大輔の真っ向勝負!
松坂大輔 (構成: 吉井妙子) (週刊文春)
まあまあ(10点) 2003年6月5日 ひっちぃ
松坂大輔は変わってるなと思った。実のところ、嫌な感じさえする。これは私の受け取り方が悪いのか。
週刊文春ではなぜか若手スポーツ選手の連載が三本も始まり、松井と松坂と川口が現状を毎週報告している。
川口の連載が非常に良かったので、私はそんなに野球には興味がないのだが、松井と松坂のものも毎回読んでいる。
内容はまあまあ。
何が気になったのかというと、野手のリズムを作れなかった、と自分で反省し悔やんでいる点だ。確かに一流の投手は野手のリズムを作るそうだし、その一流になりたいから目指すのだという姿勢は正しいと思う。しかし、エースとはいえまだまだ経験が浅い。こういう口をさらりときくのはアリなのだろうか?私はとても違和感を感じた。
それからもう一点。「松坂世代」という言葉がある。最初松坂は、この言葉を慎重に使っているように見えた。それは当然のことながら、たまたま同年度に高校を出たというだけで、松坂というビッグネームの後ろに回らざるをえなかった若手選手たちを気遣っていたからだろう。しかし最後にはそれをすっかり忘れたのか、「松坂世代よかかってこい!」というような言葉で締めくくっていた。
とまあ、こういう無頓着なところが、天才の天才たるところなのだろう。
上の二点以外は、きっちりと先輩を立てているし、自分の未熟なところはこうだとか、これがまずかったとか、やや謙虚すぎるんじゃないかというぐらいに頭が低かった。
まー色々スキャンダルやら球団からのエース登板要求やらで、イメージが悪くなっているのがいまだにマイナスになっているっていうだけのことかもしれないのだが…。あとマスコミが持ち上げすぎ。スターの数が少ないことで、数少ないスターに期待を掛けすぎたんじゃないかと思う。
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