コンピュータソフト
シミュレーションロールプレイングゲーム
アークナイツ(明日方舟)
開発: Hypergryph, 運営: YoStar
傑作(30点)
2023年11月13日
鉱石病という謎の奇病がはびこる空想未来の世界で、患者が不当に差別され迫害されているため、本来治療法の研究をしているロドス・アイランド製薬は患者を守るために私兵部門を擁して戦っていた。敵が次々と襲ってくるステージで味方を最適な場所に配置して迎撃するタワーディフェンス型のソーシャルゲーム。
アニメ化されたのを見てわけがわからなくて一話で見るのをやめたけど、よく会社の愚痴を言い合っている同僚がずっと見続けているらしいのでゲームの方をやってみた。おもしろい。まだまだクリアに時間が掛かりそうなので、途中だけどいったんレビューすることにする。
プレイヤーはロドスの戦闘指揮をとる通称「ドクター」となって物語を進めていくのだけど、こいつがなんらかの理由により記憶を失っている。でもって隊員からはなぜか非常に慕われているんだけど、記憶がないので戸惑いながらロドスのリーダーであるアーミヤという兎耳の女に導かれるままに戦っていく。
この世界(テラと言うらしい)では人にはなにかしら動物の耳が生えていたり頭からツノが生えていたりして、共存したり争ったりしている。正直世界設定がまだよく分かっていない。メインストーリーだけじゃなくてサイドストーリーやらエピソードやらがあって、いろんな登場人物が主役になったり群像劇のように一つの物語が多方面から描かれてたりしている。
テキストが長い。一つのステージの前とクリア後に長い会話劇が繰り広げられる。メインストーリーはまあちょっと長いかなぐらいなのでまだいいんだけど、最新のエピソード「孤星」は全部で二十万文字以上もあるらしい。ちょっと分厚い本一冊分ぐらいか?早く次のステージを攻略したいのに話が全然終わらなくてイライラするw
話がおもしろければいいんだけど、いまのところ自分的にはそんなにおもしろくなかった。壮大な世界観とそれぞれの行動原理で動くキャラクターの魅力というのはあると思うんだけど…。まあでもいまのところ一応全部読んではいる。海外のミステリーとかSFが好きな人にはいいと思う。
ゲーム部分はステージクリア制になっていて、各ステージ一画面に収まる戦闘フィールドで戦いが繰り広げられる。フィールド内には敵が出現するスポットが一か所以上あって、そこから敵がステージごとに決まった種類、決まった数だけ攻めてくる。侵入されたらダメな場所も一か所以上あってそこを目指して敵が進軍してくるので、味方を配置して自動戦闘して阻止してもらう。
自分はこれまでこういうタワーディフェンス型のゲームをいくつかやってきたのだけど、マップがマス目になっているのは多分初めてで、味方の各キャラのタイプによって配置可能なマスや攻撃可能なマスが決まっているのでパズルみたいでおもしろかった。ここに射手を置いたら敵を広く攻撃できるだとか、ここに回復役を置いたら味方をまんべんなく回復できるなとか、考えながらやることになる。
キャラが一人一人個性があっておもしろい。兵種があるので似たようなキャラは多いんだけど、微妙に特性に違いがあって活用方法が変わってくる。ソシャゲなので基本ガチャでキャラが手に入る。レア度が高いキャラはなにかしらトガっているので活用が難しい代わりに特化した能力を持っているけど、攻略の基本となるようなキャラは低レアだったり配布キャラだったりするので無課金でも十分やっていける。
キャラが手に入っても、成長させないと一線では使えない。各キャラにはレベルだとかスキルレベルなんていうのがあって、アイテムやゲーム内貨幣を使って育てていくことになる。これが地味に結構かかるので、キャラをいろいろ手に入れても全員を成長させていくのは難しい。なので攻略のかなめとなるキャラとかお気に入りのキャラとかから優先的に育てていくことになる。
攻略を進めていくと、このステージにはこういうキャラが欲しいんだよなあと思って新たに育てることになりがち。これが手間といえば手間なのだけど、逆に戦力を整えていく感じがして楽しい。
基本的には男性向けのゲームで登場人物の多くは女の子なのだけど、男性キャラも少なくない。一体どういうつもりでこういうデザインにしたんだろう。やはり重厚な世界設定にするには男キャラも必要だという割り切りだろうか。
成長素材を手に入れるためにステージを周回する必要がある。このゲームはいわゆるスタミナ制なので、「理性」と呼ばれるスタミナを消費してステージを攻略する。周回は毎回プレイすると面倒だけど、ステージごとに一度も敵を逃さず攻略すると「自動指揮」ができるようになり、放置しても前回の操作を再現して自動的に戦ってくれる。ただし、運に左右される要素がステージにあったり、キャラを成長させることによってコストが上がって配置に時間が掛かるようになったりするので、うまく再現できなくなってしまうこともある。
