コンピュータソフト
ロールプレイングゲーム
スーパーマリオRPG
開発:任天堂・スクウェア 発売:任天堂
まあまあ(10点)
2021年8月7日
例によってピーチ姫が大魔王クッパの城にさらわれたのでマリオが城に乗り込んでみると、巨大な剣が城に突き刺さり全員がバラバラに吹き飛ばされてしまう。ピーチ姫を捜しにマリオの旅が始まる。アクションゲームの主人公マリオの世界がコンピュータロールプレイングゲームになった最初の作品。
スクウェアの往年の名作「ロマンシングサガ」シリーズがNintendo Switchのストアでセールになっていたので、そういえば2は弟の友人から借りたものの結局クリアできずに返してしまったことを思い出し、なつかしくなって買おうかと思ったけどいまさらスーパーファミコンのRPGなんて出来るかなあと気になったので(ファイナルファンタジー6は別格として)、とりあえずスーパーファミコンミニに入っていたこのスーパーマリオRPGをプレイしてみてから決めることにした(長い)。まあまあ遊べた。ちなみに「ロマンシングサガ2」のほうも買った。こっちは積みゲーになりそう。
画面は斜め上から見下ろすクォータービューになっていて、スーパーファミコン末期らしく高い技術力を感じさせる。マリオだけにジャンプやダッシュができるようになっており、フィールド画面ではいくらかアクション要素がある。なんとブロックにパンチしてコインを出すこともできる。高低と奥行きが分かりにくくて何度も落下してイライラしたけれど、イベントの演出を考えると2D(平面)でこの物語を描くのは難しそうなので仕方がないのかなと思う。
フィールド上をうろついている敵キャラに触れると戦闘画面になる。コマンド入力式の古典的なこれぞRPGという感じのシステムで交互に殴り合う。マリオはさすがに剣とか盾とかは持たず、グローブでパンチとか甲羅を投げるとかせいぜいハンマーで殴るとかするぐらい。任天堂が剣の使用にNGを出したらしく、宮本茂がハンマーならと言ったとのこと。
最初はマリオ一人だけど途中で仲間が加わってパーティを組んで戦うようになる。お父さんとお母さんを捜しているマロ(マシュマロっぽいやつ)、壊されたスターロードを直すため天から人形に乗り移ってきたジーノ(人形の名前を名乗っている)。
ちょっとネタバレだけど途中で大魔王クッパも仲間になる。本来敵同士であるはずのマリオとクッパが一緒に行動するのが楽しい。クッパは自分の城を謎の勢力に奪われており、情けない姿をさらしている。マリオ自身もこの世界では有名ではあるんだけどジャンプしてみせて初めてマリオ本人だと気づくぐらいの知名度なので、毎度毎度ジャンプしてみせるのが面白い。本編と違ってこういうコミカルなノリがあるのが楽しい。
ただ、ゲームとして見た時にそれほど面白いとは思えなかった。
魔法というか技を使える「スペシャル」というコマンドがあって、キャラごとに色々な特技を覚えていくのだけど、使うにはMPにあたる「フラワー」を消費するようになっている。技を使っているうちに異様にこのフラワーを消費しているなあと思ったら、なんとフラワーが仲間全体で共有されていることが分かった。また、敵を攻撃する技もあるのだけど攻撃力が低くて燃費も悪いため、基本的に殴り合って回復技だけ使うようになってしまった。一応殴るのが効かない敵がいたり敵の技を封じる技があったりして、攻撃する技が役に立つ場面もあるのだけど限られている。
技がいまいちなせいもあって、仲間を育てて戦力を整えるRPGの醍醐味を感じることができなかった。装備も武器と防具とアクセサリーの三つで、基本的に町ごとに売っているのを片っ端から買っていくだけで、たまにイベントでちょっとだけ強い武器が手に入ることもある。アクセサリーはプラスの効果ではなくマイナスの効果を防ぐものだった。
敵を攻撃するときにタイミングよくボタンを押すと攻撃力がアップする。このタイミングが難しくてイライラした。慣れてくると意外と押せて少し気持ちいいのだけど、外すとイラつくしタイミングが分かりづらいものもあってあまり楽しめなかった。防御するときもボタンを押したタイミングがよければダメージを減らせるのだけどこっちはさらによく分からなかった。
操作方法にクセがあって、Xボタンでアイテムを使うときはアイテム選択時もXボタンを押すようになっており、Aボタンは決定ボタンではなく攻撃コマンド専用のボタンになる。慣れないとアイテムを使おうと思ってもうっかり攻撃してしまったりする。
