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はじめてのあく 2巻まで

藤木俊 (小学館 少年サンデーコミックス)

まあまあ(10点)
2011年5月15日
ひっちぃ

運動能力はトップクラスなのにおしゃれに気を使うのが面倒くさくボサボサ頭にメガネでマンガやゲームが好きなインドア派の高校生女子・キョーコの家に、突然「悪の組織」だった親戚一家が居候してきた。一家の息子・ジローはマッドサイエンティストで、キョーコを見るなり彼女の体を改造したいと迫ってくるが、その裏には本人も気づかない恋心があった。ドタバタ少年ギャグマンガ。

週刊少年サンデーのマンガが最近人気らしいので読んでみた。

ヒロインのキョーコ(渡恭子)のキャラ造形が素晴らしい。初登場シーンはまるで少年のようだった。ボサボサ頭。でメガネっ娘。部屋にはマンガやゲームやフィギュア(ヒーローもの)まである。学校に行くときはセーラー服にニーソックス。性格は地味で、胸もないけれど、なぜか一部の男子からは人気があって四人組のファンクラブまである。でもこれで運動神経トップクラスってのはないよなあって思った。まあマンガだからこんなものか。妄想日記とか書いてるし。

物語は同い年のいとこでマッドサイエンティストのジローが大体ひっぱっていく。世間知らずで常識を持っていないのでめちゃくちゃなことをする。怪しい道具を簡単に作ることが出来て騒動を起こす。自由に操れる短冊のようなマントを操作して強力な力を行使する。そして、キョーコの体を純粋に狂信的科学者としてのやりがいから改造したいと願っているつもりだが、実はそれはまだ意識したことのない恋というものだった、みたいな。

ジローには姉がいて、こいつが色々たくらんでジローをけしかけて面白いことを起こそうとする。特にジローをキョーコとくっつけようとする。キョーコは嫌がって逃げる。でもなんか少しずつひかれていく、みたいな。

うーん。でもなんかつまらないんだよなあ。色々中途半端だと思う。

世界征服をたくらむ組織が居候、というシチュエーションは大ヒットマンガ「ケロロ軍曹」ですでにあるのだけど、この作品の場合は正義のヒーローにいったん組織を滅ぼされて再起を図っている最中という出オチだけ。だから悪の組織がなにか騒動を起こすというような展開にはなっていない。

だからいまのところジローの個人的な暴走だけが頼みなのだけど、なんか安易な感じがしてしょうがない。ジローとキョーコのやりとりを見ててもあんまり面白くないんだよなあ。あ、でも面白いところは面白くて、捕虜尋問用の本音をしゃべらせるシールを飼い犬のポチに張って、ジローがポチに教えを請うところとか、それと知らずにポチに近づいたキョーコが突然ポチに話しかけられてびっくりするところとか、間違ってジローが自分にシールを貼ってしまってキョーコに「かわいい」と本音を言ってしまうシーン。こんな風に面白い道具をどんどん出せばいいのに(いま思ったけど「ToLoveる」みたいでもあるな)、思ったほど道具が出てこない。

キョーコの親友二人、結構かわいいのに割と空気な感じ。ちゃんと性格まできっちり決まってるみたいなのにあんまり動いてない。キョーコの誕生日会イベントやら勉強会イベントなんかで徐々に動き出すけど、まだぜんぜんって感じで魅力が薄い。ファンクラブ四人組はまあまあ良かった。

素人考えなんだけど、キョーコに理想の男性像が設定されていないのはなぜなんだろう。格闘ものが好きみたいなんだから、たとえば極端だけど実は戦隊モノヒーローが大好きだということにすれば、悪の組織という設定の妙がさらに生きるんじゃないだろうか。そこまでベタじゃなくても、迫ってくるジローの中に少しだけ自分の理想の男性像が見え隠れしてドキドキするようにするとか。子供っぽい設定なのに妄想日記が青春女子高生のヒロインみたいな内容なのもおかしいと思う。実は普通の女子高生ライフに憧れているという設定なのだったらもっとそれを出すとか。あ、髪をスタイリングしてもらってかわいくなるエピソードがあるのだけど、次の日には面倒くさくなってまた元のボサボサ頭に戻るからそれはないか。

誕生日会イベントは初の感動エピソードで割と良かった。途中からクサくてパッパとページを繰ったけど。

ヒロインのキョーコの特に絵がすごくかわいいのに作品の内容がちょっといまいちなのでイライラする。もうあんまり続きを読みたいと思わないのだけど、でもこのヒロインをもうちょっと見てみたい気もする。うーん。とまあそんな作品。

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