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  • ユリア100式 1巻だけ

    原作:原田重光 作画:萩尾ノブト (JETS COMICS)

    傑作(30点)
    2008年2月23日
    ひっちぃ

    マッドサイエンティストが非常に精巧なアンドロイドのユリア100式をダッチワイフとして作った。しかし彼が使おうとする前にユリア100式は逃げ出し、男子大学生が一人暮らしをする部屋に同居することになった。ユリア100式のダッチワイフとして作られたエロくて極端にコミカルな思考が抱腹絶倒のちょっとHなギャグマンガ。

    確かどこかでこの作品を勧める書き込みを見て題を覚えていたので、本屋で偶然見かけたときにそんなに表紙絵に惹かれなかったが試しに買って読んでみることにした。

    これは面白い。彼女(とユリア100式を呼ぶことにする)は人間ではなくアンドロイドで、しかもダッチワイフとして作られているので、男をその気にさせるよう自然と思考や行動パターンが作られていて、そのどうしようもなさ具合がとても滑稽で面白いのだ。本人は人間のようにちゃんと生活しようとして男子大学生のもとで平穏に同居するために努力しているつもりなのだが、持っている知識なんかがことごとくエロに走るために男子学生を困らせることになる。

    本質的に瞬発系のギャグマンガなので、ちょっと積み上げては崩すことの繰り返しなのがスッキリしていて読みやすいのだが、中長期的な展開が見込めないので物語としての面白さが感じられないのが私の好みではない。だけどこの作品の割り切った完成度の高さはとても素晴らしい。何度も声に出して笑った。わざとやっているのか、オチのつけ方が毎回ワンパターンなのだけど、これは様式美を狙っているんじゃないかと勘ぐってしまう。

    絵柄がアニメ風のあっさりした線なのが少しだけ違和感を感じる。もっとネチっとした線だったらピッタリだしエロも強調されると思うのだけど。描かれている内容はモロにエロなのだが、なぜか不思議とそんなにHな感じがしない。体の節とか手足なんかがきっちり描かれていて、私はこの絵が結構好きなのだけど、この絵はどちらかというとモロエロな作品よりもちょいエロな普通の恋愛ものが合っていると思う。

    続刊を積極的に読み進める気はないけど、疲れたときに続きを手に取りたくなるような気がする。

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