フィールド画面でのボタン操作もちょっと違和感があった。ファミコン時代のスーパーマリオは「Bダッシュ」という愛称があったようにBボタンでダッシュしてAボタンでジャンプしていたのだけど、スーパーファミコン時代になってボタンの配置が変わったせいもあり、このゲームではYボタンでダッシュ、Bボタンでジャンプ、Aボタンで決定となっている。店ではBボタンだけがキャンセル操作となり、Yボタンは決定ボタンと同じ操作になってしまう。フィールド画面で「Bダッシュ」したあとで店に入るとついついYボタンでキャンセルしそうになる。実際間違ってフラワーギフト(超貴重品)を一つ売ってしまった(!)。Yボタンもキャンセル操作に割り当ててほしかった。
地味にアイテムの所持最大数が少なくていつも荷物がいっぱいになっていた。その割にアイテムに頼る場面が結構あるのでアイテムの整理にもストレスを感じた。
フィールドやダンジョンはそれなりに趣向があって良かった。野原に森、水路や洞窟、遊び心のある塔、沈没船、崖や空の上と、マリオらしいステージ(?)を楽しめた。
自分は正直ブッキーというかぶとむしが大好きなちょっと楽しいおっさんの存在が寒くてしょうがなかったんだけど、こいつのことを好きになる人もいると思う。おもちゃの機関車に乗って塔の中を移動し、部下たちに頭の悪い指示をしておかしなコメディが繰り広げられる。
自分は15時間ぐらいでクリアできた。ミニゲームや寄り道を普通にしていれば20時間ぐらい掛かると思う。自分は寄り道をあまりしなかったせいか仲間がそれほど強くならず、終盤はキツい戦闘が続いた。オノレンジャー以降の敵が強すぎて途中で攻略サイトの世話になった。
このゲームの戦闘はそれほど楽しいわけではないため(?)、楽して経験値を稼いで十分レベル上げしてから進めるといいと思う。ねらい目はスターが出てくるポイントで、スーパーマリオシリーズでおなじみのとおり一定時間無敵になって敵を倒しまくれる。スターを取る前にセーブしてからスターの効果で敵を倒しまくり、その後わざとゲームオーバーになることでスターを取る前の状態から再開できるのでこれを繰り返す。無敵だと敵に触れても戦闘画面にならず一瞬で倒せるので経験値がたまりまくる。
システムがシンプルなのでRPGに慣れていない人がやるにはいいのかもしれない。いまさらやるべき作品かどうかという点で言うと、レトロゲームが好きな人ならいまでも一応十分楽しめるので遊んでみてもいいと思う。そうでないなら最近出たペーパーマリオRPGシリーズとかをやったほうがよさそう。
スクウェアの往年の名作「ロマンシングサガ」シリーズがNintendo Switchのストアでセールになっていたので、そういえば2は弟の友人から借りたものの結局クリアできずに返してしまったことを思い出し、なつかしくなって買おうかと思ったけどいまさらスーパーファミコンのRPGなんて出来るかなあと気になったので(ファイナルファンタジー6は別格として)、とりあえずスーパーファミコンミニに入っていたこのスーパーマリオRPGをプレイしてみてから決めることにした(長い)。まあまあ遊べた。ちなみに「ロマンシングサガ2」のほうも買った。こっちは積みゲーになりそう。
画面は斜め上から見下ろすクォータービューになっていて、スーパーファミコン末期らしく高い技術力を感じさせる。マリオだけにジャンプやダッシュができるようになっており、フィールド画面ではいくらかアクション要素がある。なんとブロックにパンチしてコインを出すこともできる。高低と奥行きが分かりにくくて何度も落下してイライラしたけれど、イベントの演出を考えると2D(平面)でこの物語を描くのは難しそうなので仕方がないのかなと思う。
フィールド上をうろついている敵キャラに触れると戦闘画面になる。コマンド入力式の古典的なこれぞRPGという感じのシステムで交互に殴り合う。マリオはさすがに剣とか盾とかは持たず、グローブでパンチとか甲羅を投げるとかせいぜいハンマーで殴るとかするぐらい。任天堂が剣の使用にNGを出したらしく、宮本茂がハンマーならと言ったとのこと。
最初はマリオ一人だけど途中で仲間が加わってパーティを組んで戦うようになる。お父さんとお母さんを捜しているマロ(マシュマロっぽいやつ)、壊されたスターロードを直すため天から人形に乗り移ってきたジーノ(人形の名前を名乗っている)。
