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魔王討伐したあと、目立ちたくないのでギルドマスターになった 4巻まで

原作:朱月十話, 作画:ROHGUN, キャラクターデザイン:鳴瀬ひろふみ (KADOKAWA 電撃コミックスNEXT)

いまいち(-10点)
2023年7月8日
ひっちぃ

「奇跡の子供たち」と呼ばれた五人の若すぎる冒険者たちが魔王を倒し、その中でもっとも目立たなかった少年ディック・シルバーは王様から褒賞として新たに冒険者ギルドを創設することを許され、そこのギルドマスターとなった。実は五人の中で陰ながら一番の実力者だった彼が、仲間とともにさまざまな依頼を解決していく。小説投稿サイトに上げられた作品のコミカライズ版。

ギルドマスターとして組織を運営していく話かと思って期待して読んでみたら、強力な力を持った冒険者たちが単に無双するだけの話だった。さらには倒した魔王がメイドとなって仕えているほか、仲間たちも全員女の子だという定番のハーレムものだった。

ギルドの建物がまるでバーみたいになっていて、受付嬢の代わりにバーカウンターの向こうにメイド姿の元魔王がいて、客のふりをして主人公ディックが目立たずに依頼人の話を横で聞き、裏で依頼を解決していくというわざとらしいスタイルだった。

仲間には、殲滅魔法の使い手で魔法学院の若き女教授ミラルカ、鬼族と人間とのハーフで格闘家のアイリーン、強力な鎮魂の力を持つ女僧侶ユマ、騎士団長に就任したコーディがいる。主人公ディックは万能型でなんでも得意みたいだった。

たぶんこの作品の魅力は、すごく控えめで仲間たちのことを常に気にかけている主人公ディックが、表立って行動せずに裏で強力な力で無双して依頼を解決しつつ、仲間たちからモテモテの日々を送るというところだと思う。もちろん女の子たちにはそれぞれ特徴があってみんな魅力的なのだった。

十代の若者がこんなに老成しているのって魅力的に映るんだろうか?こいつはこの年でなにがしたくて生きているんだろう。女の子の誘いにも乗らないし。その女の子たちも似たようなもので、みんなそれぞれの立場で成功をおさめていてそれぞれの生き方をしつつ、主人公に感謝しているので時々協力するという。水戸黄門みたいなものだからそういうのはどうでもいいんだろうか。依頼に合わせて毎回メンバーが違うのもおもしろいところだと思う。

毎回これまた個性的な依頼主がゲストとして登場してちょっとした人間ドラマが描かれていく。ゲストだと登場が一回こっきりでキャラがあまり掘り下げられないところだけど、一応続き物の話もあるので話が進展して成長したりすることもある。

というわけで事件解決型の連続作品が好きな人ならひょっとしたら楽しめるのかもしれないけれど、自分には大しておもしろく思えなかった。

[参考]
https://
comic-walker.com/contents/detail/
KDCW_AM05200899010000_68/

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