言い忘れていたけどこのゲーム、キャラを配置するには毎回「COST」が掛かるようになっている。強いキャラほど必要なCOSTが高いのでステージに出しにくい。そこで最初は「先鋒」に分類される低コストなキャラを配置してCOSTを稼ぐことになる。COSTがたまってきたら順番に回復役や盾役や遠隔攻撃キャラなんかを出していくことになる。
ステージ中はリアルタイムでどんどん進んでいく。好きな時に時間を停止させることはできるのだけど、停止中にキャラを配置したりスキルを使用したりすることはできないので、少しアクション要素がある。そんなにシビアではないけれどたまに素早い操作が要求されるので、じっくり遊びたい人には不向きかもしれない。
各キャラにはそれぞれスキルがあって、自動的に発動するものもあれば、手でスキルを発動させるものもある。大体一定時間キャラを強化するものとなっている。似たようなキャラでもスキルに違いがあるので使い分けを考える必要がある。
理性(スタミナ)を使わずに遊べるモードもある。ローグライクつまりプレイするたびにランダムにステージやキャラが変わり、手持ちのキャラから制限つきで一人ずつ選んで戦力を整えながら攻略を進めていく。ステージをクリアするごとにアイテムや専用貨幣が手に入るので、途中に出てくる商人からアイテムを買うこともできる。ステージが選択可能で分岐もするのでSlay the Spireにちょっと似ている。
オンラインで仲間と協力しあうことができるけど、キャラを一体だけ貸し借りできたり、基地の応接室で「手がかり」を交換し合ったりするぐらい。基本的にはソロでやるゲームなので多分サーバの負荷が非常に低いと思う。なので課金勢がそんなに多くなくても儲かりやすそうで、その分無課金でも十分楽しめるようになっているんじゃないかと思う。欲しいキャラをどうしても手に入れたいだとか楽に育成したいとか思えば好きに課金できるのでバランスがいいと思う。
時々サーバとの通信に失敗するけれど、自分のiPadやWifiルーターのせいかもしれないのでなんともいえない。
Hypergryphが開発したゲームは以前「ドールズフロントライン」というのも遊んだことがあるのだけど、色んな意味で似通った点の多いゲームだと思う。ゲームシステムは全然違うんだけど、パズルっぽいところとか、ゆるくアクション要素があるところや、大勢のキャラが登場して重厚なストーリーが語られるところとか。
頭を使うゲームが嫌いじゃなければぜひおすすめなのでプレイするといいと思う。
アニメ化されたのを見てわけがわからなくて一話で見るのをやめたけど、よく会社の愚痴を言い合っている同僚がずっと見続けているらしいのでゲームの方をやってみた。おもしろい。まだまだクリアに時間が掛かりそうなので、途中だけどいったんレビューすることにする。
プレイヤーはロドスの戦闘指揮をとる通称「ドクター」となって物語を進めていくのだけど、こいつがなんらかの理由により記憶を失っている。でもって隊員からはなぜか非常に慕われているんだけど、記憶がないので戸惑いながらロドスのリーダーであるアーミヤという兎耳の女に導かれるままに戦っていく。
この世界(テラと言うらしい)では人にはなにかしら動物の耳が生えていたり頭からツノが生えていたりして、共存したり争ったりしている。正直世界設定がまだよく分かっていない。メインストーリーだけじゃなくてサイドストーリーやらエピソードやらがあって、いろんな登場人物が主役になったり群像劇のように一つの物語が多方面から描かれてたりしている。
テキストが長い。一つのステージの前とクリア後に長い会話劇が繰り広げられる。メインストーリーはまあちょっと長いかなぐらいなのでまだいいんだけど、最新のエピソード「孤星」は全部で二十万文字以上もあるらしい。ちょっと分厚い本一冊分ぐらいか?早く次のステージを攻略したいのに話が全然終わらなくてイライラするw
話がおもしろければいいんだけど、いまのところ自分的にはそんなにおもしろくなかった。壮大な世界観とそれぞれの行動原理で動くキャラクターの魅力というのはあると思うんだけど…。まあでもいまのところ一応全部読んではいる。海外のミステリーとかSFが好きな人にはいいと思う。
ゲーム部分はステージクリア制になっていて、各ステージ一画面に収まる戦闘フィールドで戦いが繰り広げられる。フィールド内には敵が出現するスポットが一か所以上あって、そこから敵がステージごとに決まった種類、決まった数だけ攻めてくる。侵入されたらダメな場所も一か所以上あってそこを目指して敵が進軍してくるので、味方を配置して自動戦闘して阻止してもらう。
