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Stacklands

Sokpop Collective

傑作(30点)
2025年1月3日
ひっちぃ

なんでもカードで構成されている世界で村を発展させ、最終的に数種類いるボスを討伐するのが目的のローグライクサバイバルクラフトカードゲーム。

確かGoogleのニュースフィードからたどったインディゲーム紹介記事で最初にこの作品を知り、全部カードで村づくりするシステムに魅力を感じた。その後、ホロライブの獅白ぼたんが実況配信していたのを見たことが最終的な決め手となって購入した。確か最初は500円だったけど、その後千円ぐらいに値上げされ、しばらくしてセールで644円になっていたので買った。

【Stacklands】カードを重ねて村作り!おまいら出勤の時間ですよ【獅白ぼたん/ホロライブ】
https://www.youtube.com/
watch?v=r9dPgxr0xW8


このゲームのおもしろいところは、木のカードの上に村人のカードをのせると村人が木を伐採していって材木ができるなど、カードを組み合わせることでどんどんいろんなものが出来上がって村が発展していくことだろうか。

さらに独特なのは、カードを使っていながらターン制ではなくてリアルタイムで時が進んでいくところ。カードを重ねるとカードが時々ピクピクと動き、進行ゲージが動いて加工や採取が進んでいく。ゲージが満タンになるとポコンと新しいカードがボードに吐き出される。そのときに近くに同じ種類のカードがあると自動的にスタック(積み重ね)される。

作ったカードは売るとお金になり、お金を払うことで画面上部に置かれている山札から新たなカードを手に入れることができる。手に入るカードはランダムなのでどんなカードが手に入るのか引くまではわからず、カードを一定数手に入れるたびに新たなカードパックが解放されていく。

カードの組み合わせの多くは村人が必要になるけれど、一人の村人は同時に一つの作業にしか参加できないので、まずは村人を増やしていく必要がある。しかしそうするとその村人たちを食わせていかなければならないため、食料も増産していかないと餓死してしまう。

カードを引いていくと野生の動物が出てくることがあって、狩って食料にすることもできるのだけど、中には村人に襲い掛かってくる肉食獣もいる。また、モンスターが現れて襲ってくることもある。

じゃあどうするかというと、武器を作って村人に装備させることで戦闘力を上げていく。装備させる武器によってさまざまな特性が得られ、特定の敵に強くなるほか、採掘や伐採が早くできたりするようにもなる。

ダンジョンのカードなんかもあって、村人を重ねると時間経過とともに中を探索していって、次々と目新しいカードが手に入ったり、中から敵が出てきて戦わなければならなかったりする。

ストーリーみたいなものはないのでゲームは淡々と進んでいく。でも一応クエストみたいなものはあって、〇〇を作れみたいな目標がチェックリストのように示されているので、一つ一つこなしていくとゲームが進めやすくなっている。

最初はどんなカードがあるのかわからないので、新しいカードを手に入れるたびにワクワクする。そのカードがどんな役に立ち、さらにどんなものをどれだけ効率的に生み出せるのかに期待が膨らむ。そしてそれらがわかってくると、失敗してやりなおすときは次こうしようと考えるのが楽しい。

最終的にボスが現れてそいつを討伐することになる。ボスは何匹かいて、自分は実のところ一番弱いボスしか倒せていない。もう一匹のボスには最初のボスを倒す前に出会って返り討ちにあった。また、ちょっとネタバレになるけれど船を作ると島という別マップでの開拓を行うことができるようになり、そこで手に入れたアイテムによって呼び出すボスにも負けた。

普通のローグライクだとボスまで割と強制で進行するのだけど、このゲームの場合はいくらでも軍備を整えることができる。だから、余裕をもって勝てそうなぐらい自軍を強化してからボスに挑めばいいのだけど、なんかそれだとダラダラと遊ぶことになってしまうのでやる気がそがれてやめてしまった。結局十時間ちょっとプレイした。値段的にも十分満足できた。

有料ダウンロードコンテンツもあって、新たなアイテム群とボスが登場するらしい。自分はもういいかなと思って買わなかった。

こういう頭を使う街づくりゲームとかを好きな同僚にも勧めてみたけれど、カードのグラフィックスがいまいちだと言って結局プレイしなかった。確かに言われて見るとちょっと無機質で独特なセンスのグラフィックスだと思う。自分はこういうのいいと思ったけど、受け付けない人もいるんだなと思った。すっとぼけた味もあっていいのに。

今回このレビューを書くにあたって改めてこの作品についてネットで検索してみたけれど、あんまり情報がなかったので売れているようには見えなかった。少なくとも日本ではSlay the Spireみたいな人気作にはなれなかったようだった。それでもSteamでは全期間で「圧倒的に好評」になっているのでかなり評価が高い。

割と時間に追われるのをストレスに感じた。カードゲームが好きな人ってじっくりと考えたい人が多いと思うので、その点ちょっと相性の悪さを感じなくもなかった。いくらでも時間を止められるけれど、時間を止めたままだとカードを移動できない。そのぐらいやらせてくれてもよかったんじゃないかと思う。

カードが増えてくると操作が面倒になってくる。ある程度自動化できるのだけど、どうしても手で定期的にやらなければならない操作があって、作業感が強くなってくる。やってて気持ちいい操作ならそれが快感になるのだけど、カードをあっちからこっちへと移動させるだけなので疲れてくる。ドラッグつまりマウスのボタンを押し込んだままマウスを移動させるのを繰り返すのって地味に手が痛くなってくる。

頭を使うゲームが好きな人なら、安くてある程度気軽に楽しめるのでやってみるといいと思う。コツを掴むまではちょっと難しく感じるかもしれないけれど、やってるうちにわかってくる。

[参考]
https://store.steampowered.com/
app/1948280/Stacklands/

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