ちょっとネタバレだけど途中で大魔王クッパも仲間になる。本来敵同士であるはずのマリオとクッパが一緒に行動するのが楽しい。クッパは自分の城を謎の勢力に奪われており、情けない姿をさらしている。マリオ自身もこの世界では有名ではあるんだけどジャンプしてみせて初めてマリオ本人だと気づくぐらいの知名度なので、毎度毎度ジャンプしてみせるのが面白い。本編と違ってこういうコミカルなノリがあるのが楽しい。
ただ、ゲームとして見た時にそれほど面白いとは思えなかった。
魔法というか技を使える「スペシャル」というコマンドがあって、キャラごとに色々な特技を覚えていくのだけど、使うにはMPにあたる「フラワー」を消費するようになっている。技を使っているうちに異様にこのフラワーを消費しているなあと思ったら、なんとフラワーが仲間全体で共有されていることが分かった。また、敵を攻撃する技もあるのだけど攻撃力が低くて燃費も悪いため、基本的に殴り合って回復技だけ使うようになってしまった。一応殴るのが効かない敵がいたり敵の技を封じる技があったりして、攻撃する技が役に立つ場面もあるのだけど限られている。
技がいまいちなせいもあって、仲間を育てて戦力を整えるRPGの醍醐味を感じることができなかった。装備も武器と防具とアクセサリーの三つで、基本的に町ごとに売っているのを片っ端から買っていくだけで、たまにイベントでちょっとだけ強い武器が手に入ることもある。アクセサリーはプラスの効果ではなくマイナスの効果を防ぐものだった。
敵を攻撃するときにタイミングよくボタンを押すと攻撃力がアップする。このタイミングが難しくてイライラした。慣れてくると意外と押せて少し気持ちいいのだけど、外すとイラつくしタイミングが分かりづらいものもあってあまり楽しめなかった。防御するときもボタンを押したタイミングがよければダメージを減らせるのだけどこっちはさらによく分からなかった。
操作方法にクセがあって、Xボタンでアイテムを使うときはアイテム選択時もXボタンを押すようになっており、Aボタンは決定ボタンではなく攻撃コマンド専用のボタンになる。慣れないとアイテムを使おうと思ってもうっかり攻撃してしまったりする。
フィールド画面でのボタン操作もちょっと違和感があった。ファミコン時代のスーパーマリオは「Bダッシュ」という愛称があったようにBボタンでダッシュしてAボタンでジャンプしていたのだけど、スーパーファミコン時代になってボタンの配置が変わったせいもあり、このゲームではYボタンでダッシュ、Bボタンでジャンプ、Aボタンで決定となっている。店ではBボタンだけがキャンセル操作となり、Yボタンは決定ボタンと同じ操作になってしまう。フィールド画面で「Bダッシュ」したあとで店に入るとついついYボタンでキャンセルしそうになる。実際間違ってフラワーギフト(超貴重品)を一つ売ってしまった(!)。Yボタンもキャンセル操作に割り当ててほしかった。
地味にアイテムの所持最大数が少なくていつも荷物がいっぱいになっていた。その割にアイテムに頼る場面が結構あるのでアイテムの整理にもストレスを感じた。
フィールドやダンジョンはそれなりに趣向があって良かった。野原に森、水路や洞窟、遊び心のある塔、沈没船、崖や空の上と、マリオらしいステージ(?)を楽しめた。
自分は正直ブッキーというかぶとむしが大好きなちょっと楽しいおっさんの存在が寒くてしょうがなかったんだけど、こいつのことを好きになる人もいると思う。おもちゃの機関車に乗って塔の中を移動し、部下たちに頭の悪い指示をしておかしなコメディが繰り広げられる。
自分は15時間ぐらいでクリアできた。ミニゲームや寄り道を普通にしていれば20時間ぐらい掛かると思う。自分は寄り道をあまりしなかったせいか仲間がそれほど強くならず、終盤はキツい戦闘が続いた。オノレンジャー以降の敵が強すぎて途中で攻略サイトの世話になった。
このゲームの戦闘はそれほど楽しいわけではないため(?)、楽して経験値を稼いで十分レベル上げしてから進めるといいと思う。ねらい目はスターが出てくるポイントで、スーパーマリオシリーズでおなじみのとおり一定時間無敵になって敵を倒しまくれる。スターを取る前にセーブしてからスターの効果で敵を倒しまくり、その後わざとゲームオーバーになることでスターを取る前の状態から再開できるのでこれを繰り返す。無敵だと敵に触れても戦闘画面にならず一瞬で倒せるので経験値がたまりまくる。
システムがシンプルなのでRPGに慣れていない人がやるにはいいのかもしれない。いまさらやるべき作品かどうかという点で言うと、レトロゲームが好きな人ならいまでも一応十分楽しめるので遊んでみてもいいと思う。そうでないなら最近出たペーパーマリオRPGシリーズとかをやったほうがよさそう。