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    傑作(30点)
    2007年4月11日
    芋愚

     盗聴・盗撮の発見調査をしている会社のHP。

     基本的には調査依頼の受付や器具の販売を目的にしているサイトのようだが、沢山の読み物があって、とても面白かった。
    特に「心理関係のコンテンツ」というところが良かった。盗聴する人間・盗聴される人間・そして、盗聴されていると錯覚する人間の心理が現場の経験を踏まえて語られており、読み応えがあった。

     私がこのサイトにたどり着いた経緯は、愛用していたアクティブスピーカーが原因不明のハウリングにより使い物にならなくなったため、原因の調査をしているうちに引っ掛けたということだった。
    なにかの「電波」とか影響してるんじゃないだろうかと。

     ちょうど引越しのシーズンで、私の住居の隣人が引越しをした。内装業を営んでいたらしく、人の出入りや電話などが多く、私はけっこう迷惑していた。
     その隣人が引越していなくなり、最近、新しい住人が入居してきた。
    ベランダの仕切りごしに覗いてみると、女物の衣料品が干してあったので、女性が住んでいるようであることがわかった。

     引越しシーズンは出入りの業者などの手によって盗聴器を仕掛けられるケースが多いとテレビか何かで聞いたことがあった。新しい隣人が女性ということであるし、ハウリングの原因の可能性の一つとしてネットで調べているうちにここのサイトにたどり着いた。


     このサイトに掲載されている記事は、彼らの商売の実態を率直に語っているのがとてもいい。

     盗撮・盗聴の調査を依頼する人の大半が、実際はされてはいなくて、気のせいだったり、精神的に追い詰められている人の妄想だったりするらしい。逆に、無作為に街中の盗聴電波を集めてマップを作って、怪しいポイントが沢山あったにも関わらず、そのポイントに住む人からの依頼は殆ど無いらしいというエピソードも紹介されていた。
     盗聴・盗撮の被害者の多くが、自分がされているという自覚がないらしく、逆に調査依頼をしてくる人の多くが気のせいや妄想だったりするらしい。

     気のせいや妄想を抱くクライアントの心理などを語っているコンテンツが非常に興味深かった。
    鍵屋や盗聴調査を営んでいる人たちは、一般的には専門的な知識やスキルで食っているスペシャリストというイメージだと思うのだが、実際は「気のせい」や精神的な問題を抱える人との折衝が多いようだ。コンピュータおたくと思われがちなエンジニアをしている私にとって、こういう逆説的な実態ってのはかなりグイグイ引きこまれた。

     サイトに掲載されている記事はどれも読み応えがあり、
    筆者の文章力もさることながら、現場での経験や人生のバックグラウンドなども説得力があり、とても魅力的だった。


     ときおりグロテスクな表現があったりして、ドン引きしてしまうこともあったりするが、私にとってはそれも一つの楽しみとなった。
    一部の人にとっては不快となるかもしれないが。。

     ひまなら一通り読んでみる価値は十分あると思う。
    生きてりゃ誰だって被害妄想みたいなものにとりつかれることもあるだろうし、そういうときの人生のアドバイスのようなものを得ることができるかもしれない。

    [参考]
    http://www.johoguard.com/

    (最終更新日: 2007年4月11日 by 芋愚)

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