自分はこれまでこういうタワーディフェンス型のゲームをいくつかやってきたのだけど、マップがマス目になっているのは多分初めてで、味方の各キャラのタイプによって配置可能なマスや攻撃可能なマスが決まっているのでパズルみたいでおもしろかった。ここに射手を置いたら敵を広く攻撃できるだとか、ここに回復役を置いたら味方をまんべんなく回復できるなとか、考えながらやることになる。
キャラが一人一人個性があっておもしろい。兵種があるので似たようなキャラは多いんだけど、微妙に特性に違いがあって活用方法が変わってくる。ソシャゲなので基本ガチャでキャラが手に入る。レア度が高いキャラはなにかしらトガっているので活用が難しい代わりに特化した能力を持っているけど、攻略の基本となるようなキャラは低レアだったり配布キャラだったりするので無課金でも十分やっていける。
キャラが手に入っても、成長させないと一線では使えない。各キャラにはレベルだとかスキルレベルなんていうのがあって、アイテムやゲーム内貨幣を使って育てていくことになる。これが地味に結構かかるので、キャラをいろいろ手に入れても全員を成長させていくのは難しい。なので攻略のかなめとなるキャラとかお気に入りのキャラとかから優先的に育てていくことになる。
攻略を進めていくと、このステージにはこういうキャラが欲しいんだよなあと思って新たに育てることになりがち。これが手間といえば手間なのだけど、逆に戦力を整えていく感じがして楽しい。
基本的には男性向けのゲームで登場人物の多くは女の子なのだけど、男性キャラも少なくない。一体どういうつもりでこういうデザインにしたんだろう。やはり重厚な世界設定にするには男キャラも必要だという割り切りだろうか。
成長素材を手に入れるためにステージを周回する必要がある。このゲームはいわゆるスタミナ制なので、「理性」と呼ばれるスタミナを消費してステージを攻略する。周回は毎回プレイすると面倒だけど、ステージごとに一度も敵を逃さず攻略すると「自動指揮」ができるようになり、放置しても前回の操作を再現して自動的に戦ってくれる。ただし、運に左右される要素がステージにあったり、キャラを成長させることによってコストが上がって配置に時間が掛かるようになったりするので、うまく再現できなくなってしまうこともある。
言い忘れていたけどこのゲーム、キャラを配置するには毎回「COST」が掛かるようになっている。強いキャラほど必要なCOSTが高いのでステージに出しにくい。そこで最初は「先鋒」に分類される低コストなキャラを配置してCOSTを稼ぐことになる。COSTがたまってきたら順番に回復役や盾役や遠隔攻撃キャラなんかを出していくことになる。
ステージ中はリアルタイムでどんどん進んでいく。好きな時に時間を停止させることはできるのだけど、停止中にキャラを配置したりスキルを使用したりすることはできないので、少しアクション要素がある。そんなにシビアではないけれどたまに素早い操作が要求されるので、じっくり遊びたい人には不向きかもしれない。
各キャラにはそれぞれスキルがあって、自動的に発動するものもあれば、手でスキルを発動させるものもある。大体一定時間キャラを強化するものとなっている。似たようなキャラでもスキルに違いがあるので使い分けを考える必要がある。
理性(スタミナ)を使わずに遊べるモードもある。ローグライクつまりプレイするたびにランダムにステージやキャラが変わり、手持ちのキャラから制限つきで一人ずつ選んで戦力を整えながら攻略を進めていく。ステージをクリアするごとにアイテムや専用貨幣が手に入るので、途中に出てくる商人からアイテムを買うこともできる。ステージが選択可能で分岐もするのでSlay the Spireにちょっと似ている。
オンラインで仲間と協力しあうことができるけど、キャラを一体だけ貸し借りできたり、基地の応接室で「手がかり」を交換し合ったりするぐらい。基本的にはソロでやるゲームなので多分サーバの負荷が非常に低いと思う。なので課金勢がそんなに多くなくても儲かりやすそうで、その分無課金でも十分楽しめるようになっているんじゃないかと思う。欲しいキャラをどうしても手に入れたいだとか楽に育成したいとか思えば好きに課金できるのでバランスがいいと思う。
時々サーバとの通信に失敗するけれど、自分のiPadやWifiルーターのせいかもしれないのでなんともいえない。
Hypergryphが開発したゲームは以前「ドールズフロントライン」というのも遊んだことがあるのだけど、色んな意味で似通った点の多いゲームだと思う。ゲームシステムは全然違うんだけど、パズルっぽいところとか、ゆるくアクション要素があるところや、大勢のキャラが登場して重厚なストーリーが語られるところとか。
頭を使うゲームが嫌いじゃなければぜひおすすめなのでプレイするといいと思う。