさんが言うように音の劣化はあると思う。
ヘッドホン側は左右それぞれ3.5mmのTRS 3極プラグ(いわゆる普通のステレオミニプラグ)になっている。Hifiman HE6SEでも使うことが出来た。ただ、ピンアサインについては合っているのかどうかよく分からない。+と-に接続できていれば本来のバランス出力が得られるけれど、片方がGNDにつながった場合は出力が半分になってしまう。Ultrasone PRO900 balancedも含めてケーブルとヘッドホンとをとっかえひっかえして遊んでみたけれど確か音のまったくでない組み合わせもあった。たぶんR(リング)がつながっていないものとTとRでつなげる前提のものとを組み合わせたからだと思う。
それにしてもAventho Wiredの素晴らしさを再認識した。自分は普段Campfire AudioのVegaとAtlasとを交互に使っているのだけど、Aventho Wiredは総合的に見て両者に並んでいると思う。そりゃ解像度では劣っているけれど、その分ヘッドホンならではのゆったりした鳴り方があるし、解像度だってそれほど劣っているわけではないように感じた。ただ、オンイヤーなので長時間付けていると耳が痛くなるから通勤はともかく買い物しに遠出するのは無理なのだった。
気に入ったイヤホンやヘッドホンがあってそれを少しでも良い音で聴きたいのならば、多少ケーブルを奮発するのもアリだと思う。さすがに数万のケーブルを買う気にはなれないけれど、二万ぐらいまでならいいかなという気がしている。純正品はとにかく高くて値段分の価値はないことが多いように思うけれど、少なくともこのベイヤーの純正品はその値段分の価値が十分にあるよう思った。
(最終更新日: 2021年3月28日 by ひっちぃ)