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オールドボーイ

原作:土屋ガロン、画:峰岸信明

傑作(30点)
2004年12月19日
ひっちぃ

理由も分からず15年もテレビしかない小部屋に軟禁されていた男が、部屋を出されてから真実と復讐のために相手を探す話。

最初に書店の試し読みで一巻の前半だけ読んでいたのだが、単行本二冊分の分量が再生紙による分厚い格安版が出たので、全部読んでみた。

ぐいぐい引き込まれた。それは事実なのだが、読み終えてみると面白くない話だなぁと思う。結末が意味不明すぎる。良く言うと、深すぎた。理屈では理解できるのだけど、黒幕の心情を理解できる人は一握りだろうし、理解できても心の底から共鳴し感動することが出来ない。

サスペンスとして一流の作品だとは思う。凡作ではない。ありきたりな話でもない。この作品はこれでいいのだと思う。

一つ注文をつけるとしたら、黒幕の思考がちょっと甘いんじゃないかと思う。中盤から主人公の前に堂々と姿をあらわして、これはゲームだからとダラダラとヒントを出しつづけるのにはうんざりした。途中で刺激も入れてくるのだが、あと一歩のところで甘い。あそこは本当にあれをやっちゃったほうが良かったんじゃないかと思う。あの人にはかわいそうだけど。

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