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フォーチュン・クエスト 5,6 大魔術教団の謎
深沢美潮 (角川スニーカー文庫)
まあまあ(10点) 2008年2月19日 ひっちぃ
ゲームをパロディにして独自のファンタジー世界を舞台にほのぼのした初心者冒険者のパーティが、今回は山奥の新興宗教の村に潜入し、仲間の一人巨人族ノルの妹メルをその中から連れ出すために教団の謎を暴こうとする話。
今回私は再読なのだがあんまり話の内容を覚えていなかった。そんなに強い印象の話ではなかったからだろう。
じゃあつまらないかというとそんなことはなくて、導入部の危機から状況を打開しようと展開が進むところ、教団を出し抜こうとする山場と、最後ちょっとしんみりするところ、どれもそこそこ楽しめた。ただ、それだけだったらあえて読むほどの作品ではなかっただろう。
この作品の良いところは、お人よしのリーダー戦士クレイとお調子者の盗賊トラップの幼馴染の女の子マリーナが登場し、彼女の存在に主人公の女の子パステルが劣等感を感じるところだ。…とは言っても本当に少ししか描かれていないんだけど。
地味だけど薬剤師(?)キットンが活躍している。盗賊トラップが得意な手品で困難に挑むところとか、細かいところがいい感じなのだけど。まあ普通に読んで普通に楽しめばそれでいいのかな。でもやっぱりもっと心を揺さぶる何かが欲しかった。
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