評 review の RSS
評 review の静的版 とその ziptar.gz
表 top
評 reviews
称 about us
・ 全カテゴリ
  ・ ノンフィクション
    ・ 自然科学・数学

「私が、答えます」 120

竹内久美子 (週刊文春 2003.4.3)

まあまあ(10点)
2003年4月18日
ひっちぃ

裸の猿と呼ばれる人類にはなぜ毛が全身にはないのか、との読者の質問に、いくつかの仮説を紹介し反証してみせては、現在もっとも有力な説を自身で補強しつつ紹介してみせている。

まず否定されるのは「汗の蒸発を助けるため」。ところがもっとも早く走れる猿にも毛があり、むしろ毛は汗の蒸発を助けているのだそうだ。

次にアクア説。海で進化をとげたイルカには毛がない。人類もそうではないか。背中の毛も流線型だ。ところが陸にあがってからが長いのになぜ毛がないままなのか。それに推測が多すぎる。

その次がネオテニー説。子供のときの形のまま大人になることをネオテニーと呼ぶそうだ。類人猿も子供には毛が少ない。ただ、この説は単独では成り立たず、なにかの副産物としてそうなったのではないか、というのが作者の考えなのだそうだ。

ダーウィンはあっさりとこう言っているそうだ。男は毛の少ない女を好む、だから人類は毛が少ない。実に単純明快。じゃあその男の嗜好はどこからくるのか。そこで作者は補完する。毛は男性ホルモンが多いと増える。だから男性ホルモンが少なく女性ホルモンの多い女性を選びたい男がそうなるのだ、と結論づける。

コメントする 画像をアップする 戻る

Copyright © manuke.com 2002-2024 All rights reserved.