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佐々木とピーちゃん 異世界でスローライフを楽しもうとしたら、現代で異能バトルに巻き込まれた件 〜魔法少女がアップを始めたようです〜 5巻まで

作画: プレジ和尚, 原作: ぶんころり, キャラクター原案: カントク (KADOKAWA 角川コミックス・エース)

まあまあ(10点)
2025年9月1日
ひっちぃ

ブラック企業の商社に勤める独身中年サラリーマン佐々木は、癒しを求めてペットショップに行ったが、犬猫は高くて買えなかったので安かった文鳥のピーちゃんを飼い始めたところ、なんとこいつが人間の言葉を話しだす。ピーちゃんは異世界からやってきた高名な賢者だった。ファンタジー小説が原作のコミカライズ版。

以前アニメ化されたのを見て、異世界と現代とで平行して物語が進むのがおもしろかったので最後まで見たのだけど、もっと続きが見たいなあと思ってはや数年が過ぎた。ふと思い出したのでこのコミカライズ版を読んでみた。おもしろかったんだけど、アニメ化されたところまですら進まなかったw

まずは異世界に転移して日本で仕入れた商品を売りさばいていく定番の流れだった。有力な商人と提携して商いを大きくしていく。そのうち貴族の有力者とコネができるなど話が大きくなっていくので先の展開が楽しみだった。

一方ピーちゃんと契約したことにより佐々木は魔法が使えるようになる。といってもいきなり最初から強力な魔法が使えるわけではなくて、徐々に簡単な魔法から覚えていく。だんだん強力な魔法が使えるようになっていくことにわくわくした。

そうこうしているうちに佐々木は日本で不思議な超能力を持った人間同士の争いを目撃する。襲われていたっぽい女性を魔法で助けた佐々木だったが、実はその女は国家組織の人間で、彼らから離れられなくなる。

またあるとき佐々木は魔法少女のコスプレをした女がゴミ漁りをしているのを見て、関わりをもってしまう。

あー、これはあらすじを紹介したらダメなやつだ。ここまでは副題でネタバレされてるけどw Wikipediaを見ながらストーリーを思い出そうとしていたら、自分がまだ読んでいないところまでチラッと見えてしまった。この作品の特徴はどうやら色んな要素の節操のない詰め込みにあるみたいだった。

主人公が独身中年サラリーマン佐々木ってところも大きい。こいつはいまとなっては珍しい小市民的な会社員で、日々ブラック企業で真面目に働いてつつましい生活を送っている。こいつの住むアパートの隣には、親からネグレクト(放置)されている中学生の女の子がドアの前でよく時間を潰しているのだけど、未成年の子供を家に連れ込んだらよほどの理由がない限り誘拐にあたるということを知っているので、ちゃんとその子の負担にならないよう最低限の気配りをしている。女の子とムフフな感じ(死語)になるのもファンタジー(?)の魅力なんだろうけど、主人公がこういう良識を持った大人という点でとても共感できる。彼はとても性格がよくて普通だと騙されそうなものだけど、そんな彼がちゃんと成功していく物語がつむがれている。

ピーちゃんは異世界の大賢者なんだけど、文鳥のなりをしているせいもあってなにをするにもかわいげがあった。シャトーブリアンのお肉に舌鼓を打ったり、ピーちゃんと呼ばれることを嫌がっていなかったり。でもってときどきこんな不幸な身の上になってしまったことについてシリアスな描写がある。

キャラもよくてストーリーも先が気になるので、だったら原作小説に行くかとなるところなのだけど、良くも悪くも普通の娯楽作品って感じがするのでいまのところ読む気になれていない。ちょっと底が見えているというか、期待以上にはおもしろくならなさそうだなと思ってしまう。

というわけで、良識を持った小市民のおっさんが巻き込まれながらいろんな女の子と大冒険する話が楽しめそうなら読んでみるといいと思う。

[参考]
https://
comic-walker.com/detail/
KC_000265_S?episodeType=first

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