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アメリカの医療制度
自由度の高いアメリカの医療制度について報告した文章。割と均質に国や企業によって運営されている日本の医療保険との違いや、医師や医院のありようの違いを手短に述べている。

作者はアメリカ在住で最近出産した働く女性。

アメリカの保険制度は貧者をまったくカバーしていないのかと思っていたら、そういうわけではなく、民間がグレードに応じてさまざまな度合いの保険を提供しているらしい。

元プロ野球選手でコロムビア大に留学して MBA をとった小林至という人が、アメリカの保険制度について、ものすごく高い保険料をとられるので貧しい人は加入しない、と竹村健一との対談で言っていた。その対談では、高額の保険しかないという流れのまま話が終わっていたので、私は誤解していた。小林至はズバズバとアメリカの悪い面を挙げるので気持ちよかったのだが、今回の件でそのまま信じてはいけないと思った。

向こうでは会社で働き始めて三カ月後にやっと保険がつくらしい。しかも、正社員でなければならず、パートタイマーや非常勤ではダメらしい。アメリカにはパートタイマー労働者が多いので深刻なのではないだろうか。

貧困者には社会保険が出るとのことである。年収が家族で大体 150万円以下ぐらいなら出るらしい。この金額が現実的なのかどうか、それに社会保険とはどのくらいの保障をしてくれるのか分からないが、民間も含めた保険の中でも最低のグレードであることが想像できる。恐ろしいことに、保険のグレードによって行ける病院やかかる医者が制限されるらしい。

保険料は年々上がっており、医療に掛かるための負担は増えているのだが、一方で大卒の薬剤師の初任給が今年は 9万ドルつまり日本円で一千万を超えるらしい。その背景に、製薬会社の強さを上げている。薬剤師は薬局ではなく主に製薬会社に勤めるのだろう。

アメリカの医療制度の良い面についても述べている。訴訟大国だけあって、医者は訴えられないよう真剣に治療しているのだそうだ。契約書とかで責任回避されたりしないかどうかが気になるところではある。免許を数年ごとに更新しなければならないそうなので、日本と違ってよぼよぼのおじいさんが昔の知識で診療しているなんてことがないらしい。

医療情報ネットワークの充実ぶりを称賛している。良い医者や悪い医者がはっきりと分かるらしい。多分、良い医者に掛かるには金が掛かり、金がなければ悪い医者に掛かるしかないので、金銭による不平等な感じがしなくはないが、公開されているのは良いことだと思う。

日本が世界一の平均寿命を長年誇っているように、アベレージで見れば日本人が一番良い医療制度を持っているように思う。だが、アメリカでは金持ちほど良質の医療を受けている。だから日本は、なるべく平等な形を残したまま、良い制度だけをアメリカから輸入していくべきだと思った。グレードができるのもやむをえない面もあるが、最低水準の医療レベルさえそこそこを保っていれば良い。いまも大学病院に入院できる人とできない人など平等ではない面もあるらしいのだが、閉鎖的なところはオープンにしていくべきだと思う。
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