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    わすれた

    駄作(-30点)
    2006年9月26日
    芋愚

     近年のゾンビ映画。
    語り尽くされた感のあるモチーフに果敢に取り組んでいる。
    だが、残念な作品だった。

     アプローチ自体はかなり斬新だった。
    主人公と恋人がゾンビになってしまい、
    いかにして生きるか、、ということを語っていた。

     ふとしたことで生ける屍に噛まれてしまった主人公。
    数日後、鼓動が止まっているのに生きている自分がいる。
    徐々に自分の肉体が腐り崩れはじめる。
    ある日、そばで看病してくれている恋人を噛んでしまう。
    カップルそろってゾンビになってしまいましたとさ。
    やがて、主人公達はある衝動に駆られるようになる。
    「人肉を食いたい」。

     人間としての尊厳と、欲求の葛藤を描いていた。

     だが、残念かな、、うすっぺらかった。

     そもそも設定にムリがあったと思う。
    「ゾンビ」という存在を、死に至るまでの通過点にしてしまっていた。
    人肉を食わねば死んでしまうという。
    誰かを犠牲にすることによって成立する自分の存在・・・。
    そこに葛藤を覚えるのは当然のことであるし、
    死を迎え入れるのも、誰かを犠牲にして生き残るのも、
    どちらが正しいとかのジャッジを下せる人間はいないだろう。
    思いっきり無責任な命題を垂れ流すことになってしまうのだ。
    作者なりのハッキリした主張があればよかったのだが、
    どっちが正しいんだろうね?という問いかけで終わってしまった感がある。
    そんなもん、だれもわかんねーというハナシだ。
    当たり前のことをヌケヌケと言われて、
    で?と問い返したくなった。
     もうちょっと細かいハナシだったら自分なりの答えをみつけて
    めでたしめでたし・・・となるのだが・・・。
    根源的なことを無責任に問いすぎだろ!って思った。
    きっと作者自身には答えがあるんだろうな。。
    この映画は、作者が自分世界に陶酔した成果物のような・・・そんな印象だ。

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