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高橋さんが聞いている。

北欧ゆう (スクウェア・エニックス ガンガンコミックスJOKER)

いまいち(-10点)
2014年7月8日
ひっちぃ

現役女子高生アイドル高橋エナは、クラスの男子たち特に変わり者の奈良くんと御影くんの会話を横聞きするのが好きだった。少年ギャグマンガ。

何かのアニメの合間に流れていたコマーシャルでこの作品の宣伝がちょろっと挟まれていて、主人公の高橋さんの絵とくによこしまな表情がかわいくて気になって手に取ってみた。結論から言うとあんまりおもしろくなかった。

要は奈良くんと御影くんのシュールな会話に、高橋さんが心の中でツッコミを入れることで成り立っているギャグマンガ。そして未熟なアイドル高橋さんが二人の会話を参考にしてアイドル活動に役立てるところまでが一連の流れになっている。

これ読んで真っ先に思い出したのは山内泰延「男子高校生の日常」で、出版社が同じなのと、変わり者の男子高校生がシュールなギャグを飛ばすのと、奈良くんがどこかで見たことある顔してるのと、主人公の高橋エナという女子高生もまた変わり者である点なのだけど、いまいち爆発力が足りない。ギャグがあんまり面白くないから、と言ってしまうと身も蓋もないのだけど、ほかにも理由があると思う。奈良くんと御影くんは基本的には会話しているだけで行動には移さない(卓球やってる回もあるけど)。聞いている高橋さんは二人の珍妙な会話を聞いてぶっ飛ぶのだけど、こいつは物陰とかに隠れているので頭の中でしかリアクションが取れない。

「トイレの茶愛羅(ティアラ)ちゃん」には声を出して笑った。

表紙の絵を始めとした普段の高橋さんの絵はかわいいのだけど、ツッコミをしている時のデフォルメされた高橋さんの絵がつたない。

きっとこの作品、シュールな対話劇に女の子を添えることで成り立たせようとしているのだろうけど、もっといろんな要素が欲しい。

奈良くんと御影くんの個性が乏しい。もう少し登場人物を増やして、それぞれ方向性を持たせたらもっと面白くなるんじゃないだろうか。加藤くんという二人の会話をぶち壊してしまうやつが出て来た回は変化があってちょっと面白くなりかけたし。たとえば、筋肉バカとか、恋愛バカとか、なんでも金で解決する奴とか出したら、ネタも作りやすそうで安易な笑いが取れそう。

横聞きしている会話の内容によるギャグだけじゃなくて、横聞きをしていることによって成り立つギャグを用意することはできないんだろうか。合唱コンクールの選曲投票で「ドナドナ」に一票だけ入っているシーンから始まる話があって、そこから御影くんが熱く語りだすんだけど、もっと表と裏のメリハリがあれば楽しくなりそう。表でこんなことを言っていたけど実は…みたいな。あと、ちょっとおおがかりだけど、クラス内で二つのグループがいさかいを起こしていて実はそれが些細な理由から来ていてそれを高橋さんだけが知ることになって奮闘するとか。

そんなわけなので、表紙の絵が気になってこれから読もうという人はいまの段階ではやめたほうがいいと思う。

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