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新フォーチュン・クエスト1 白い竜の飛来した街

深沢美潮 (電撃文庫)

いまいち(-10点)
2008年2月25日
ひっちぃ

ゲームのパロディのような独自のファンタジー世界で、若くて未熟な一行が毎度冒険するシリーズ。今回は一部のメンバーの故郷に立ち寄り、そこでホワイトドラゴンの子供シロちゃんの家族を探す話。

新シリーズとなり電撃文庫に移籍しての第一弾がこれ。電撃文庫といえばいまではライトノベルで一番勢力のあるレーベルで、その初期の頃に収録された作品がこれ。よく知らないけど。最初なんだこの電撃文庫というネーミングはと唖然とした。角川スニーカー文庫のほうが装丁も比較的落ち着いていて買いやすかった(いやイラストがあるから大して変わらないか)。まあ結局どちらも角川ホールディングスの傘下なのは同じなんだけど。

一行の中の戦士クレイと盗賊トラップの家庭環境が描かれるのが目玉。あんまり深くは描かれないけど。本シリーズではたまにこういう冒険の裏でのキャラの掘り起こしをやっていてそれがいいなあと思うのだけど、作者はあんまりこのへんに力を入れたくないのかなあ。それとも主人公視点だから制限せざるをえないのか。

相変わらずコミカルな悪役が出てきて物語が緩く展開される。昔読んだときはまあまあ楽しく感じたが、いまじゃなるべくスルーして読み進めている。

ならもう再読をやめたらどうかと本来なら思うところだが、最新刊が17巻ぐらいまで出ているらしく、先の展開が気になりだしたのでそろそろ読んでみたいと思ったのだ。いま調べてみたら、昔の私はこの新シリーズの7巻目で読むのをやめていた。別につまらないからやめたわけじゃなくて、やたら分冊になってうっとうしくなってきたのであとでまとめて読もうと思っているうちに、どこまで読んだか分からなくなっただけのことなのだ。

このシリーズ、普通に面白いことは面白いのだけど、再読するほどの完成度のある作品ではなかったのが残念だ。この巻について言えば微妙だし。

生意気な少女ジンジャーが歳相応に幼いところを見せたり、ホワイトドラゴンの子供シロちゃんが健気なところを見せたりと、萌えがあるところは魅力的。ちょっと古くてワンパターンな感じではあるけれど。

クレイとトラップ、あるいは老人たちの友情なんてのもいい感じではあるのだけど、あっさりしすぎていて踏み込んでないので弱いなあ。こういうのを描く人ではないんだろうなあ。ほのぼのした会話とかやりくりは魅力的なんだけど。私がこの作品を再び手に取ったのは、またこの楽しい仲間たちの日々を読みたいと思ったからだ。

そうそう。この作品は主人公の少女パステルの一人称で描かれていて、彼女は自分のことを平凡な女の子だと思っているが、随所随所で周りから「かわいい女の子」と呼ばれている記述があるので、多分設定上は「美人ではないけどかわいくて魅力的な女の子」ということなのだろう。こんな当たり前のような約束事に、初読のときは気づかなかった。普通に平凡で感情表現だけ豊かな少女なのだとばかり思った。まあだからって別にどうってことはないのだけど。

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