マンガ
日常もの
高宮ウォーキング
のりば (Amazon Kindle)
まあまあ(10点)
2024年10月10日
福岡市南区高宮でウォーキングをしながら取りとめのない会話をするタヤさんとサダくん、という体で、あるある話や世情を切った話をギャグ全開で描いたCGマンガ(?)。
作者はCG中心のデザイン事務所で働いている人みたいで、日本テレビがマンガ原作のテレビドラマを作って原作者とモメた事件が起きたときに、業界に近いところで働いていたことからマンガの実写化について伝え聞いた話を描き、それがまとめサイトで紹介されていておもしろかったので全部読んでみた。内容はよかったけど、絵がいまいちだった。
本編(?)では題のとおり福岡関連の話題をもとに漫才のようなやりとりをしている小話が続く。ちょっと年上のタヤさんがすっとぼけたボケをして、それを年下のサダくんがツッコんでいく。あるいはサダくんがツッコみきれずにナレーションで落とすパターンもある。
話は割とおもしろかった。漫才のネタとして完成度が高いと思った。まあ実際に演じるのと文章を読むのとではまた変わってくるのでどうなるのかわからないけれど、二人のやりとりがテンポよく進んでいき、毎回しっかりとオチがついて(あるいはいい感じに投げっぱなしになって)終わる。
純粋な笑い話は少なくて、毎回ちょっとした豆知識から始まったり、実話に基づいているのがよかった。そんなに笑えない回もあったけど、豆知識や実話を取り上げている時点でちょっとおもしろいし、そこからちゃんと笑いにもっていっているのがすごい。時々同じ登場人物によるコント(?)とか100%妄想話の回もあって、逆にそっちのほうが自分としてはあんまり楽しめなかった。
各話完結するのが原則だけど、ストーリーっぽい部分もあった。途中でサダくんが退場して妹さんと入れ替わるのだけど、その経緯についてダラダラと意味ありげでまったく意味のない展開があったのはなんだったんだろうか。
実話に基づいた話もあって、この作品を読むきっかけとなったマンガ原作のドラマ化にまつわる話のほかに、事務所の入っているビルのオーナーから不動産屋を介して突然家賃の大幅値上げを通告された話とか、小さい頃から仮面ライダーが大好きだった女の子が事務所に入ってきてそのうち仮面ライダー関連の仕事で成功する話なんかがあった。電通中抜き疑惑の実体験を語ったエピソードもあって、これたぶんAmazonで個人的に電子書籍として出版したからこそ出せた話だったと思う。…ってそこまで大した話じゃないか。電通に安く使われたってだけだしw
ただ、絵に抵抗があった。たぶんこれ、3Dモデルにポーズをつけてそれをマンガタッチでレンダリング(描画)しているんだと思う。その後、ウォーキングなので街中の背景を重ね、集中線とかオノマトペとかを重ねて仕上げているっぽい。
コマ割りとか構図にそこまで違和感がないので、マンガの技術的にはそんなに問題はないんだと思う。ただ、集中線をわざとやってるとしか思えないほど乱用しているのがうっとうしかった。あえてバカバカしく演出するためにやってそう。
タヤさんとサダくんの造形自体は悪くないんだけど、絵のタッチにまったく魅力を感じなかった。正直、あんまりこの絵を見ていたくないまであった。少なくとも自分にとっては文章だけのほうがよかったかも。まあ、マンガだからこそ手を出しやすかったという面もあるのだけど。ネームだけ作って作画担当の人に頼んだ方がいいと思う。
一部のとてもおもしろい回を目当てに、その他はちょっと息抜き程度に読むくらいの気持ちで楽しめそうなら読んでみるといいと思う。
作者はCG中心のデザイン事務所で働いている人みたいで、日本テレビがマンガ原作のテレビドラマを作って原作者とモメた事件が起きたときに、業界に近いところで働いていたことからマンガの実写化について伝え聞いた話を描き、それがまとめサイトで紹介されていておもしろかったので全部読んでみた。内容はよかったけど、絵がいまいちだった。
本編(?)では題のとおり福岡関連の話題をもとに漫才のようなやりとりをしている小話が続く。ちょっと年上のタヤさんがすっとぼけたボケをして、それを年下のサダくんがツッコんでいく。あるいはサダくんがツッコみきれずにナレーションで落とすパターンもある。
話は割とおもしろかった。漫才のネタとして完成度が高いと思った。まあ実際に演じるのと文章を読むのとではまた変わってくるのでどうなるのかわからないけれど、二人のやりとりがテンポよく進んでいき、毎回しっかりとオチがついて(あるいはいい感じに投げっぱなしになって)終わる。
純粋な笑い話は少なくて、毎回ちょっとした豆知識から始まったり、実話に基づいているのがよかった。そんなに笑えない回もあったけど、豆知識や実話を取り上げている時点でちょっとおもしろいし、そこからちゃんと笑いにもっていっているのがすごい。時々同じ登場人物によるコント(?)とか100%妄想話の回もあって、逆にそっちのほうが自分としてはあんまり楽しめなかった。
各話完結するのが原則だけど、ストーリーっぽい部分もあった。途中でサダくんが退場して妹さんと入れ替わるのだけど、その経緯についてダラダラと意味ありげでまったく意味のない展開があったのはなんだったんだろうか。
実話に基づいた話もあって、この作品を読むきっかけとなったマンガ原作のドラマ化にまつわる話のほかに、事務所の入っているビルのオーナーから不動産屋を介して突然家賃の大幅値上げを通告された話とか、小さい頃から仮面ライダーが大好きだった女の子が事務所に入ってきてそのうち仮面ライダー関連の仕事で成功する話なんかがあった。電通中抜き疑惑の実体験を語ったエピソードもあって、これたぶんAmazonで個人的に電子書籍として出版したからこそ出せた話だったと思う。…ってそこまで大した話じゃないか。電通に安く使われたってだけだしw
ただ、絵に抵抗があった。たぶんこれ、3Dモデルにポーズをつけてそれをマンガタッチでレンダリング(描画)しているんだと思う。その後、ウォーキングなので街中の背景を重ね、集中線とかオノマトペとかを重ねて仕上げているっぽい。
コマ割りとか構図にそこまで違和感がないので、マンガの技術的にはそんなに問題はないんだと思う。ただ、集中線をわざとやってるとしか思えないほど乱用しているのがうっとうしかった。あえてバカバカしく演出するためにやってそう。
タヤさんとサダくんの造形自体は悪くないんだけど、絵のタッチにまったく魅力を感じなかった。正直、あんまりこの絵を見ていたくないまであった。少なくとも自分にとっては文章だけのほうがよかったかも。まあ、マンガだからこそ手を出しやすかったという面もあるのだけど。ネームだけ作って作画担当の人に頼んだ方がいいと思う。
一部のとてもおもしろい回を目当てに、その他はちょっと息抜き程度に読むくらいの気持ちで楽しめそうなら読んでみるといいと思う。