父親対談 息子を殺された父に何ができるか
週刊文春 2006年4月27日号
まあまあ(10点) 2006年7月16日 ひっちぃ
息子を殺された父親二人が、これまで犯人を捜したり捜査方法をめぐって国や警察を訴えたりしてきた道のりについて語り合い、日本の行く末をも案じる対談記事。
これといって特に面白いとは思わなかったが、事件の当事者としての戦いを淡々と語っており、日本の父親としてのあるべき姿を見るような思いがした。
私が面白いと思ったのは、その一人の小林さんという人が語った以下の小話である。
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これは活動を支援してくれているある大学教授の方から聞いたフランスの話なんですが、いつもバスの中で悪さをする三人組の子どもがいたそうです。ある朝、この子たちが「バスに乗せてくれ」と運転手に言ったところ、運転手は「お前たちはいつも騒ぐから乗せない」と言った。しかし、それでは学校に遅れるから、「今回だけは騒がないからどうしても乗せてくれ」と。そこで運転手が、じゃあ今回だけ乗せてあげるといって乗せたのだけれど、案の定、途中で騒いだ。そこで運転手はバスを止めて、子どもたちを降ろしたのです。すると、悪ガキの一人が降りるときに運転手にツバを吐きかけた。
このとき日本人だったら何もしないでしょう。しかし、フランスでは乗客全員がバスを降りてその少年を追いかけて捕まえ、警察に突き出したそうです。
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いい話だ。私もごくたまに、若者と年配の人が電車の中とかで喧嘩しているのを聞いたりするのだが、正しい方の味方につきたいと思って耳をこらすことがある。まあ私は普段ヘッドフォンをしていて、周りの声が聞こえにくいどころか逆に隣の女性から注意されたこともあるというダメダメなサラリーマンなのだが、喧嘩の話声を聞いても何が原因かよく分からなくて入れそうになかった。それに、朝だったらあまり時間ないのでスルーしそうだし、変に入っても矛先が自分に向いたりしかねないので、なかなか正しいことをやるのは難しそうだ。
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